古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

〈映画の見方〉がかわる本 ブレードランナーの未来世紀 町山智浩

2024-07-13 08:53:06 | 本の紹介
新潮社 2006年

第一章 デヴィッド・クローネンバーグ監督「ビデオ

ドローム」から口火を切る。支離滅裂、本人の

クローネンバーグ監督すら自分でわからない、という

難解な作品をどう料理するのか? 
 
第二章 ジョー・ダンテ監督「グレムリン」この

奇妙で怖い映画をどう批評するのか。おもし

ろくて映画好き全ての人に読んでみて欲しい。

第三章 ジェームズ・キャメロン監督「ターミネー

ター」考えてみれば、すべてSF。第四章も、

テリー・ギリアム監督の「未来世紀ブラジル」

結果的に個人的には一番好きなってしまった映画、

オリヴァー・ストーン監督の「プラトーン」

第六章 デヴィッド・リンチ監督「ブルー・ベルベッド」

この不思議で怖い映画。説明するのも怖い。

第七章 ポール・ヴァーホーヴェン監督「ロボコップ」

そして、締め括りは第八章、リドリー・スコット監督

「ブレードランナー」この映画もけっこう暴力的だ

よな、でも、SF好きで嫌いな人はいないと思う。





































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思い出を切りぬくとき  萩尾望都

2024-07-10 19:40:12 | 本の紹介
河出文庫   2009年

いくら少女漫画を読まないぼくでも望都

さんという大天才漫画家のことは知って

いた。

へえ、エッセイなるものを描いていら

したのか。古本で見つけて、速攻買っ

て読んでみた。その挿し絵にやられた

ポーの一族か、読んでみたいぞ

いつか読んでみたいぞ。中島らも氏は

少女漫画を愛読していたらしいが、羨まし

すぎるぞ。ぼくも、読んで見たい、少女漫画!

うーん、アマゾンで今なら買えるけど、

いかんせん、ポチる勇気もない。

このエッセイは、顔はあっちに向いたり、

そっちに向いたりするが、どこか読者に

気が向いてくれていて、天才ってそうなんだよ、

ナチュラルなんだよね。音楽でもそう、モー

ツァルトでも、気取ったところなんてなかった

と思うもんな。

















































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はだかの太陽  アイザック・アシモフ

2024-07-05 00:54:48 | 小説の紹介
早川書房  1984年 小尾芙左 ・訳

SFとミステリーの見事な結合。一般に

言ってSFとミステリーというのは相性が

悪いといわれているらしいが、この、はだ

かのそれを難なくやり遂げてしまっている。

正直、ハッとする解決にはなっていない感

があり、まあ、そうなるよな、と思って

ちょっとがっかりして読んでいると、どんでん

返しが待っている。でも、それも、大どんで

ん返しってほどじゃない。その惑星間の軋轢と

言うか、地球の持っている危機感とかがソラリア人

の持っている脆弱性と符合するということだろう

ことが、切々と説かれてゆく。見る、と、眺める

という今でいうテレワーク的な発想もおもしろ

かった。




































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辻留・料理のこつ   辻嘉一

2024-07-03 09:31:45 | 本の紹介
中央公論社  1980年

冒頭、幸田文氏の一文から始まる。ひとつ目が

いわしの辛煮。でも、今ではいわしは手に入れ

るのも、大変だし、この本のすべての料理が

気軽にできるようなものではないと思える。

文学メシとぼくは呼んでいるが、くった気に

なってみるのだが、残念だが腹はふくらまない。

丸揚げ豆腐というのは、おいしそうだし、試み

るのにも丁度よさそうだな。

ぼくは岩槻高校出身なのだが、岩槻葱というのが

有名だとは知らなかった。葱男子を自称している

ぼくとしては迂闊だった。もっと早く知ってれば

食べられただろうにぃ。





















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パリ仕込みお料理ノート    石井好子

2024-07-01 21:18:12 | 本の紹介
文春文庫   1970年

シャンソンの歌手として生前知られた

石井好子さんの料理に関して書いた前半

とシャンソンのプロモーターとしての

苦労話を披露する後半。おそらく、その

当時では聞きなれぬ珍しい料理や、野菜を

紹介した本書。食いしん坊を自認される作者が

食べてきた逸品を描く。くわしく書かれている

ので実現さえることはできるだろう。ぼくは

やりませんけどね。後半はいろんなシャンソ

ン歌手が出て来る。読むのがやねこかったが、

歌う狂人-シャルル・トルネ、このとんでもない

狂った人を日本に呼んだ苦労話。その他、ダミア、

ジョセフィン・ベーカーについてなどを書いている。

ぼくはどのページを開いてもエディット・ピアフ

以外は存じ上げなかった。シャンソン自体、そん

なに聞く人もいないのかもしれない。

少なくとも、ぼくはあんまり聴いたことないかな。

チーン。

(読了日 2024年5・5(日)22:00)
                (鶴岡 卓哉)











































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