中央公論社 昭和57年
ぼくの文学好きの発端というもののひとつに
料理文学というものがあって、檀一雄氏とか
から影響を受けている部分がある。
実際、2004~2012年までいろいろな
ところの厨房に立たせていただいて、武者修
行していて、今は、自宅で鉄板を使って、焼
きそば、ねぎっこ焼きなどを作っている次第だ。
料理は体得すべきだ、との教え通り、測って味
付けしたりするのはダメだと思う。焦げについて
も言及していて、二流どころのホテルで働いてい
たとき、これ、焦げてんじゃねえかよ、と先輩は
注意してきたが、焦げは大事な味のうちだ、と明言
されている。焦げは大事だ。焦げているぞ、と言って
いるうちはトーシローだ。食ってみれば、焦げてい
るくらいがいちばんうまい。
ウンチクもいっぱい載っていて、これはちょっ
と教えたい、というものもけっこうあったが、
魚を古語でイオといい、イという語尾の付いた
魚は古来より知られた魚だ、ということだ。タイ、
コイ、カレイ、ウグイ、セガイなどがそれだ、とい
うようなことが満載だ。残念ながら絶版らしい。
料理を志す人には一読して欲しいバイブルだ。
(読了日 2023年9・28(木)0:15)
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