旅するはらっぱ~日々旅日記

from HP 「旅するはらっぱ」


各地の各智を旅する、

はらみづほの旅日記です。

●生き延びるために ④ 恋をする。 <前編>

2011年11月24日 | さっぽろ旅
●一昨日、初恋の人の父上の訃報を聞きました。

亡くなったのは、立川談志さん。


息子の松岡慎太郎さんは、
私が新宿に住んでいたときの小学校のクラスメイトで、
私の初恋の人なのです。

遠い昔の初恋の人の名を、
北海道の地で、ラジオで聞くことになるなんて、
人生とは本当に不思議なものですね……。

談志さんは、破天荒な荒くれモノ
というキャラクターで有名な落語家でしたが、


子どもの親同士、という立場で若干交流があった私の母は、

「道で会ってもステキで礼儀正しいし、
 シャイで物静かなジェントルマンよ」


と言っていました。


ラジオで、慎ちゃんのお姉さんの弓子さんが、

「父は破天荒で通っていましたが、
 一緒に過ごした最後の8ヶ月はとてもジェントルマンで、
 本当はこんなに優しい人だったんだな、と思いました」


と語った、というコメントが流れ、

・談志さんを語っていた若き母の声や、

・母上や弓子さんと一緒に銭湯に来ていた慎ちゃんに
 バッタリ会ってドキドキしたことや、

・慎ちゃんとのいろんな思い出を思い出し、

当時の幼い彼には談志さんの本質が
映し出されていたのかもしれないなぁ……


と、今更ながら気づいたりして、胸がいっぱいになりました。


●ラジオで流れた慎ちゃんのコメントは、

「お棺に入った父は、紋付袴にバンダナ姿。
 カッコよかったです」


当時の慎ちゃんの面影そのままの言葉に
また胸いっぱいになりながら、
 
私の父と同い歳の談志さんに、
いろんな気持ちを込めて、心からご冥福をお祈りしました。


私も談志さんのように、
ハチャメチャでも思い切り自分らしく、
そしてまたジェントルに、この生を生き抜いてみたいです。



●小学校1年生の夏休みまで暮した60~70年代の新宿は、
私にとって、特別な思い出にあふれる、
8ミリ映画のように愛しい地です。


(父・母・母の弟と)


(近所の仲良し友達兄弟と)


(念願の兄弟が生まれ、小さいお母さん気取りで)

小学校一年生で同じクラスだった慎ちゃんは、
今思えば 「さすが談志の息子!」 という感じの、
破天荒なガキ大将でした。


なぜ、どんなきっかけで
そうなったかは覚えていないのですが、
ある時から私は、学校から家までの道のりを、
彼と一緒に帰らなくてはならなくなりました。


(↑小学校 入学式の朝の写真)


「先生、さようなら。
 みなさん、さようなら」

と終わりの挨拶をしたとたん走り寄ってきて
ムリヤリ私の手首をつかみ、「帰るぞ!」 と言って、
彼は毎日私を引っぱり回しながら帰宅していたのです。

校庭の水道に寄って水を飲むときも、
道で靴ヒモを結び直すときも、
つかんだ私の手首を決して離さず、

ふたりの家の方向が分かれる地点に着くまでずっと、
私はムリヤリ彼に引っ張り回されていました。

当時、小児喘息持ちだったことも手伝って、
ものすごく引っ込み思案でおとなしかった私は、
彼の強引さに圧倒されてしまって、
いつも何が何だかわからないうちに、
されるがままになっていたのです。


(今の私からは想像もつかない“受け身”ぶりですね。笑)



●でも、私が埼玉に引っ越すことになり、
先生に促されてクラスのみんなが声を合わせて
私に 「さようなら」 と言ってくれたとき、

彼は突然みんなの前で 「ハイッ!」 と手を上げて、

「オレは家が近いから、まだ さようならは言いません!」

とキッパリと言ったのでした。

「何言っとるんじゃ……??」 とビックリしましたが、
子供心にも、その言葉と、思いつめたような彼の表情が
胸に焼きついて離れず、

なぜか、私の引越し当日、
私が引越し先へと向かう電車に乗る新大久保の駅にいて、
母に手を引かれて改札を抜ける私と
目が合ったまま別れた慎ちゃんは、
別れてしまったあとで、私の初恋の人になりました。


ひ弱で自信がなかった私にとって、
自信満々で元気イッパイの彼は太陽のようにまぶしくて、
強引すぎるくらいヤンチャでたくましい慎ちゃんが、
自分でも無意識のうちに、理想の男性像になっていたようです。

女ごころって、まったくもって不可思議なものですね(笑)。


●2年前、講演で札幌にいらした立川談春さんとお話して、

慎ちゃんが結婚していることや、
お子さんが生まれたこと、
談志さんをサポートし、立川一門をまとめるお仕事を
していることを聞きました。

切なかったけど、
尻切れトンボだった初恋がやっと終わった気がして、
夢から覚めたような気分でした。

そこまで記憶を思い出したら、ハタと、私は自分が
この 遅れてきた初恋終了日 以来、
人間の男性に恋らしい恋をしていないことに気づきました(笑)。



(@o@;)




●最近の私の恋の相手は、もっぱら、
人間以外の自然界、という感じ。

男性との恋愛に向かうべきモチベーションが、
どうやら 「自給自足への夢」 に
すっかり置き換えられているようなのです(笑)。

自分でも ちょっと異常だよなぁ……と思うけど、
恋のチカラは、必ずしも人間に対してだけ働くわけではなく、

私は今、この恋を何とか成就させたくて、
そのためなら、どんな未知にも飛び込んでみたい!
という衝動にかられています。



ε=ε=ε┏( ≧o≦)┛



しかも、私が恋しているのは、
“ステキで快適な自給自足” なので、
両想いになるには かなりの難関 が待ち受けていそうで、
そこがまた燃えてしまう(笑)。



_( ≧ε≧)_



……と言うワケで、
日々、恋愛成就の足がかりになりそうな事々を
あれやこれやと追いかけている私ですが、

人間の男女のあり方もひっくるめて、
かなり私の理想に近いモデル を見つけたので、
この夢のような現実ウットリレポートを、
次回はトクと、お伝えしたいと思います。

お楽しみに~♪

(いや~引っぱるね~ 笑)





●生き延びるために ③ “自然”と暮す。

2011年11月19日 | ほっかいどう旅
●取材で、泊原発にも近い北海道の後志(しりべし)地方にある、
 島牧村の友人宅へ行ってきました。

友人の名は、木工品&家具作家吉澤俊輔くん(カノジョ絶賛募集中!)

(今回のブログ内で使用している写真のうち上手なものは、
 ほとんど俊ちゃんが撮影したものです。笑)

札幌の「みんたる」で出逢って以来しばらくぶりに
「ちゃいはな自給自足レッスン1学期終了式」で再会したのがきっかけで、
地方誌に彼の記事を書くお役目をいただいたのです。

「島牧は海沿いの村で風が強いので、
 自宅で風力発電を始めることにしたよ!」


と言う彼が風車の取り付け作業をするタイミングに合わせて、
休暇がてらその作業を手伝いに東京から飛んできた
木工修行時代のお友達、ノリさんと一緒に、俊ちゃん車で島牧村へ。


●島牧村の景色は、

「海も、広大なブナ原生林の山もある、すごくいい所なんだよ~」

という俊ちゃんの言葉から予想していた風景を上回る、
圧倒的な美しさ。

写真ではその素晴らしさのチョッピリしか
伝わらない気がしますが、とりあえずお裾分けをば。

◆向こうに見えるは、狩場山大平山


◆俊ちゃん宅の窓の外。雲の下、堤防の向こうは日本海。


◆ブナ原生林の山道で、ちょっとメタボな「エゾ雪ウサギ」ちゃんに遭遇!

◆そうかと思えば……

◆ウサギの天敵、キツネの足跡も見たり、

◆急速冷凍されちゃいそうに小さな体で
 雪の中を羽ばたく蛾に驚いたり、


◆雪に埋もれた山道を降りて

◆日本の滝百選の一つ、「賀老の滝」につながる千走川(ちはせがわ)を

◆真っ赤なナナカマドちゃんと一緒に橋の上から眺めたり、

◆雪の中の吊橋を揺らしながら、
 はしゃいだ子犬たちのように走って渡ったり、

◆あまりのパウダースノーぶりに、放射性物質の危険性も顧みず

◆ムシャムシャ雪を食べ 「おいし~!!!!!!」
 とコーフンしたり、

◆賀老の滝エリア限定名物、
 鉄分たっぷり炭酸水 「ドラゴンウォーター」 にありつくため、

◆足場のないスリッピーな雪の山肌を、
 木の根っこにしがみついたりしつつ川に向かって降り、

◆私をサポートしてくれた勇敢ボーイズを
 氷水の長靴浸水 で 「ヒョエ~!足が凍る~!」
 という憂き目に遭わせつつ、

 無謀なブーツ&スカート姿で水源到達を果たし、
 木工作家のお手製即席熊笹コップ
 めでたく名水を味わったり(笑)、

◆夢だった 「新雪ダイブ」 を実現したりしながら、

ヒトは私たちのみという状況の新雪のブナ原生林を3人で満喫して、帰宅。
(幸いクマは冬眠していたようです)

●俊ちゃんのお宅は、
 お隣は道の駅、目の前は日本海、という絶好のロケーションにある、
 30年以上続く 素敵なユースホステル


◆扉や内装はお父上たちのお手製、という
 ウッディな空間の片隅には、


◆父上作のスピーカーや、


◆これまた父上が焼いたという陶芸食器類、


俊ちゃんの木工作品の数々が








◆展示販売されいて、


◆別の一角には手打ち蕎麦道具や、


◆乾燥中の、自家採取した野菜の種も発見!


◆カッコイイ薪ストーブの上では、
 母上の手作りパンのみならず、


◆なんと海水が火にかけられていて、


天然海水塩づくりが進行中!



……という具合に、
筋金入りの 手作りライフ が
何とも自然な感じで行われているのです。

●俊ちゃんの作品の材料は、食器も家具も すべて道産材






●お料理の食材も島牧漁港直売の魚介類がメインで、
お米も島牧のオーガニック農家さんから調達しているそう。


野菜、山菜、塩、
パン・蕎麦・燻製・ヨーグルト・果実酒などの加工食品、
食器、家具、暖房燃料の一部
……と多岐に渡って、
自給自足&自家製品メインで暮している吉澤家。




◆このパスタ料理&お皿も、


◆このピザ&お皿も、


◆このスープ&お皿も、


◆このお蕎麦&そば打ち台も、




◆この 自家製にんじんのジュースも、

ぜ~んぶ俊ちゃんのお手製。


いよいよ電気も自家製で!…というわけで、

強い海風を利用した 「風力発電」 スタート!とあいなりました。

●黒松内からお手伝いに駆けつけてくれたきこり屋さんと、
遥々東京から来てくれたノリさんの助けを得つつ、
発電3兄弟は、冷たい海風の中ワシワシと設置場所を整地し、
束石(つかいし)を埋めた土台の上にオリジナルの木組み設置台を固定。



これなら強風が来ても安心。さすが木工のプロだね!

●この風車(名づけて『俊風号(しゅんぷうごう)?』)は、
最高毎時600Wもの発電が可能な、パワフル発電機。

●台湾製で、何とたったの約6万円だそう。

●発電に必要な、
ディープサイクルバッテリー、インバータ、チャージコントローラ
の3種とともに揃えても、¥10万以下で実現可能。


●近隣の寿都町からWEBプランナー(?)の幸所(こうしょ)さん
見学にやってきて、めでたく発電成功です。ヒャッホ~! 

●MAXで600W発電可能だから、
 使用電力10W以下のこのLEDなら、
 1時間に60個灯せるってことか~!

 私の10月の消費電力は10キロワットだったから、
 1時間600Wで計算すると……

・1日10時間使用するとして、600×10時間=6キロワット
・1ヶ月30日とすると、6キロワット×30日=180キロワット


 風車は夜も回ってくれるから、
 風さえ吹いてくれれば、私の場合は、
 今の18倍以上も電気が使えるってこと…?!

●最高で毎時100Wの発電量を持つ
私の畳半畳分の太陽光電池パネル夏の通常実績は、

・パソコン作動
・ミシン作動
・60W(使用電力12W)の照明1つ
・ケータイ充電


が、いっぺんに3時間~6時間可能だったので、

その6倍ものスタミナを持つということは、
風が強い日にバッテリーにたっぷり充電しておけば、
かなりの使いでが見込めるはず。

う~ん、太陽光発電もいいけど、
風が強い場所なら風車もいいね~!

見た目も美しいし、この小ささなら、
バードストライク低周波問題も心配なさそう。

この風車はきっと、島牧名物になるね~♪

風車なんて高くて大変そう! と思ってたけど、
実際はそう高くないことがわかったし、
彼らは説明書を読まず、絵だけを見て組み立てたとのこと。

自然エネルギーは 「案ずるより産むが易し」 なのですね(笑)

たとえ個人で 「太陽光電池パネル」 と 「風車」 を併用しても、
日当たりの良さと風がある程度強く吹く環境なら
15~20万円分ポッキリで快適生活が叶いそう。

島牧在住の個人がどんどんこれを実行すれば、
自治体を動かしたり、大金を投じて大規模発電したりしなくても、
ここは自然と自家発電村になれちゃうかもしれません。

●例えば、電気代月¥600台の私のライフスタイルからすると、
毎時600W発電はすでに余りある発電量なので、
「風が吹けば自ずと儲かる」 こと間違いなし。

「省エネ」+「風力」+「太陽光」などの
お手軽自然エネルギーSetを個人が楽しんで暮らしに取り入れ、
理不尽な原発電気を自ら脱する連鎖が始まったら、

原発反対! と叫んだり、
北電や自治体に掛け合って消耗したりしなくても、
経済は自ずとシフトされていく気がする。


いろんな運動・活動を経験して現実を知った今、

言葉より実行。
イヤなものは使わない。
自分の理想に、自分がなる。


それが一番だと、私は心から思うのです。


●それにしても、ちゃいはな生活に引き続き
ここでの暮らしぶりに触れて実感したのは、

「自然の恵みがあふれる場所に暮らし、
 その恩恵を素直に受け取り、楽しんで工夫すれば、
 いろんなものが自給できるようになるんだな」


ということ。

それは、
楽しくて、ラクチンで、お金がかからないこと。

自由で、健やかで、自分が豊かに広がること。



太陽、風、海、山、森、雨、大地、
そこに生きる、植物、動物、微生物のリンク……


それらを見つめ、感謝して活用するだけで、
お金の呪縛から、だいぶ自由になれる。

本当に大切なものを、自ずと感じ取れるようになる。

そんな気がしました。


「島牧は何もない田舎」 と言う人がいたけれど、

私はこのマイナーな土地にあふれる数々の宝が、
まぶしくてたまらなかった。

雲の動き、
  木々の揺らぎ、
    陽の光の移り変わり、
      動植物の息吹……


夢のように美しく神秘的なそれらを見ているだけで、
自分もその風景の一部になって、
いつまでも見惚れ続けてしまいそうで。

6年かけて世界各地を見たけれど、
私は北海道を、日本を、地球を、
まだまだ全然知らないんだなぁ……と思いました。


死ぬまでに可能な限り、たくさんたくさん、
地球の美しさを感じ、地球の神秘を呼吸し、

自分が地球の一部であることを実感して、

自分自身の自然を発見したいです。

●最後に、黒松内から風車設置ヘルプに駆けつけてくれた、
自称 「きこり見習いさん」 の賢いアクションを紹介します。


木こり・薪作り・薪販売がお仕事の彼は、
なんと以下のようなメールを北電に送り、

その結果、北電から丁重な連絡が入り、
2名の北電社員が連れ立って 「お話」 をしに
自宅まで出向いてきた
とのこと!

こののエキサイティングな顛末は、
彼のブログをご覧あれ!

●とにかく、このようなことを思いつき、実行した彼に拍手!

 私もマネしようと思ったけれど、電気代月¥600じゃ、
 相手も反応のしがいがないかもね~(笑)

 ふつうに電気代払ってるみなさん、
 以下の彼のメール文を参考に、ぜひマネしてみてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~電気料金の支払い方法の変更についてです。

本日の御社、社長様の道議会特別委員会での答弁の一部を
拝見いたしました。

残念ながら北電ユーザーとして納得のいく答弁とは言い難く
失望の感は否めません。

そこで小さいながら 「抗議」 の意を込めて
電力使用料金の支払い方法を変えたいと思いまして
メールいたしました。

他の一般の企業であればそこの商品、サービスなどの不買や
ライバル企業への乗り換えをすることが出来ます。

また、議会議員であれば選挙やリコールなどにより
一定ではありますが、市民(ユーザー)の意向を示すことができます。

しかし、御社の場合は地域に一社しかないということ、
更には扱うサービスが「電気」で、
万人が依存せざるを得ないものである
という特別な状況なため、
上記のようなユーザーの意思(抗議)を示すことができず、
苦々しい思いで一杯です。

そんな状況を鑑みると本日の御社社長様の答弁は

「なんとか今の嵐を避けたい。
 この場をノラリクラリとでも凌ぎさえすれば
 あとは何とでもなる。」

との意思が透けて見えて仕方ありませんでした。

そこで
御社ホームページを検索いたしますと
 
平成22年度 販売電力量 32,302×1,000,000 [kwh]
会社情報 販売電力量

平成22年度 泊原発(1~3号機)発電量合計 
16,258×1,000,000[kwh](泊発電所データ集 発電実績

との事がわかりました。

つまり上記発電量より単純に計算して
 
 原子力由来発電量比率 16,258/32,302=50.3%
 非原子力由来発電量比率 100-50.3  =49.3%


とのこととなりました。

そこで、御社社長様がユーザーが納得の行く説明をして
原子力由来の電力比率が0%になるまでの間


御社より毎月送付頂く電気使用料の請求金額から
原子力由来の電力比率を引いた 49.3%
 を
当該月の請求金額に掛けた金額を電気使用料金として
振り込みさせて頂こうと思いました。

以上の理由により電気料金支払い方法の変更
ならびに御社の振り込み口座などを
御教示下さいますようお願いいたします。

一日も早く全道全ての北電のユーザーが
100%の電気使用料金を何のわだかまりもなく
お支払いできる日が来ることをお祈りしつつ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●上記メール文とは違い、きこり屋さんのブログの文章は
あえてふざけた口調で書いているように感じましたが、

実際の彼は 真剣に脱原発を考えている頭脳派、
という印象だったことを、
念のためお伝えしておきます(笑)。





●生き延びるために ② やりたい仕事をする。

2011年11月13日 | さっぽろ旅
こんにちは♪ 今日もお元気ですか?

先日、原発労働者や原発内部の写真を40年間撮り続けてきた
写真家・ジャーナリストの樋口健二さんのお話を聴いてきました。

●ウムを言わせぬ現場写真を次々と見せながら、
歯に衣着せず、これまで見聞きしてきた事実を
ズバズバ言い切る樋口さんのお話で、
原発の問題点がものすごくクリアに理解でき、

「原発の何が問題なのか」

「大切なことは何なのか」


が、ハッキリと認識できました。

●フクシマ原発事故でこんな悲惨な事態になっていてもなお 
日本政府がインチキ情報ばかり流して
原発推進の国策を改めない理由は、

国と電力会社だけの利権・利益の問題ではなく、

経済界を牛耳っている、国内外の主要財閥の利権
が大きく関わっているから。


樋口さんのこのスライドと解説のおかげで、
そう明確に解りました。

●莫大な国費(税金)が投入されている
原発の建物や機械を作っているのは のきなみ大企業だし、
燃料を運搬しているのも大企業。

「原発」 の存在によって、
これに関係する企業・組織・個人
こぞって大儲けしているのですから、

人命より、組織の存続が第一

という、
経済 (お金) 第一主義の考えが改められない限り、

大事な金づるである原発を手放すまいと、
関係者たちが画策するのは、
考えてみれば当然のことなのでしょう。


●これは、樋口さんが提示した衝撃的な写真の1枚。

原発のすぐそばの海で泳ぐ人々の様子です。

原発からは、
原子炉の冷却に使った海水の熱排水が海へ、
原子炉の煙突からは排気ガスが空へ
放出し続けられているのに、

(もちろん、それらは“安全無害”と公表されていますが、
 それがウソであることは、冷静に考えればすぐわかります)

しかも、

原子力発電所自体が危険物で、
事故や災害が起きたらトンデモナイ事態になることくらい
ちょっと考えればすぐわかることなのに、

現実を見ず、
危機感ゼロで脳天気に暮している人々があまりに多い、
アンビリーバボーな日本の実情を、
ありありと示している風景だと思います。


●これは、原発で働く人の写真です。

◆ガスマスク、◆防御服、◆作業時間制限、◆放射線量チェック……

そんなものが必要な職場=原発 が 「安全」 だなんて、
信じる方がどうかしてます。

彼らの着ているものはすべて
低レベル放射性廃棄物としてドラム缶に詰められ、
原発ができてから今日までずっと、
危険ゴミとして蓄積され続けている。

そしてそれは、毎日出る放射性ゴミのほんの一例

私たちは、

・そんな取り返しのつかない危険ゴミを生み出し、

・原発労働者の人々の健康を蝕み、

・それらにかかる膨大なお金を
 税金や電気代という形で支払いながら、


原発でつくられる電気を、ずっと使い続けてきたのです。


●これは、原発労働でヒバクし、病気になって亡くなった、
台湾の青年の遺骨だそうです。

ブレブレ写真ですみませんが、
骨が黒くなっているのがわかりますね。

普通、人骨は白骨になるものですが、
放射能汚染された骨というのは、黒くなるのだそうです。

“国益” のために、アジアをはじめとする海外の国々に
原発を “輸出” しようとしている日本。

「電気」 「便利」 「平和」 を口実にした
こんな殺人事業国策を、許していいはずがありません。


●講演のあとの質疑の時間に、
「弟が原発で働いている」 という女性から、
「どうすればいいか」 という質問が出ました。

「そんなの聞くまでもない。
 命が大事なら、辞めるしかないでしょうね」 


という樋口さんのシンプルな回答に、

「生活があるんだから、そんなことはできない。
 それよりも、社会のしくみを変える必要があると思うが、
 どうしたらしくみを変えられるかわからないから
 質問しているんです」


とその女性は反論しました。

それに対する樋口さんの答えは、

「社会のしくみをどうするかなんて言ってる場合じゃなく、
 命が大事ならその仕事を辞めるしかない。
 それ以外のことは自分で考えなさい」


彼女が何を言おうと樋口さんの答えは一貫して変わらず、
そのやりとりにモノ申したい人々がどんどん意見を発言し、
会場はにわかに、熱い論議の場に。

私は、その女性の言い分も充分理解できたし、
すべてのやりとりが意義深かったな~!と感じ、
何より樋口さんのシンプルな答えに一つの確信を得て、
深く共感しました。

●この質疑の様子も含め、
私が樋口さんの姿と生き方を知って確信したのは、

「自分の心に正直に行動することが、
 世の中を変える力になるんだ」
 

ということ。

この質問者の女性の言い分は理解できるけれども、

「正直に行動することなどできない」

という言い分が常識化している世の中だからこそ、
原発も戦争もなくならないんだ、
と、ありありとわかったのです。

●ちなみに、樋口さんのデータによると、
これまでに約200万人が原発労働者として雇われていて、
そのうち、死亡者も含め40万人が、
ヒバクにより病気になっているとのこと。

こんな人々の犠牲の上になりたっている発電なんて、
一刻も早くやめなくてはという思いを新たにしました。


◆「生活があるから、自分の思うようにはできない」

◆「お金を稼ぐためには、
  不本意な仕事でもガマンしなくてはならない」


今、多くの人が自分にそう言い聞かせ、
自分の本当の気持ちや欲求を殺して
“仕事” をしているように思います。

でも、その認識は、果たして事実なのでしょうか……?

人は本当に 「お金がないと生活できない」 のでしょうか……?



●私は以前 「生きていくのに必要なものは何か」 を冷静に考え、
自分の生活費の内訳を書き出して分析してみたとき、

「お金=生活の糧」 ではない

ということに気づきました。


●生きていくのに必要なものは、

◆安全な水と空気
◆安全で快適な住空間
◆「おいしい」と感じながら安心して食べられる食べもの
◆自分の個性をイキイキと活かせる仕事
◆心から語り合える家族や仲間


私の場合は、この5つだったのです。

私が本当に欲しいものはこの5つで、
この5つさえあれば幸せに生きて行けるんだ


と自覚したとき、

これらを得る方法はイロイロあるし、
お金は 「上記の一部と交換できるツール」
の一例でしかない、という事実に気づきました。


●確かに 「お金チケット」 は今、
現代社会で最もポピュラーな交換ツールだと思います。

でも、社会の現状を観察してみると、

・お金やモノに依存しすぎると、
 自分のチカラを発揮しない生活が習慣化し、

・やがて
 「お金やモノがないと生きられない」
 と思い込むようになって、

・その結果
 自分に備わっている人間力個性力を信じられなくなり、

・いつのまにか
 「生まれた意味」 や 「生きている意味」 を
 見失いがちになって思考停止のまま自信を失い、

・最終的に
 「お金やモノ」 を得るためにガマンして働き
 本当の自分も、他人や自然も殺しながら生きるようになる


……という現実が見えてくる気がするのです。


◆自分は何のために生まれ、何のために生きているのか。

◆何に喜びを感じ、何を大切に思っているのか。

◆どんな事に仕えて (仕事をして) 生きてゆくのか。



原発をはじめ、問題が山積みの今こそ、
それを考え、答えを自覚することが、

人類が生き延びられる社会や世界をつくる

最初の一歩のように、私には思えます。


●講演後、樋口さんに、

「自分が心からやりたいことをやるのが一番なんだと
 あらためて解りました!」


と伝えたら、

「そうだよ! その通り! がんばってよ!」

と力強いお言葉をいただき、背中を押されました。



◆あなたは 「心からやりたいこと」 をして生きていますか?

◆自分の本意に背かない “仕事” をしていますか?


私も日々それを自分自身に問いかけ、
自分を発見・確認しながら、生きていこうと思います。




●生き延びるために ① バッテンの勉強。

2011年11月11日 | さっぽろ旅
●またまたしばし、ごぶさたしました。

ちょっと体調を崩し寝込んだりしているうちに、
3・11から、今日でとうとう、8ヶ月目。


あなたは 3・11の原発震災から、
何を学び、どう変化しましたか?



●私はこの8ヶ月間で、

動転し、翻弄され、泣きはらし、打ちのめされ、
模索し、立ち上がり、新たな試みを実行し、
少しずつ落ち着きを取り戻しながら、


今ふたたび、もっともシンプルな事実に立ち返り、
自分を見つめています。


それは、

◆人間は地球のこどもである 

◆地球の営みは、無数の生物が支え合う
 「生態系のしくみ」 の上に成り立っている

◆地球は、人間の想定を遥かに超えた
 神秘と可能性に満ちている


ということ。


ここ数日、寝込みつつも聴いていた国会中継では
誰一人この基本を口にする人はいず、

(私から観れば)
3・11の天災と人災が伝えている本質の検証・学習は
一切ないまま、うわべだけの討議が進められていて、
ほとほと愕然としました。

この人たちは
生物としての感性を失っているんじゃないか…
と思わずにはいられません。

だからいつまでたっても
「原発の安全性」 などという幻想を口にしたり、
「除染して住む」 などという無謀な行動ができるんじゃないか……と。

私にとってそれらの発言や行動は、
地球や放射性物質の威力をナメているとしか思えないのです。

だって、
原爆投下の歴史や、
これまでに公表されてきた範囲内の
原発事故の事実だけをとってみたって、
原発・ウラン・プルトニウムの恐ろしさは
もう既にイヤというほど証明されていて、

ましてや、
3・11をはじめ、その前後にも頻発していた
世界の津波・地震・水害の状況
を見ても、
天災は人知の及ぶところではないことも、
充分すぎるほど証明されてきたのですから。


既にそれらの事実を体験しているにも関わらず
まだ学んでいない人々
を落ち着いて観察したとき、
彼らは感性が壊れているのではないか、
と思い至りました。

生物としての感性が、
瀕死状態、もしくは、
激しく狂ってしまっているのではないか
と。

そう思ったらとても腑に落ちたのと同時に、

そんなゾンビマンたちが決めた
法律・制度・基準値が 「常識」 として一般化されていくことを、
とても恐ろしいと感じました。


ベクレルやシーベルトがわからなくても、
安全だとか危険だとかを専門家に言われなくても、

小学生で習う程度の知識と、生まれ持った感性があれば、
ほんとうは誰でもたいがいのことは自分で判断できる。


自然界と切り離された人間社会の中で
感性を殺し続けてきた人たちは、
その当たり前の能力を
忘れてしまっているんじゃないかと思うのです。


でも、私は同時に、信じてもいます。

◆人間は生きている限り、
 ふたたびその能力を取り戻すことができる
 と。

◆失敗は、それを糧にし、進化するためにあるのではないか と。


●失敗を活かしていく方法は、
ちゃんと 「バッテンの勉強」 をすること。

つまり、
間違いを認識し、そこから学び、変化すること。

そうすれば、その間違いは、
かけがえのない未来へのエネルギーになる。


私にはそう思えるのです。


3・11の 「バッテンの勉強」 から私が得たものは、

最初に書いた、「自然の威力の再確認」 であり、

自然の分身としての自分にも、
その威力の一端が備わっているんだ


という想いでした。


と同時に、

脱原発活動で電力会社や政府の対応に打ちのめされてきた結果、

ほんとうに原発をなくすために必要なことは、

原発に替わる発電方法を実践・共有すること

原発に替わる仕事を創り出すこと

そして、

原発システムの本質である 「巨大なものへの依存」 を脱し、

 自家発電や自然エネルギーの本質である
 「自立」 「自己発揮」 「共生」 「感謝」 にシフトしていくこと

なんだろうな……という気づきでした。


だから私は、それらのことを、
今後ますます実践していこうと思います。


●現実的に原発をやめるには、
自分なりの代案と実践が欠かせないと私は思っています。

反対!と叫んでいるだけじゃ、現実は動かせない。
そんなの当たり前のことだよな~と。

原発を誰かのせいにするのではなく自分ごととしてとらえ、
横暴な独占企業から電気を買い続けてきた
私たち各自がたとえ現状の半分でも電気を自給したら
電力業界の状況は激変すると思う。


国や組織のしくみが変わるのを待つんじゃなく、
まずは自分がやってみればいいんです。


誰かや行政が変わるのを待つより、
自分が変わる方が、よっぽど早いのですから。


そこから確実に、変化が生まれるのですから。




OL時代に電気代月¥3000以上だった私が、
今は¥600台(5分の1!)ですんでいる、
という事実は、

言い換えれば、「省エネ」という発電方法で、
¥2400分自家発電している
=くらしに必要な電力の5分の4を自家発電している

のと同じだと思います。

私にできて他の人にできないはずはないし、
フクシマを体験し、それでも原発が止まらない今、
できないなんて言ってる場合じゃないはずです。

一人にできることは、山ほどある。


国や専門家に頼るのではなく、
一人一人が自分で考え、行動を変え、
その情報を互いにシェアしていけばいい。

それこそが、
「自家発電」=「自家発伝
(By 友人の智子ちゃん)
の第一歩だと思います。


●ちなみに、
もっとも安全で手っ取り早い自然エネルギーは、
節電です。


まずは、

◆ライフスタイル点検
◆節電ポイント発見


とともに、

ご自宅のアンペアを下げてみてください。


5アンペアくらい下げたって
生活にはほとんど支障ないけど、
電気代は確実に下がりますから、
だまされたと思って、ぜひやってみてください(笑)。


ちなみにこれ、ウチの今月の電気代。
なんと¥500台でした~(笑)

10月は数日間帰省もしたし、
地方への泊りがけ仕事も2~3度あったので
そのせいも大きいと思いますが、

もう一つの理由は、短い外出時であっても、
出かけるときにブレーカーを落とすようにしたからだと思います。

切るだけで電気代1割減、と言われる待機電力も
コンセント抜いたりしていちいち切らなくても、

外出時や就寝前に電気の元栓を切っちゃえば
いちばん手っ取り早いですよね(笑)

ちなみにその知恵を教えてくれた友人の電気代は、
コンスタントに月¥500以下とのことでした(笑)


●今、これまで私が講演(スライドトーク)でお伝えしてきた
電気代月¥600台生活のワザと知恵を、
まとめて楽しくお伝えできるように、
DVD化する作業を進めていますので、お楽しみに~♪

PC作業不得意ですが、がんばりまーす(汗)

DVD完成の暁には、
ぜひ自家発電の電気でご覧くださいマセね~(笑)


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