社会科と家庭科の交換授業をしている。
他のクラスでも社会科ができるということでとてもうれしい。
3組では、思いっきり変則的な授業を組んでいるので、時数がバラバラ。
PISA型に対応したり、資料集を活用したり、音読にこだわったりと
やりたいことを思いっきりしている。
一年間の実践をまとめて、来年のTOSSデーで発表するつもり。
さて、今回は、4組の授業。
4組には、記憶の定着とノート作業、短時間で確実な授業を目指している。
子どもの反応も違うので、3組とは、また違った授業になる。
今日は、聖武天皇と大仏。
向山実践には、有名な発問があるが、それはしなかった。
【授業の様子】
1 フラッシュカード
8枚程度、聖武天皇までの人物をラミネート加工して、提示。
これは、ライブでしか伝わりにくいが、
とても楽しい。
フラッシュカードのリピートの原則、2回-1回-0回。
その後は、早押しクイズ。
少しずつ特徴をつかんでいく。
小野妹子が女だと思っていたり、中大兄皇子がやぎに似ていたり、
子どもたちは、おもしろい。
2 教科書の音読
『小学社会6上』(教育出版)のP24~p25
(※余談だが、社会科の教科書は、教育出版が一番よくできている。使いやすい。)
「?(課題)」の下に丸を10個書かせる。
社会科は、難しい言葉が多いので「、」で追い読み。
わからない言葉を聞く。
1回読んだら、丸をぬらせる。
起立して、1回読ませる。
3 キーワードと資料の確認
本文のキーワードに線を引かせる。
次のワードが出た。
1)聖武天皇
2)国分寺
3)渡来人
一つずつキーワードと資料を線で結ばせる。
発問:聖武天皇は、どの資料を見れば、分かりますか?
指示:指を置きなさい。お隣と確認。
指示:タイトルを読みます。
指示:黒板のように矢印で結びなさい。
これだけで、市販テスト対策ができる。
テストでは、どの資料を見ればいいですか。という問題が必ずある。
しかし、なかなか見つけることができない。
国分寺と渡来人は、難しい。
次のページにあるからだ。
しかし、テンポよくできた。
ここでは、待たない。繰り返し繰り返し点でなく線で力をつけると考える。
4 『見える歴史』を視聴する。
この『見える歴史』(NHK)は、優れている。
15分番組で、基本的なことから発展的なことまで網羅されている。
とても好きな番組。
今回は、「聖武天皇・行基」を視聴。
ここで大切なことは、流しっぱなしにしないこと。
用語を押さえたり、途中で発問したり、メモの行数を確認したり、
今回も4回、ビデオをストップした。
さらに、メモだけに集中させてはいけない。
しっかり見ながら、メモをとる技術も習得させる。
一番多くメモした子は、57行。
5 大仏ができて、人々のくらしは、楽になったか?
視聴の最後に「大仏ができて、人々のくらしは、楽になったか?」を発問した。
楽になった 20
楽にならなかった 14
理由を書かせる時間はなかったが、この発問は、変化を問う発問である。
ある出来事を境にして、時代が変化したかを問う。数式で表される(関数)である。
『その時、歴史が動いた』(NHK)という番組があったが、「その時」を問う。
年表を見る。
年表を見ても人々のくらしを想像することは難しい。
私は、どちらでも理由がしっかり、資料から探せていれば、Aとする。
しかし、この大仏建立の前後、2~4年は、平穏だったともいえる。
ここで「その時」を探すとすれば、
いろいろやり過ぎた聖武天皇が、743年に出した、「墾田永年私財法」だろう。
ここから「公地公民」の原則が崩れた。