高井良ゼミナール

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後期ゼミ始動

2020-09-24 16:11:00 | ゼミ日記
皆さん、お久しぶりです。

後期のゼミが始まりました。学生5名+教員1名全員揃って、Zoomライブでのスタートです。コロナ下の夏休みでしたが、全員が無事インタビューを行い、いよいよ後期からライフヒストリーの作品の発表となります。

show & Tellは今日から本の紹介で、私は岩宮恵子さんの『フツーの子の思春期』(岩波書店)を紹介しました。岩宮先生の思春期の子どもの心の理解は、実に深く、ハッとさせられます。タイトルの「ふつう」ではない「フツー」という用語に、上手に葛藤できない現代の思春期の子どもたちの難しさが暗示されています。

葛藤できない子どもの向こうには、葛藤を受け止めることのできない大人がいるわけで、思春期の子どもをもつ親の役割、教師の役割が、葛藤を正しく受け止めて、機が熟するまできちんと持ちこたえることであるということを気づかせてくれます。

中学生や高校生は、子どもが大人へと向かう大変難しい時期で、その時期の教師を育成している教師教育者として、自らの持ちこたえる力を、問われる思いです。持ちこたえるためには、生じている事柄の意味を理解し、見通しをもつことが必要なので、こうした本から学ぶということは大いなる意味があります。

さて、ゼミ生と話し合った結果、来週から対面授業を行うこととなりました。長い助走期間を経て、これから大学のゼミとして、貴重な学びの時間を対面で共有できることになります。何だかワクワクします。

コロナによる学びの渇望が、学びの希望につながっていくように、明日からの学びを創造していきたいと思います。

読んでいただき、ありがとうございました!