日本国憲法の誕生に関わる
芦田修正案について
西修氏のドキュメントはおもしろい
日本人は、憲法改正がきらい。
だと思う。
日本国憲法は、1947年に施行されてから、
一回も改正されていない。
しかし、これまでの歴史を見ても改正は、ほとんど行われていない。
大宝律令から現在までに憲法改正が行われたのは、2回。
1回目は、大宝律令から養老律令に改正。
2回目は、大日本帝国憲法から日本国憲法に改正。
しかし、2回目は、戦争に負けたという大きな要因がある。
さらに、1回目も現在の感覚での改正とは、いえない。
したがって、日本人は、自主的な憲法改正の経験がないといえる。
変な話しだが、養老律令の廃止が宣言されたこともなく、形式的には、
大宝律令が明治初期まで存続していたことになる。
さらにいえば、聖徳太子の作った十七条の憲法も形式的には、存続していた。
大日本帝国憲法は、不磨の大典と言われていた。
不磨とは、すり減らないほど立派な基本法律という意味で、
憲法発布勅語に「現在及将来の臣民に対し此の不磨の大典を宣布す」
という言葉がもともとだった。
この意識が働いているのは、もとより、
井沢元彦氏によるとろこの「言霊信仰」があるのではないか。
改正をするというのは、以前の憲法に不備があったということ。
論理的に考えれば、当然のことだが、
言霊からいうと間違っていたことを信じていたことになる。
これを本能的におそれているのではないか。