映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

今年最後はローグワン

2016-12-31 15:51:38 | 新作映画



2016年最後の映画はスターウォーズのスピンオフドラマ「ローグワン」。

それ程期待していませんでしたが、楽しめました。

IMAX3Dで観たから臨場感もありましたので、後半の戦闘シーンは特にお買い得。

前半の人物紹介と歴史が分かり辛かったのが難点でしょうか。


何よりも、振り向いたレイア姫が40年の時空を超えて存在する事に感激です。

キャリー・フィッシャーこれしか有りませんでしたが、幸せな女優人生です。

早過ぎる死を悼み、ご冥福をお祈りいたします。


今年は正月から奥様とMX4Dスターウォーズ7で始まり、奥様とIMAX3Dのスターウォーズで締める事が出来ました。例年になく邦画が豊作の年であった事、特にアニメ作品に優れたものが多かった事が記憶される年でもあります。沢山いい映画を観られて幸せでした。

皆さん、来年も幸多い年になりますように





ガッキー恐るべし

2016-12-30 23:22:58 | 旧作映画、TVドラマ

横浜帰って、たっくんと「逃げ恥」をまた観ちゃいました。

なんと、たっくん新垣結衣にドップリですよ。

テレビ観ていて、「このお姉さん可愛いと思わない?」って聞くんですが、

たっくんは結構醒めていることが多いのですけどね....ガッキーは例外みたい。

お父さんは、みくりさん(そりゃガッキーあってのだけど)が可愛いのですが、

たっくんは、新垣結衣が好きなんだってさ。

たっくん11歳、ガッキー28歳 なんとなんと17歳差。

百合さんと風見だって乗り越えたんだから、希望を捨てちゃダメだよ。たっくん






クリぼっちに想う

2016-12-25 19:09:17 | 旧作映画、TVドラマ



「逃げ恥」に一定の距離を置こうと、22日にはワインをしこたま飲み、逃げ恥ロスの憂さを晴らした積もりだったけれど、結局三連休横浜にも帰らず、一人一話からじっくり観直してしまい益々距離を置くのが難しくなった。
何がこんなにもわたくしを駆り立てるのか知りたくて、小賢しくも分析を試みようと思う。

世間では、ムズキュンとか恋ダンスとかガッキー天使とか源ちゃん可愛いとかばかり喧伝されているが、本当の凄さは、結婚の在り方とか夫婦である事の根源的な定義への新たな指針を示している事だと思う。結婚・夫婦=共同経営責任者と言う定義を最終回に提示して、これからどの様に協働生活をしていくべきかを問題提起する事となった。主婦の家事労働を給与の発生する契約として結婚生活を見立てるドラマが、これ程までに受け入れられるとは思いも寄らなかった。

家事労働を仕事(給与の発生する)としてならプラスワンを目指せても、ボランティアなら気の向くままにしかガンバレない。と言う説明は単純だけれど説得力がある。ボランティアでやっている事に四の五の言われてもなぁ~。これまたその通りだ。

結婚は契約であるけれど、契約の中味はそれぞれ不文律。みくりの様に小賢しい論拠をかざして、なりたい自分を探そうとする人は【変わった人】だ。ほとんどの女性は結婚したら旦那の好きな献立を考えて、当たり前の様にパンツを洗う。そうかと言って、男性だけが夫婦の役割分担を疎かにしているわけではない。社会全体が、なんて言っちゃうと無責任な言い方かもしれないけど、年配の夫婦だけでは無く若い人達にも暗黙の分担が出来上がっているのじゃなかろうか。

平匡感じるところの、分担が感謝や思い遣りを失くしているとは、わたくし自らの体験にも分かり易く当てはまる。わたくし共夫婦も長い間共働きで、何と無く家事の分担は出来ている。ほぼ毎日の業務で、奥様は洗濯全般を受け持ち、わたくしは料理全般。掃除は気になった方が、生きて行くのに困らない程度、四角い所を丸く掃く感じ。たまに奥様が食器の後片付けをしてくれた時は有り難いと思うので、日が陰る前に乾いた洗濯物は取り込むようしている。それが、感謝とリスペクトだ。この感覚を持てるまでに四半世紀もかかった。
それまでは、なんでやっていないんだ。とか、自分ばかりが。と、協働生活の反対側ばかりに目が行ってしまう事の繰り返しだった。

これまであったラブストーリーは恋人になる迄若しくは結婚する迄の軌跡を描く事に注力されていた。その過程にも日々の面倒臭い生活のあれこれはあるはずだけど、火曜日が資源ゴミの日であることを認識することはない。「逃げ恥」が描こうとした結婚・夫婦の形とは、ビジネスライクな賃金を介しての契約結婚が恋する(愛する)二人になった時の選択だ。そこにはハグも恋人繋ぎも立ち行かない面倒臭い生活の日常が待っている。そこを乗り越えようとしたところに、このドラマの斬新性と信憑性がある。
だから、10代の若人からわたくし達世代(四捨五入すれば還暦)までに訴求できたのだ。


昨今の邦画で描かれるラブストーリーは圧倒的に若年層(中高生)向けのものばかり。それはそれでいい。だって、大人は映画館に行かないから。観てくれない人達にリスクを負った興行は出来ない。
「逃げ恥」がここまで大人の視聴者を引き付けた事実があるなら、映画館には行かないけどテレビの前に座ってくれる人達に向けて良質のドラマを提供すれば自ずと結果は出るのじゃないか。それじゃ今どんなドラマを大人は観たがっているのだろう。

2015年1月期に放送されたドラマ、古沢良太脚本「デート~恋とはどんなものかしら」と「逃げ恥」の類似性に着目したい。
「デート」の主人公は高学歴のリケジョで内閣府の研究所へ勤める依子と、自らを高等遊民と称し引きこもりのオタク巧が恋をして、自分以外の価値観を知り歩み寄って行くまでを描いている。人物設定は「逃げ恥」の二人よりかなりブッ飛んでいるけれど、高学歴で小賢しさや自尊感情をコントロール出来ないという共通点はとても良く似ている。物語には関係無いけれど、舞台が同じ横浜であることも市民としては嬉しい。

でもそれは単に二つのドラマに登場する風変わりなカップルだけの問題なのだろうか?
わたくしにも26歳の娘と24歳の息子がいるので、恋する適齢期を現代の20代~30代はどの様に過ごしているのかチョッピリ気になるところだ。報道によれば彼氏彼女を持たない割合が多いのだとか、もっと言うならそれを欲していないらしい。24歳の息子を見ていると然もありなん。そこそこの大学を卒業して、就職浪人ギリギリでありながらも就職し毎日真面目に働いているけど、彼女どころか女友達の話も聞いたことない。二つ上に姉がいるから平匡や巧の様な生物的未接触ではないけれど、リスクを冒してまで冒険しない。と言うよりも、彼女という実在のUMA(未確認生命体)を抱え込むより、二次元のアニメキャラにときめいている方が楽しいみたいだ。

生まれた時からビジュアルゲームを与えられてきた世代は、大人になってもバーチャル(幻想)世界と絶縁することはないだろう。リアル(現実)世界の鬱陶しい 面倒を否定したくなる気持ちが分からないではない。わたくし達世代も、田舎の濃い人付き合いの面倒から逃げるため都会に逃避している。

「逃げ恥」最終回で平匡がみくりに語りかけた様に、生きるのは面倒臭いものだ。それを一人で乗り切るか、二人して越えて行こうとするか。「デート」も「逃げ恥」も交わる確率の低い二人が、自尊感情の壁を乗り越えながら生きる面倒臭さに二人して挑戦して行くから我が事の様に応援したくなるのだ。

二人なら面倒な壁にぶつかっても、応相談で乗り切ることが出来るかもしれない。
ドラマ「逃げ恥」から発信されたメッセージはそんな風に感じた。そして、いま一人ぼっちでクリスマスを過ごしている大人達にもそっと届くと良いのに。と切に願う。


ただ、
みくりと平匡は形式としての婚姻をどうするかについて保留とした。
百合は風見にyesと答えはするが、先は分からないけれど、との注釈付きだ。
沼田の恋だって不透明だし、日野の家族にもリストラの火の粉はいつ飛ぶか分からない。
やっさんのお店もひらりちゃんの未来だって未知数だ。

でも、
縛られ小さな痛みがあってもいつの日か解き放たれ、時に泣くことがあっても笑って行けますよう。わたくしも祈る。

今、あなたには、ありがとうと大好きが言える人いますか?

2016 メリークリスマス







ロマンティックコメディー ノッティングヒルの恋人

2016-12-19 13:30:54 | 旧作映画、TVドラマ

今年もクリスマスの季節 誰かと一緒ならいいね

わたくしが浮かれていた頃に比べると、クリスマスは随分おとなしくなりましたね。
所謂バブル真っ只中に20代を過ごしましたから感覚が違うのかもしれません。
それに、昨今の若人はカップルでいることにある種の息苦しさを感じるのだとか。
気を遣って地雷踏まない様デートするより、一人部屋でゲームしている方が良いのかな。

それでも、一年で一番ロマンティックな一週間の始まりです。
イブの夜、シャンパン頂きながら二人で観るにはちょうど良い付け合わせを紹介します。

「ノッティングヒルの恋人」

ロンドンの片隅にある旅行専門書店を営む冴えない中年男の店に、ふらりと訪れた美女はなんとハリウッドの大スター。偶然の出会いが重なり、中年男には忘れ難い女人となっていく。でも、現実に気が付き正気に戻って再度お店に現れた女優に告げる。
「僕の心は君を受け取りきれない」
女優は素の女として答える。
「好きな人の前では、ただの女の子よ」
途轍もない失くし物をしたことに気が付いた男を彼の友人達が手伝い、帰国寸前の記者会見会場へ送り届けると、記者に紛れた男が質問する。
「過去の間違いに気付き、留まってくれと願ったら叶うのだろうか」
女優は恋する女の子として答える。
「そうなって欲しいと願っていたの」



ヘプバーンの「ローマの休日」を彷彿とさせる記者会見シーン。
王女がハリウッド女優に置き換えられ、ハートウォームな物語が展開されます。
ヘプバーン繋がりでいえば、ジュリア・ロバーツの出世作「プリティーウーマン」は「マイフェアレディ」が元ネタでしたね。良いものはちょっとシチュエーションを変えるだけで、何度も使い回しが効くものなんでしょうか。今日紹介した四作品、どれを選んでも幸せな気持ちになれますよ。

恋する二人で観れば、なんでもありですか?
身も蓋もありませんが。




あと一話、永遠に終わらなければいいのに

2016-12-18 16:03:17 | 旧作映画、TVドラマ

さっき「逃げ恥」のダイジェストが終った。今度の火曜日になれば、みくりさん平匡さん夫婦とサヨナラだ。
一年で一番ロマンティックな季節なのに、なんか穴が空いた様に寂しい😔。こんなにもドラマにハマったのはいつ以来だろう。こちらの感性が鈍っている事もそうだろうけど、そもそも、これほどまでに心踊らされる質の高さをテレビ製作者は創ろうとしていただろうか?

山田太一「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」、倉本聰「前略、おふくろ様」「北の国から」、鎌田敏夫「おれは男だ!」「俺たちの旅」「男女七人夏(秋)物語」こんな巨匠が元気だった頃は、本物を創ろうとしていたんだろう。
トレンディードラマとか言われて括られてしまうけど、「東京ラブストーリー」の坂元裕二や「101回目のプロポーズ」の野島伸司にだって心掴まれた。

女流脚本家が台頭してきて、決定的な北川悦吏子の登場で、それまでの男目線で描かれた物語が多様化する。「愛していると言ってくれ」「ビューティフルライフ」「ロングバケーション」はその代表格だろう。「世界の中心で愛を叫ぶ」のドラマ脚本を書いた森下佳子は、原作と映画の優れたところをうまく物語にしていた。そして、野木亜紀子の登場。

野木亜紀子、実は「逃げ恥」観るまでまったくノーマークだった。
でも、「空飛ぶ広報室」も「掟上今日子の備忘録」も「重版出来!」も、今年春先観た映画「アイアムアヒーロー」までもが彼女の作品だというのでビックリ‼みんな観てるよ。特に「重版出来!」は今年一番の出来だと思っていたくらい感心したドラマだった。「逃げ恥」の出現は偶然ではなく必然だったんだな。

さて、みくりさんと平匡さんをどう見送るか。
百合さんと風見だってもう少し壁を取り外してあげたい。
なんだか、田舎の世話焼きオヤジのようだけど、そんな感覚が嬉しかったりする。

振り向く後ろがほとんど無い若い頃なら、ドンドン進んでいけるし、その勢いあってこその結婚なんだ。反面、過去が重なれば「愛される人はいいなぁ・・・」と、心底愛する対象を具象化するのはドンドン難しくなってゆく。平匡が35過ぎてみくりさんに逢えた事を、自分のことのように幸せに思う。

新垣結衣という唯一無二の素材あってのことだけど、みくりという女性は本当に魅力的だ。ドジでちょっぴり天然だけれど心優しい女の子なんて、それこそ漫画の世界にしか存在価値無いし、真面目で融通効かない意地っ張りだけど誰よりも温かい心の持ち主で...なんていうステレオタイプのヒロインにもウンザリしている。ましてや、実は難病を抱えていて余命幾ばくもとかは勘弁してほしい。
みくりさんの魅力は、その小賢しさ故の先走りにある。
天然じゃない(妄想はするけど)。ちゃんと計算入っている(女だもん当然でしょ)。計算していない女なんて、かえって怖くて近付けない。頭良いから妄想混ぜながらも次の展開を先走って行く。平匡が追い付けないのは無理無い。だけど計算に悪意がないから、無敵に可愛い。「可愛いは最強なんです!」と平匡に力説するけれど、みくりさん、貴女こそが最強の可愛らしさそのものですよ。と。
シェアするんですかね?と、わざとらしく聞く計算高さ。
終っている家事を、まだですと言いながら後ろから抱きつくタイミングの妙。
...、でも、平匡の想像もしない電車チューの様に、意表を突かれたみくりさんも愛おしい。

百合さんの魅力も忘れないよう書いておこう。
みくりの叔母であるけれど、この物語中一番無垢な人だ。設定が、じゃなくてその存在が。振り向く過去は沢山ある。けれど彼女にはちゃんと生きようとする道筋を覚悟と共に持っている。無垢でありながら覚悟して生きようとしているから放って置けない。支えなくとも、ハグしなくとも彼女は倒れない。でも、寄り添ってあげたい。そこが百合さんとみくりさんの違いであり、魅力でもある。

沼田さんや日野さん、山ちゃんやっさん、みくり家平匡家の家族全てとももうすぐお別れだ。

最終話を観て、また、感想を書くかもしれないけど、今はただ、火曜日を待とう。

火曜日は心のハグの日だから。