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[Thank you, Love / 西野カナ] ようやく自分のやりたいことができるようになってきた?

2011年09月27日 | 音楽レビュー
西野カナの3rdアルバム『Thank you, Love』を聴いてみました。

Thank you, Love(初回生産限定盤)
クリエーター情報なし
SME

この人は、デビュー直後は、今のような路線ではなく、デビュー曲「I」に見られるような、少しアーティスティックな路線で売り出そうとしていたのではないかと、私は思っていました。例えるなら、信近エリのような、ちょっと難しい歌を歌えるような立ち位置で。
●Lights / 信近エリ


ところが、その後、セツナ系ナキウタ、キミウタ路線の手応えが良く、そちらの路線に活路を見出し、楽曲もヴィジュアルイメージもそっち系にガラッとシフトしましたね。その後は、その波にうまく乗って、ケータイ世代の着ウタ女王の地位を手に入れることになりましたが、このレコード会社の戦略のおかげで、知名度は獲得したものの、その呪縛に囚われてしまい、かなり偏ったイメージが定着してしまったんじゃないかと思います。

私もそんな一人で、一時期猛烈に繰り返されていたセツナ系路線の曲に辟易しており、「そっち系のアーティストには近づかないでおこう」と思っていました。

でも、私のそんな考えを変えるきっかけになったのが、13rdシングルの「Distance」でした。何か今までと違う感じ、ちょっと突き抜けた感じがしたのでした。

●Distance / 西野カナ


そして、それに続く14thシングル「Esperanza」を聴いて、これまでの殻を破ろうとしているのでは?と強く感じました。

●Esperanza / 西野カナ


もともと彼女は発声が心地良く、歌がウマイので、こういった突き抜けた曲をどんどん歌っていった方が合うんじゃないのかなと思います。アルバムのリーダートラックとなった「Alright」に関しても、彼女の良さが存分に発揮された作品になったんじゃないでしょうか。

●Alright / 西野カナ


そういう意味では、『Thank you, Love』では、より彼女のやりたいことが実現できてきたのでは?と個人的に思っています。ケータイ世代の女王に留まるなんてもったいない。今後の彼女の活動と、その成長を見守っていきたいなと思います。

ところで、彼女のアルバムタイトルは、何枚目の作品かがわかるように、言葉を入れてる感じが見て取れますね。

1stAL『LOVE one.』⇒ one(=1)
2ndAL『to LOVE』⇒ to(=2)
3rdAL『Thank you, Love』⇒ Thank(=さん=3)

3枚目で、「さん」という日本語読みが入ってしまいましたが(^^;
この先も続けていくんでしょうかね。となるとこんな感じでしょうかね。

4thAL『for Love』⇒ for(=4)
5thAL『Love goes on』⇒ goes(=5)
6thAL『Love Sicks』⇒ Sicks(=6)

5枚目で、また日本語読みが入っちゃいましたが、単純に考えるとこんな感じのような気がします(笑)


ところで、アルバムタイトルで遊んでいるアーティストといえば、Do As Infinityのアルバムタイトルしりとりが思い浮かびますが、そろそろ新譜が出てもいい頃ですね。

『BREAK OF DAWN』⇒『NEW WORLD』⇒『DEEP FOREST』⇒『TRUE SONG』
⇒『GATES OF HEAVEN』⇒『NEED YOUR LOVE』⇒『ETERNAL FLAME』⇒『EIGHT』

と来ているので、次は「T」から始まるタイトルになるのかな??
こちらも楽しみに待ちたいと思います(^-^)

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