
公的な金銭援助を受けるためには、色々な書類を揃えて面倒な手続きを役人相手にしなきゃならないらしく、相当な忍耐力が必要だと聞いたことがある。家の奥様はその手に大変お強く、いつぞやわたくしがコロナにかかった折には医療費十数万せしめていた。権利を上手く活用できる人がいる反面、わたくしのようなズボラな人間はその恩恵に預かれない
働けるのに働かず、勝手に野垂れ死ねばいいのに公的金銭を不正受給する輩がいるのは事実だろう。これまでも小説ドラマ映画になっている。中には正しく身を削って受給してる例もあるようだから、そこまでするなら働けばと思うけど
この映画は生活保護を不正に受ける小市民と不正を暴く小役人のバトルが主題なのかと思ったら、もうちょい複雑で微妙な人間の機微なんかも絡んでくる。終盤はやや漫画チックになるので、重たい社会派映画とかにならなかった。原作は結構シビアな結末のようだけど、悪はそれなりに罰せられ心にも身体にも多少の傷は負いながらも笑顔がある映画の終い方はあれで良いと思う
脚本が向井康介だったので納得
昨年の主要映画賞を総なめにした可合優実が図抜けた存在感でスクリーンを独占する。「あんのこと」「ナミビアの砂漠」のキャラに似ているからか、あの独特な拙さと妖艶な仕草がハマっていた。暫くは彼女に日本映画は引っ張って貰おう
北村匠海の先輩で正義感溢れるケースワーカーを演じた伊藤万理華に可能性を感じた。堅物のまま終わる事なく実はツンデレのメンヘラ女だったオチを一生懸命に演じた
城定監督の器用さが光る
作品の出来とは関係ないけど、キャバレーのシーンでおっぱい曝け出すエキストラに毛が生えた程度の女の子たちは、この先一端の役者として顔と名を売ることができるかな?諦めないで頑張れるだろうか
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