現場力(げんばりょく)

理科は感動だ!を実践する感動サイエンスteacher。
つながりを活かして社会貢献活動する地域に飛び出す小学校教師。

聖武天皇、大仏をつくる 5/24

2011-05-25 | 社会科実践

社会科と家庭科の交換授業をしている。

他のクラスでも社会科ができるということでとてもうれしい。

3組では、思いっきり変則的な授業を組んでいるので、時数がバラバラ。

PISA型に対応したり、資料集を活用したり、音読にこだわったりと

やりたいことを思いっきりしている。

一年間の実践をまとめて、来年のTOSSデーで発表するつもり。

 

さて、今回は、4組の授業。

4組には、記憶の定着とノート作業、短時間で確実な授業を目指している。
子どもの反応も違うので、3組とは、また違った授業になる。
今日は、聖武天皇と大仏。
向山実践には、有名な発問があるが、それはしなかった。


【授業の様子】

1 フラッシュカード


8枚程度、聖武天皇までの人物をラミネート加工して、提示。
これは、ライブでしか伝わりにくいが、
とても楽しい。
フラッシュカードのリピートの原則、2回-1回-0回。
その後は、早押しクイズ。
少しずつ特徴をつかんでいく。
小野妹子が女だと思っていたり、中大兄皇子がやぎに似ていたり、
子どもたちは、おもしろい。


2 教科書の音読


『小学社会6上』(教育出版)のP24~p25
(※余談だが、社会科の教科書は、教育出版が一番よくできている。使いやすい。)
「?(課題)」の下に丸を10個書かせる。
社会科は、難しい言葉が多いので「、」で追い読み。
わからない言葉を聞く。
1回読んだら、丸をぬらせる。
起立して、1回読ませる。


3 キーワードと資料の確認


本文のキーワードに線を引かせる。
次のワードが出た。
1)聖武天皇
2)国分寺
3)渡来人
一つずつキーワードと資料を線で結ばせる。
発問:聖武天皇は、どの資料を見れば、分かりますか?
指示:指を置きなさい。お隣と確認。
指示:タイトルを読みます。
指示:黒板のように矢印で結びなさい。
これだけで、市販テスト対策ができる。
テストでは、どの資料を見ればいいですか。という問題が必ずある。
しかし、なかなか見つけることができない。
国分寺と渡来人は、難しい。
次のページにあるからだ。
しかし、テンポよくできた。
ここでは、待たない。繰り返し繰り返し点でなく線で力をつけると考える。


4 『見える歴史』を視聴する。


この『見える歴史』(NHK)は、優れている。
15分番組で、基本的なことから発展的なことまで網羅されている。
とても好きな番組。
今回は、「聖武天皇・行基」を視聴。
ここで大切なことは、流しっぱなしにしないこと。
用語を押さえたり、途中で発問したり、メモの行数を確認したり、
今回も4回、ビデオをストップした。
さらに、メモだけに集中させてはいけない。
しっかり見ながら、メモをとる技術も習得させる。
一番多くメモした子は、57行。


5 大仏ができて、人々のくらしは、楽になったか?


視聴の最後に「大仏ができて、人々のくらしは、楽になったか?」を発問した。
楽になった 20
楽にならなかった 14
理由を書かせる時間はなかったが、この発問は、変化を問う発問である。
ある出来事を境にして、時代が変化したかを問う。数式で表される(関数)である。
『その時、歴史が動いた』(NHK)という番組があったが、「その時」を問う。
年表を見る。
年表を見ても人々のくらしを想像することは難しい。
私は、どちらでも理由がしっかり、資料から探せていれば、Aとする。
しかし、この大仏建立の前後、2~4年は、平穏だったともいえる。
ここで「その時」を探すとすれば、
いろいろやり過ぎた聖武天皇が、743年に出した、「墾田永年私財法」だろう。
ここから「公地公民」の原則が崩れた。

 


大陸に学んだ国づくり 5/11

2011-05-12 | 社会科実践

教科書の音読から授業は、始まる。

教科書の「?」マークは、学習課題になっている。その下に10個○を書く。

そして、追い読み。

「先生の後につけて読みなさい。」

ほとんど正確に読めない。

言い回しが難しい。さらに、人物などすらっと流れない部分もある。

追い読みの後は、キーワードに線を引かせる。

人物は、重要事項。

飛鳥時代は、以下の人物。

①聖徳太子

②蘇我氏

③小野妹子

④中大兄皇子(天智天皇)

⑤中臣鎌足(藤原鎌足)

上記の人物のシールを資料集から探して、ノートに貼る。

残りの時間は、ノートまとめ。

合格・不合格で評定。Aの子が2人。

とてもきれいにまとめられていた。


大昔のくらし 5/9

2011-05-10 | 社会科実践

授業で、今までテレビ(NHK)を使ったことはなかった。

しかし、インターネット放送で、好きな時間に10分程度使えるビデオクリップは、とても役に立つ。

 

今年は、『見える歴史』

http://www.nhk.or.jp/rekishi/ja/frame.html

を視聴させている。

ものすごくよくできている。

使い方のコツは、時々止めること。

そして、発問をする。

 

大昔のくらしでは、

くらしを大きく変えた食べ物のところ。

発問:くらしを大きく変えた食べ物は何でしょう。

クイズの縄文クッキーのところ。

さらに、吉野ヶ里遺跡の時に、止めた。

発問:ここにすんでいた人は、どんな人だったでしょう。

それを卑弥呼につなげた。

 

最後に金印を見せる。

 

ここが一番盛り上がった。


大昔のくらし 5/9

2011-05-10 | 社会科実践

社会科の教科書がスラスラと読める。これが以外と重要。

4月中は、スラスラと読めることに重点を置いて指導してきた。

読めないことには資料を読み取ることができないからだ。

教科書を読んで、資料と教科書の本文を結びつけさせる。市販テストで必ず出てくる問題。

これをしっかりやった。

子どもたちの教科書には、?(課題)ごとに丸が10個書いてあり、資料と本文が赤鉛筆で結びつけられている。

この状態は、まだ半知半解の状態。

やはり、発問(教師の質問のことをこういいます。答えがわかっているが、理解を促すためにあえてする質問のこと)をして

内容を理解させていく。

5月に入って、やっと内容にはいることができてきた。

社会科では、時代背景がわかること。

ターニングポイントが何なのかがわかることで時代の変化をつかむことができる。

 

弥生時代の人と縄文時代の人は、どちらが幸せか。

の発問で授業を行った。『子どもが燃える 河田流歴史討論の授業』(明治図書)

縄文人は、2人。弥生人は、31人。(一人欠席)

①まずは、理由をたくさんノートに書く。

②次に、黒板を縄文時代と弥生時代で分け、理由を黒板に書く。

③黒板にかかれたものを発表する。

④理由の中で一人決めて、反論を書く。

⑤討論する。

この流れで授業する。

いつもは、発言が少ない女の子が、縄文時代に入っていた。

その子の理由は、縄文時代は、あまり人がいなくて平和だったから。

この意見に反論が集中する。

あまり人がいないのは、よくないことだと思っているからだ。

反論に対する応答で「今、考えています。」などと女の子にいわせる。

答えることができないが、立場は変えない。意見が煮詰まってきた。

時間もなくなってきたので、私が縄文時代に参加。

「○○さんは、平和だったから幸せだといっているのです。

米作りが始まって、富があるから幸せとは限らないと思います。

争いもなく平和な時代は、幸せだとは思いませんか。」などと反論。

「○○くんは、どう思いますか。」

これで、2人が縄文時代が幸せに立場を変えた。

最後まで粘っていた2人がA。

 

このような授業になった。

まだまだ、終末が甘い。


社会授業(歴史)の基本的な流れ・メモ

2011-04-25 | 社会科実践

6年生の社会は、とっても好きだが、今までに3回しか経験がない。

基本的な流れを固定しておくと

子ども達も私も授業が安定する。

次のような流れを単元の流れとする。メモ

 

①教科書音読(1時間) 漠然と知識を与える。

②写真・絵からの読み取り→学習課題の決定

③課題を取り上げる。(ミニテスト・『新版社会科用語まとめくん』

④主発問と「見える歴史」NHK

⑤テスト

 

単元によっては、変わる。

もちろん向山型社会の有名教材

「戦国時代」や「日本国憲法」・「多摩川は誰のもの」などを

やりたい。

 

 


オリエンテーション 4/13

2011-04-16 | 社会科実践

社会科の最初は、TOSSノートを配り、最初のページに

社会科の約束を記入させた。

1 社会科の約束

①ノートは、丁寧に使う。

②図、イラスト、キャラクターを使う。

③出典を明記する。ニュースソース

④何度も読んで丸暗記する。

⑤予想は、うそよ。99.9%は仮説。

などを話す。

2 時代を覚える。

その次は、時代。

14の時代を全部書き出して、覚えさせた。

①縄文時代

②弥生

③古墳

④飛鳥

⑤奈良

⑥平安

⑦鎌倉

⑧室町

⑨安土桃山

⑩江戸

⑪明治

⑫大正

⑬昭和

⑭平成

3 教科書の音読

教科書を音読する。追い読み。

 

ここで終了。


日本の産業(農業)

2010-06-02 | 社会科実践
進度がものすごく遅れている。

それは分かっているが、授業のシステムづくりと
家庭訪問、運動会の練習での結果。

学校のシステムを変えるところから
学力向上が図られると思った。

さて、農業。

今、最も注目されている産業と言える。

第1次産業は、軽視されてきた。
あとつぎ問題がいつも取り上げられてきた。

しかし、農業を企業体として考える所も表れてきた。

現在、教科書(教育出版)のp26。

まだ、音読をさせている。

社会科の教科書が音読できるようになるには、1ヶ月かかる。

それからは、ずいぶんとスピードアップできる。

音読と言っても、とても楽しい。

子どもの日記に社会科の音読が楽しかったと書いてくるほど。

教育出版は、向山行雄氏や有田正和氏が編集・執筆に関わっている。
カチッとした作りになっている。
いつか教科書も創ってみたい。

一枚の写真から100の気づき

2010-05-17 | 社会科実践


一枚の写真を見せて、
分かったこと、気づいたこと、思ったことを書かせる。

お家で書いてきた子がいた。
思いっきりほめた。それも3人。

その内の一人は、自学でしてきた。
椿原氏の講座で、テストで10回連続して100点取るよりすごいこと。
という言葉を聞き、そのまま追試。

ものすごく嬉しかった。

今回は、文例「~と比べると~」を教えて、追加して書かせた。
お家で考えてきたのと合わせて100個の気づきを書けた子がいた。

黒板は、評定をしているところ。

教師は、子どもが書いてきた気づきを
何が、どのようにいいのか。を瞬時に判断できなければ、
指導ができない。

素晴らしいのは、
①北より、南の方が田んぼが多い。10点。
②こんなにも田んぼが多いので米づくりが盛んだろう。10点満点を超えて、15点。

だった。

②は、仮説化につながる意見。

とても楽しい授業だった。


正進社「社会科資料集」の使い方

2010-05-06 | 社会科実践
正進社の社会科資料集は、優れものです。

5年生は、谷先生。
6年生は、吉田先生が監修しています。

使い方が分からないと資料の量が少ないと見られます。

しかし、意図が違うのです。

資料集で楽しく鍛えられるのです。

やり方は、簡単です。

資料集の見開き2ページから一字読解をするのです。

その時、証拠となる資料のタイトル・キーワードに○をつけさせます。

キーワードは何度も出てきています。

5問程度テンポ良く出したら、左下のまとめに

「今の問題のキーワードを参考にしながら、一文でまとめなさい」と指示を出します。

まとめのすぐ下に答が書いてあります。

それを参考にしてもいいのです。しかし、点数は8点。

まとめは、5人程度、発表させ、その都度10点満点で評定をします。

答は、あくまでも参考例。

10点を超えるまとめの文もあったりしてとても楽しくなります。

私は、単元の終了時にまとめとして行います。

一単元して30分程度です。

このようなことを模擬授業とともに話します。
子どもが熱中しました。