
「インビクタス/負けざる者たち」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・クリント・イーストウッド
原作・ジョン・カーリン
脚本・アンソニー・ベッカム
ジョン・カーリン原作の実話を題材に作られている作品である。
ネタバレご注意!!
1994年、南アフリカ共和国。
1966年から27年間、牢獄に繋がれていたネルソン・マンデラ氏(モーガン・フリーマン)が釈放され、南アフリカ初の
黒人大統領となる。
いわゆる“アパルトヘイト”は文面上は無くなったが・・。

一握りの白人が、人口の9割以上の黒人を“隔離”してきた過去の遺恨はたやすくは拭えなかった。
黒人たちは、胸の中で白人に対する“復讐”の火を燻らせていた・・。
多忙な公務の合間に、マンデラ大統領が観戦した南アフリカ対イギリスのラグビーの応援で、大統領が目にしたのは・・。

この頃までずっと、南アフリカ(以下南ア)ではラグビーは“白人のやるスポーツ”だったんですね。
ですから、南アの黒人たちにとって、ラグビーは“アパルトヘイトの象徴”であったと・・。
その弱小南アのチームのユニフォームの色や、チーム名を、変えてしまおうと黒人が会議を開いているところにマンデラ大統領が駆けつけるシーンはグッときました・・。
“復讐は何も生まない、チーム名やユニフォームの色は変えるべきではない”

マンデラ大統領ほどの人物ですから、今後南アが進むべき道を慮っての発言でしょう。
この作品は、ラグビーの試合と応援のシーン以外は、極めて淡々と描かれています。
音楽も必要最小限(これはイーストウッド作品に共通していることですが)、途中にデュエットの歌が流れたのが私的にはイヤでしたが・・。
ワールドカップの間の早朝に、ピナール(マット・デイモン)率いる南アチームのメンバーが、かつてマンデラ氏が入れられていた牢獄跡を訪ねるシーンは、“幽閉”などという生半可なイメージをぶちこわし、まさに“投獄”であるという認識をピナールにも、観客にも突きつけます。

このスペースで27年間・・それでも白人に“復讐”しようとはしない男・・。
おそらく、ピナールもそのような思いが胸を去来したのではないでしょうか。
この作品は、イーストウッド作品には珍しく、ストーリーが“希望”に向かって進んでゆきます。

そしてワールドカップの戦いは、この種のシーンの白眉として語られるであろう迫力です!
特に、決勝のオール・ブラックス戦は骨がきしむような感じがして。。見ているこちらもチカラが入ってしまいました!
私的には、この試合のシーンを見れただけで結構満足って感じでした。
映画的には、希望に満ちたハッピーエンドはあまり好きじゃないのですが、エンドロールで映る実際のマンデラ大統領や、南アの選手たちの写真を見ると、あぁ、本当にあったんだなぁ・・と感慨深かったです・・・。
それにしても、モーガン・フリーマンはセリフの切れが悪くなって、見ていてとても痛々しかったです・・。聞いた話では、認知症も少しあるとか・・。
ゆっくり治して、まだまだ活躍してほしいです!!
ひきばっち的満足度★★★★
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・クリント・イーストウッド
原作・ジョン・カーリン
脚本・アンソニー・ベッカム
ジョン・カーリン原作の実話を題材に作られている作品である。
ネタバレご注意!!
1994年、南アフリカ共和国。
1966年から27年間、牢獄に繋がれていたネルソン・マンデラ氏(モーガン・フリーマン)が釈放され、南アフリカ初の
黒人大統領となる。
いわゆる“アパルトヘイト”は文面上は無くなったが・・。

一握りの白人が、人口の9割以上の黒人を“隔離”してきた過去の遺恨はたやすくは拭えなかった。
黒人たちは、胸の中で白人に対する“復讐”の火を燻らせていた・・。
多忙な公務の合間に、マンデラ大統領が観戦した南アフリカ対イギリスのラグビーの応援で、大統領が目にしたのは・・。

この頃までずっと、南アフリカ(以下南ア)ではラグビーは“白人のやるスポーツ”だったんですね。
ですから、南アの黒人たちにとって、ラグビーは“アパルトヘイトの象徴”であったと・・。
その弱小南アのチームのユニフォームの色や、チーム名を、変えてしまおうと黒人が会議を開いているところにマンデラ大統領が駆けつけるシーンはグッときました・・。
“復讐は何も生まない、チーム名やユニフォームの色は変えるべきではない”

マンデラ大統領ほどの人物ですから、今後南アが進むべき道を慮っての発言でしょう。
この作品は、ラグビーの試合と応援のシーン以外は、極めて淡々と描かれています。
音楽も必要最小限(これはイーストウッド作品に共通していることですが)、途中にデュエットの歌が流れたのが私的にはイヤでしたが・・。
ワールドカップの間の早朝に、ピナール(マット・デイモン)率いる南アチームのメンバーが、かつてマンデラ氏が入れられていた牢獄跡を訪ねるシーンは、“幽閉”などという生半可なイメージをぶちこわし、まさに“投獄”であるという認識をピナールにも、観客にも突きつけます。

このスペースで27年間・・それでも白人に“復讐”しようとはしない男・・。
おそらく、ピナールもそのような思いが胸を去来したのではないでしょうか。
この作品は、イーストウッド作品には珍しく、ストーリーが“希望”に向かって進んでゆきます。

そしてワールドカップの戦いは、この種のシーンの白眉として語られるであろう迫力です!
特に、決勝のオール・ブラックス戦は骨がきしむような感じがして。。見ているこちらもチカラが入ってしまいました!
私的には、この試合のシーンを見れただけで結構満足って感じでした。
映画的には、希望に満ちたハッピーエンドはあまり好きじゃないのですが、エンドロールで映る実際のマンデラ大統領や、南アの選手たちの写真を見ると、あぁ、本当にあったんだなぁ・・と感慨深かったです・・・。
それにしても、モーガン・フリーマンはセリフの切れが悪くなって、見ていてとても痛々しかったです・・。聞いた話では、認知症も少しあるとか・・。
ゆっくり治して、まだまだ活躍してほしいです!!
ひきばっち的満足度★★★★
こんにちは♪
実話ですから、衝撃的なラストという
わけにはいかないですね(笑)
イーストウッド作品にしてはシンプルで
ストレートな作品でした。たまには
こんなのも良いかもしれません。
この映画のエンディングが、
新しい南アフリカの出発点なのでしょうね。
同じく南アフリカのアパルトヘイトを題材にした、リチャード・アッテンボロー監督の
「遠い夜明け」(原題 CRY FREEDOM)を見逃したままなので、レンタルして観てみようと思います。
そうなんですよね~。
イーストウッド作品って、奈落の底に突き落とされるかって
展開になっていく物が多い中、映画が終わった後まで
とにかくニコニコニコニコしていられる映画でした^^
こういう感動は久し振り~な気がしますわ♪
これがアカデミー賞にノミネートもされないとはね。
何か残念だけど。。。
私的には、すでに今年の1位候補です♪
(まだ2月なのにさ~^^;)
人間の“善”の可能性を強く感じさせる作品でしたね!
割とあまのじゃくな私でも、モーガンフリーマン演ずるマンデラ大統領の言葉には、目頭が熱くなるものがありました・・。
スポーツというのは、素晴らしいですね。
特にラグビーの試合終了の言葉「ノーサイド」は、紳士のスポーツなんだなぁ、と、感慨深いものがあります・・。