キッスの裏側

若き女性フィギュアスケート選手にアラフォーのおっさん議員が口同士のキスをしたらどうなるだろう。しかも大勢の前で……。おそらく議員辞職にまで発展する大事件になること間違いなし！

そりゃまあ、なんでも男女逆に考えればって思考もどーかと思うけど、今回の事件はそう考えてもおかしくない話だもんね。

しかし性別が逆だったら特に何もお咎め無しというのは、これは一体どういうことなのだろうか。驚いたことにワイドショーでは笑い話みたいになっている。しかも面倒くさいことに今回の事件はセクハラのみならず、パワハラの側面を持っているのだ。しかもパワハラの方が強く見える。

セクハラのみのことだったら私もブログのネタなんかにはしない。セクハラは「なに」をするかではなく、「だれ」がするかだからな。もしキスをしたのが同年齢のスケーター選手同士だったら、私も微笑ましい。または最近の若者はやることは派手だねって思うくらいで終わってしまったことだろう。

でもその件の女性議員は日本スケート連盟の会長もやっているという人物。スケート選手としては「ここでキスを拒めば、自分の将来に影響があるのでは？」と考えてしまうのは当然。議員件会長がそんな気がなくても、それは立派なパワハラの成立になってしまう。人の上に立つ人ほど、そういった所に気を遣わなければいけないんだぜ。

しかも「会長の要求に応えているので、件の選手は便宜を図ってもらっているのでは？」と思われる可能性も出てくる。本人同士が気にしていないとコメントを出してしまったら尚更だ。

男女同権を訴える団体は、今回のことをスルーしてはいけないよね。これが許されているということは「所詮、女のやること。男ならば捨て置けぬが、女ゆえに今回は許して遣わす」と世間が思っているということだから。ちょっと前のセクハラ野次の時、どれほど犯人探しに大騒ぎをしたよ。今回はあれよりヒドい事態じゃないのかな。