ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「赤い文化住宅の初子」

2008-10-19 11:52:49 | Weblog
                          「赤い文化住宅の初子」

 今年これまでに観た恋愛映画(DVD)のなかで、一本挙げてくださいと言われたら、私は迷わずこの映画を挙げるだろう。恋愛というよりは純愛・・そう・・まさしく純愛なのだが。

 初子は中学3年生。母は若くして他界し、父は蒸発。兄・克人との二人暮らし・・。
 何はさておき、とにかく貧乏。工場で働く兄の給料と、初子が学校に秘密にしてやっているラーメン屋のバイトでかろうじて暮らしている。住まいは文化住宅のせまいアパートだ。
 母親が好きだった「赤毛のアン」を初子はたびたび読み返している。
「赤毛のアンは嫌いじゃ」と言いながらも、読み返している・・・。

 同級生の男子、三島君とは、友達以上・・・ボーイフレンド・・初子風に言うならば、「ようわからん・・なんでじゃろ・・」な関係・・。
 三島君は「いっしょに東高行こうな!オレが勉強教えてやるけん!」と、内気な初子をいつも励ましている。
 初子も当然高校へ進学したかった。しかし、なんといっても、お金がないのである・・・。

 「貧乏」という、どちらかといえばネガティヴな題材を真正面から描きながらも、見ている人間にえもいわれぬ心地よさを残すこの映画の魅力・・・。
 初子は内気であるせいか、あまり自分の気持ちを表情に出さない。
いやな事があった時も「やっちもにゃーわ」と受け流す。
 その分、初子には内に秘めた情念の様なものを感じるのである。
その辺にタナダユキ監督のねらいがあるような気がする・・・。

 あと、特筆すべきは広島弁(詳細には広島の何処かの地方の方言と思われる)が
出演者に徹底して訓練されており、出てくる役者さんが皆広島弁のネイティブ・スピーカーかと思ってしまうほど素晴らしかった!
 この映画の成功の大きな要素の一つと言えよう。
 「ビスケ食べりぃ・・」

原作 松田洋子

脚本・監督 タナダユキ

出演  東 亜優
    塩谷 瞬
    佐野和真
    坂井真紀
桐谷美玲
    鈴木慶一
    鈴木砂羽
    浅田美代子
    大杉 漣  他



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4 コメント

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広島弁 (kimion20002000)
2008-10-23 00:46:43
TBありがとう。
そうですね、広島弁の魅力って、ありますね。
松田洋子は幼い時、あちらのほうに、住んでいたみたいですね。
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Re.kimion20002000さん (ひきばっち)
2008-10-23 08:48:09
コメントありがとうございます。
こんど原作も読んでみます。
私は吉田拓郎のファンなので、広島弁は好きですねー!
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ビスケ (メル)
2010-03-18 10:16:41
ひきばっちさん、こんにちは~☆^^

やっと記事をアップしました(^^ゞ
本当に良い映画を紹介してくださって、ありがとうございました!!!
きっかけとなった坂井真紀も凄く良かったですし(あれだけの演技が出来る女優さんって、やっぱり少ないですよね~)初子を演じた東亜優も可愛くて、儚げで、でもしっかりもしていて、健気で・・もうたまりませんでした。

そうそう、広島弁も良かったですね~。
ビスケ食べりぃ~って良い感じでした。
おっ?!↑のひきばっちさんのコメント、拓郎ファンなんですね~♪
私も好き!
それに、中学時代の親友が私なんかの比じゃなく、大の拓郎ファンで、年が大バレですが(^_^;)中3の時くらいに彼の子供が生まれて・・確か”彩”だったと思うんですが、彼女は、自分の子供にも絶対に彩って付ける~!と騒いでいたのを思い出します(^^ゞ

ひきばっちさんに紹介してもらってなかったら、きっとずっと見ないで終わっちゃってたこの映画。見ることが出来て本当に良かったです。
感謝感謝です♪ありがとうございますm(__)m
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メルさん こんにちは♪ (ひきばっち)
2010-03-20 01:54:14
TB&コメント有難うございます。
いい映画ですよね~。
“心に残る”映画なんですよね。
東亜優は本当にいい女優さんに
なると思いますね。

そう、広島弁が、この作品をここまで
魅力的にしたのだと思いますね。
「やっちもにゃーわ」「ビスケ食べりぃ」
方言て、素敵ですね~。

またいい映画があったら、おすすめいたします~・・。
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