古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

垂直の死海 森村誠一

2024-08-14 11:15:43 | 小説の紹介

青樹社文庫 昭和58年

 

冒頭、ヘッセの詩なんかがのっていて、すごく

 

文学的に始まる。それが、菱星(りょうせい)

 

自動車の不正部品を使ったクルマによる事故死

 

から、その未亡人に頼まれて、千野順一は

 

事件に巻き込まれてゆく。大会社による資本

 

の犯罪という視点はさすが社会派だ。

 

殺人も当然の如く起こり、そこいら辺はちょっと

 

込み入っていて分かりにくいのだが、ストーリー

 

テリングの妙で、話はつつがなく進んでいく。

 

最後は首相も出てきて、話は日本全体に及んで

 

ゆくあたり、スケールの大きさをほのめかせる。

 

うーん、単純に好きか嫌いかで言ったら、好みでは

 

ないかな。悪魔の飽食が良かったので、ちょっと

 

読んでみようか、と思い立ったのだが。

 

(読了日 2024年7・23(火)20:20)

                (鶴岡 卓哉)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする