古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

こんなこと 幸田文

2024-08-13 04:24:02 | 本の紹介

新潮社文庫 昭和25年

 

「父」と「こんなこと」が収録された本書。

 

本書についての考察は塩谷登氏の解説をお

 

読みになるといいだろう。獅子が子を谷に

 

落とすようだ、という指摘は、まさにその

 

通りだ、と思う。露伴氏に仕込まれて、か

 

なり痛い目にあったようだが、ぼくの父は

 

なんちゃって作家なのだが、そう大してう

 

るさいことは言わなかった。いびられては

 

いたが。まだ、健在だが露伴氏とは比べる

 

べくもなく小人だ。文氏はお正月を恐れて

 

いたそうで、露伴氏が不機嫌でやねこかっ

 

たらしい。性教育についても言及していて、

 

文氏はなかなか初心らしからぬところもあ

 

ったようだ。すべて作品の出発点となった

 

本書。文氏の入り口としてはよかったので

 

はないか、と思っている。

 

(読了日 2024年7・22(月)23:20)

 

コメント
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