旅するはらっぱ~日々旅日記

from HP 「旅するはらっぱ」


各地の各智を旅する、

はらみづほの旅日記です。

はらっぱニュース◆7月28日(日)号 ≪春のツアー報告② 「農民カフェ」≫

2013年07月28日 | さっぽろ旅
またまたごぶさたしておりました!

●春のツアー報告第二弾は、東久留米を出て向かったこの街。

東横線の学芸大学駅。
…から歩いて3分ほどのところにある、農民カフェ

到着したら、店先にちょうど、店主の和気さんのお姿が。

だいぶ前に下北沢のお店には行ったことがあったのですが、
新しくできた学芸大店は初体験。

下北沢店と同じく、店先では産直のオーガニック野菜も販売中。

売られている作物はすべて、
しっかり心を通い合わせている農家さんたちの作品。

名実共に 「ニッポンの農業を支えるぞ!」 という
お店の心意気が思いっ切り表現されていて、
のっけからグッと来てしまいました。

●春のツアー初回講演の会場となった
東久留米の自然食コミュニティレストラン「YOUR BIG FAMILY」 の
マキちゃんの紹介で向かったこのカフェは、
カリスマ ロックンローラー 和気優 さんとそのファミリーが営むお店。

カウンター越しのキッチンは、
まるで老舗のお寿司屋さんの厨房のように
食器や道具の配置まで働き手の動線にそってピシッ!と清潔に整えられ、

格好こそ調理人らしからねど、和気さんの動きにもムダがなく、
鍛え上げられた板前さんか、はたまた武芸か舞のよう。

カウンター越しに彼の動きを見ているだけで、
ホンマもんのロックンローラー魂はサムライの風格と共通するんだな~
と気づき、ホレボレ見入ってしまいました。

●講演地ではないこの街のこのお店にやってきたワケは、
第2回目の講演会場となる三軒茶屋の近くで宿を探していた私たちに、
マキちゃんから

「学芸大の農民カフェは泊まることもできるし、
 ぜひ和気さんに会ってほしい! 会って話してみて!」


とススメられたから。

●サムライの風格の和気さんの指示にそって
粛々と動く奥さまに案内されたお部屋は、2Fの間。

必要充分な家具がスッキリと置かれたシンプルシックな室内に、
アジアの快適な旅人宿を思い出し、旅情がムクムク。


隣の広間といい、部屋の横のお手洗いや1Fの玄関先の風情といい、
スッキリしつつも懐かしい日本の古民家情緒と
思わず寝そべりたくなるようなタイやバリの南国感が
不思議にミックスされていて、何だかキューンと い~い感じ。


教えてもらって行った近所の銭湯で
地元のおばちゃんとハダカの会話を楽しんで、


さっぱりゆったりしたあとに、カウンターで晩ごはん。


●おまかせでお願いした 野菜と大豆中心のお料理は、

シンプルだけど、一つ一つが珠玉の品で、

一つ一つの素材に語られるべき物語があり、

選んだ調理人の心と技と勘所があり、

やっぱり たまにはチョイとフンパツして
こういう職人芸をいただくと、人生の味わいが増しますな~!
 と実感。

関わる人々の心意気や物語ごと しみじみといただく食事には、

そうではない食事の何十倍もの豊かなエネルギーが含まれている。

心底そう感じる、すばらしいひとときでした。



●日本中にファンがいる骨太ロックミュージシャンであり、
ギターを背負ってバイクでどこへでも行く旅人であり、
自伝を出版した作家であり、

気骨みなぎる農民であり、
切れ味バツグンの料理人であり、
高校生の娘にツルンと 「うちのお父さん超カッコイイ」 
と言わしめる父親でもある 和気さんから、

食後あらためてまっすぐ見つめられ、
「で、今、何がしたくて何してる人なの?」 と聞かれ緊張したけれど、

初対面の彼と奥さんを前に 自分たちが何者であるかを語りながら、
自分の耳でも 自分の言葉を聴き、
自分自身が何を求めていて、何のために今ここにいるのかを、
再確認させてもらうことができたように思います。

●農民カフェ一号店のある下北沢で仲間たちとともに
地元を街ぐるみで巻き込みながら、

定期的に福島支援の大きな産直市を開いている和気さん。


「福島には、検査もしっかりして問題ない数値を提示しても
 作物が売れなくて、生きるか死ぬかの瀬戸際でがんばってる
 農家の人たちがたくさんいる。

 ギター抱えてバイクで被災地を旅して そういう人たちと直に触れ合って、
 何とかしたいって本気で思ったんだよね。

 旅先で出会った人たちみんなに、ほんとによくしてもらったんだ。
 俺の歌が聴きたいって言ってくれて、
 飯食わせてくれて、泊まる場所も用意してくれて……

 だから、

 東京に来たらここに来ればいいよ
 ゆっくりしていきなよ


 って言える場所を持ちたくて、
 この店には旅人が泊まれるゲストルームもつくったんだよ。

 福島や東北で採れた作物を
 この店で売ったり調理したりしながら 彼らの物語を伝え、
 下北沢のマルシェでは
 自分たちで直接 東京の人々と交流しながら売ってもらう。

 俺はそういう場をつくることで、彼らと支え合おうと決めたんだ」



福島や東北産の食品はとにかく買わない、と決めていた私は、
彼の言葉に出合って初めて、紋切り型の自分の選択
心して見つめ直しました。


●311のあと、札幌の自宅近くの自然食品店で働く友人も、

「うちの店に食品をおろしてくれている人たちが、
 福島の原発事故以来、寝る間もないくらい働き詰めで
 線量を検査してる姿を見て、思わず泣きそうになっちゃった。
 ちゃんと検査してるし、ほんとに ものすごくがんばってるんだよ」


と話してくれたことがあって、
自分を振り返ってハッとさせられたことがあったけれど、
やっぱりまだ不信感がぬぐい去れず、
東北のものは食べないに越したことはない、と一刀両断していた私。

私よりずっと若いのに
定期的に福島へ炊き出しに行っているマキちゃんや、


「俺の働きには何軒もの福島の農家さんの生活がかかってるんだ」

と言って、
事実を冷静に検証しながら熱く行動している 和気さんに出逢い、

私は自分のこれまでの 「安全基準感覚」 を、
初めて丁寧に見つめ直しました。

どんな食品を選ぶかは自由で いろんな考えがあるけれど、
食品店の友人を含め この3人の身近な人々の言葉と姿は、
私の考えと行動をだんだんと、より正確な意識に基づくものに
進化させてくれました。


心から、感謝します。


●お別れの朝、ご家族との朝ごはんに誘ってくださり、

「今日は二人のハレの日だから」

と、私の両親とやっちゃんの初対面日だと話した私たちの朝食だけ、
立派なお膳に載せてくれた和気さん。

一口ずつかみしめるたび、美味しさと一緒に
お心遣いが身にしみました。(感涙)

ほんとうに、ありがとうございました……!


●あの晩、

「私はまだ一つの場所に定住するイメージがなくて、
 各地で素晴らしい仕事をしている方たちに
 直接会いに行って取材させてもらい、
 自分を通してその方たちのことを伝える仕事がしたいんです。

 九州の先輩からいただいた “旅人は文化を運ぶ”
 という言葉を実行し、

 北海道の先輩から言っていただいた “風の人” として、
 今しばらくは、各地でがんばっている “土の人” たちを訪ね、
 希望や情報を運び伝えることがしたいんです」


と語った私の話を、黙って聴いてくださった和気さん。


土と風 両方の化身である彼は、
9月からしばし風の人となって、各地に熱風を届けてくれるようです。

「青空とカレーライスツアー」

9月29日(日)には札幌にも来るみたい……!

再会と まだ聴いたことのないナマ歌声を想像しただけで、
胸が熱くなる私です。


はらっぱニュース◆7月19日(金)号 ≪太陽力フル活用!夏の電6フーズ≫

2013年07月19日 | さっぽろ旅
旅のご報告第2弾をお届けする前に……

突然ですが、
みなさんの夏の食生活のヒントになれば…と思うので、
我家の非電化笑エネフード情報をご紹介します♪

冷蔵庫なしでも、こんなに美味しい!こんなにカンタン!

家計にも、カラダにもウマイ話ですので、
どうぞご参考に~♪

●ベランダでBOX菜園

不要なダンボールや発泡スチロールの箱で、プチ菜園始めました!


相方の やっちゃん いはく、

「売ってる土は虫がいない。虫がいない土はあかん。最高なのは、山の土!」

ということで、
自転車でえっちらおっちら何度も里山と我家を往復し、
土と枯葉をちょこっとずつ拝借。
(土は野菜作りが終わったら、そのまま山に返しに行きます♪)

7月12日


7月14日


7月18日

2~3年前のタネなのに、ちゃーんと芽吹いてくれました~♪
何の青菜のタネだったわからず、
わくわくドキドキ、成長が楽しみです。


●常温オーガニックぬかみそ

憧れの発酵ローフード・ぬかみそに初挑戦!

無農薬の糠を、自然食品店の 「まほろば」にて
1キロ100円でゲット。

お母さまから受け継いだ100年モノの糠床を分けてくださった、
「お茶を楽しむ会」の札幌の師匠に

「腐敗防止には表面に塩をふるべし」

と教わって自然塩を振り、
発酵させるための野菜エキス抽出用には、
師匠が育てたオーガニックズッキーニの端っこや、南蛮、
オーガニック人参&大根、昆布などを入れました。

ぬか床完成には1週間くらいかかるとのこと。
朝夕かきまぜ=祈りタイム として、慈しんで育てたいと思います。


●炭パンケーキの“タメ液”浸し

これ、相方が発明した、ヘルシーでおいしい
モッチモチ & えもいわれぬコク味が楽しめるパンケーキです!


①竹炭パウダー
(麻炭パウダーもグー)+ココアパウダー
+強力粉
(多め)+片栗粉(少なめ)+ベーキングパウダー
+砂糖
(ちょこっと)+豆乳+土鍋野草茶 を適当に混ぜ、

(土鍋野草茶がなければ豆乳だけでもいいし、
 豆乳がなければ、牛乳でも、ジュースでも、水でもOK。
 卵や、ナッツや、ジャムや、果物を入れたければ、それもOK。
 もちろん、炭パウダーは、なければ入れなくてもいいしね♪
 あるものいかして、自由にアレンジしてください♪

このくらいのモッタリ加減になったら、

フライパンなどで焼きながら、箸で刺して火の通りを良くします。
(これ、どうやら粉モノ達人=関西人のお好み焼きテクらしい……)


で、焼けたら切って……

甘いタメ液(私がに書いた酵素液名)+はちみつ+シナモン
……など
お好みの材料で作った甘ダレに、

1切れずつ浸けびたしにして、タレを吸わせる。

この、焼けた後で浸けびたしにするのが、デリシャスポイント!
この方法だと酵素が生きたまんま味わえるので体にもいいし、
ホンマにウマイっす!!!

やっちゃん いはく、

「浸けた後、少し天日干しして生地にタレを馴染ませるとなおウマイ」

そうです。お試しアレ~!


●お宝太陽光フーズ①…天然エビ


スーパーで閉店前の半額タイムにレスキュー買いした
道産天然甘エビを、干し網でベランダ干し。

1:干す前に、皮をむいたエビを酒と塩でサッと火通しし、
 最初は使用済みの銀紙(内側が銀色だったお弁当箱)の上に置いて
 干し網の中へ。
(銀紙だと日光の反射力で乾きが早まります。
 豆乳パックの内側も銀色なので使えるし、天板などでもグー!)


2:ある程度乾いてから、銀紙から出して、直接網の上で天日干し。
  この2ステップ・ドライ方式なら、
  網も汚さず、バッチリ仕上がります。


●お宝太陽光フーズ②…時鮭ふりかけ

こちらも、鮮魚屋さんが入っているスーパーで 
“レスキュー買い” した生シャケが原料。
(半額でも売れなければ捨てられちゃうと思われるので、
 レスキューの意味も含めてメキキ買いすることを、
 このようにネーミングしました。笑)

1:テフロン加工のフライパンで、油を敷かずに身を煎りほぐし、

2:エビと同じように、干し網で2ステップドライに。

3:干し上がったら、自然塩、ごま、天日干し青じそ…
…などをお好みで混ぜ、

4;清潔なビンに入れておけば、常温でも長持ちします。


●お宝太陽光フーズ③…切干にんにく

いただいたオーガニックにんにくを、干からびさせる前に天日干しに。


こちらは、おなじみ切干大根。

人参も、大根葉も、パンも、ごはんも、ケーキも、イカも、オキアミも、
なんでもかんでも干してます!


●海苔の復活つくだ煮

湿気てしまった海苔をキッチンばさみで切り、
水少々と一緒に小鍋に入れて、トロトロ状態にほぐします。

そこに、米酢+醤油を適当に入れて煮込み、
「ごはんですよ」状態に仕上げ、煮沸したビンに入れ、
脱気(私は20分もしませんが)すれば、
開封するまで半年はもつはずです。


電気を使わず、夏の太陽をフル活用する笑エネクッキングは、
誰にでもカンタンにできる、自然エネルギー活用法

ぜひ楽しんでみてくださいね~♪


はらっぱニュース◆7月15日(月)号 ≪春のツアー報告① ユア・ビッグファミリー≫

2013年07月14日 | さっぽろ旅
昨日に引き続き、今日も札幌はスマイリーな夏空。

しかも、
猛暑にゲンナリ中の道外のみなさんには申し訳ないほど、
爽やか~な涼夏でございます。

これだから 北海道の夏はやめられまへんのや~♪(笑)
熱中症にお悩みのみなさま、おいでませ ほっかいど~!


●さてさて、「電6生活・春の関東関西講演ツアー」 のご報告第一弾は、
4月13日(土)に第一回目の講演をさせていただいた、
東久留米の自然食コミュニティレストラン
「YOUR BIG FAMILY
(ユアビッグファミリー)での模様から。

このお店がある東久留米市は東京都内にもかかわらず、

落合川 が のどかに流れる、うららかな雰囲気の町。
(玉川上水ではありませんでした~すみません!汗)



この土地の在来種「柳久保小麦」の種を地域ぐるみで蒔いて育て、
地産のうどん や おまんじゅう などで町おこしに取り組む人々もいて、

牛乳ビンや醤油ビンの買取もしている自然食品店 「晴屋」さんもある
この町の商店街沿いにオープンして4年目になるという、
ユア・ビッグファミリー




●おかげさまで、記念すべきツアー初の講演は、
お店いっぱいに人々が集ってくださり、熱気ムンムンの大盛況! 

これは講演終了後の一枚。
講演時の会場写真は、いつも撮り忘れてしまうのです…トホホ…

これは最後まで残ってくださった方々と写したものですが、

う~ん、みんないい笑顔だね~!


こちらは 講演時にお話しすることのひとつ、
大切な人の胸に炎が移るように祈ってキャンドルを消す を実践中の図。


熱心にメモを取りながら聴いてくださったご夫婦。
うれしかったなぁ~ お元気かなぁ~


ゆかりのある人々との再会サプライズもあり、
やっちゃんともども、ビックリ、ほっこり、とってもうれしかったです!

●こちらは、札幌から持参したマスタークック土鍋で煮出した、
スギナ、オオバコ、ドクダミ、ヨモギ……など+黒煎り玄米の野草茶

マスタークックで煮出すと遠赤外線効果で、
水の味わいも 甘くまろやか~に変化するのです。

摘んで天日干ししておいた野草各種と
5時間かけてマスタークック土鍋で煎った黒煎り玄米も持参し、
講演前に作っておいたやっちゃん特製の土鍋野草茶を、
講演後にみなさんに味わっていただきました。

なんとやっちゃんはこのツアーで、

愛してやまないマスタークック土鍋
2つも持ち歩いて旅したんです。


交流タイムには野草茶に加え、
やっちゃんが東久留米のパン屋さんを自転車で回ってゲットしたパン耳
を使って作った、「肉なしパン耳酢豚」 や
「パン耳と季節野菜の土鍋ソテー」 もお出しし、
「ナニコレ、おいし~!」 と大好評! 飛ぶようになくなりました~
(お料理の写真がなくてすんません……)


●このとき講演を聴いてくださったお客様の一人から

「本気で電気代を下げたいので、
 自宅に泊まってアドバイスしてください」


とリクエストをいただき、後日やっちゃんと二人で伺って、
電6カウンセリングをさせていただく、という嬉しい展開もありました。

そこで実感したのは、一見(いちげん)さんの効能

その方ご自身や その方のライフスタイルに対して
固定概念がまったくない初対面の私たちだからこそ、
客観的に見えること・しがらみなくアドバイスできることがあるんだなぁ……! 
と実感したのです。

本気で相談してきてくれたKさんと ひととき膝を突き合わせてお話しし、
電気代や くらしについての お悩みと ご希望をはじめ、
1日の生活のサイクルや お仕事について、はたまた、
大切にしていることや、夢に描いていることなどまで具体的にお聴きし、
実際にご自宅で一夜を過ごし彼女の日常を体感させていただいたことで、

お悩み①:真南のベランダからの直射日光が暑くて大変!
 ご提案:自家発電&ゴーヤカーテンをやらない手はない! 
 → それぞれの手法を伝授。

お悩み②:音楽が好きなのでオーディオはハズせない…
 ご提案:愛用中のオーディオシステムの消費電力を確認。
 → 計100Wh以下だったので、1日2~3時間程度なら
   100Wの太陽光パネル1枚程度+バッテリー
   =数万円で自作できる小規模太陽光発電システムで、
   毎日の音楽を楽しめることが判明!

お悩み③:冷蔵庫をやめたいけれど、便利な冷凍保存がやめられない…
 ご提案:冷凍保存に代わる、天日干し保存・発酵保存・煮沸ビン保存
      の方法と調理法を伝授。
 → すばやく食べれて、旨味や栄養価もグーンとUP!


……などなど、
私と やっちゃん それぞれに 別の視点での発見がたくさんあって、
口頭でのアドバイスに加え、それらを整理して書きまとめた
アドバイスシートもお渡しし、とても喜んでいただけました。


「生活のために必要」 と思い込んで仕方なく費やしているお金を
個性や環境に合った方法で楽しく減らすことができれば、
その人は浮いたお金を 「夢の実現」 や 「生きる喜びを得るため」 
に 活かすことができる。

これまで培ってきた私たちの視点や手法をもとに、
自分以外の人々にも その人の望みに合った新しい暮らし方を
具体的に提案できたら、

それは私とやっちゃんが望む 
「いろんな命が生かし合う世界」
につながる希望の仕事になるのではないか……

そんな気がして、ワクワクしました。


「電6カウンセリング」 は、
今後も望まれれば できる限りやらせていただきたいと思っています。

ご興味ある方は、お気軽にご相談くださいね♪


●……と、
様々な喜びをくれた 「ユアビッグファミリー」 での講演でしたが、
なんと言っても忘れられないのは、このお店の店主、マキちゃんのこと。

彼女は、介護の仕事とかけもちで このお店をキリモリする30代。

一見まったく違って見える2種類のお仕事ですが、
彼女の想いの根っこはひとつで、ただ手法が違うだけ。

ここでの滞在は私にとって、
そう実感させられた数日間だったように思います。


どんな立場の人も、どんなハンデを抱えていても、
 みんながそれぞれ世界に一つだけの個性を輝かせて支え合いながら、
 イキイキ生きていける世の中をつくりたい!


 マキちゃんはきっとそう思って、そういう世界をつくるために、
 毎日精一杯、できる限りの行動をしてるんじゃないかなぁ……」



日々ヤルコト三昧の大忙し中にこの講演の開催を決めていただいたので、
実際彼女とゆっくり語り合う時間はほとんど持てなかったのですが、

仕事を手伝いつつ同じ時空を共にした数日間で、
言葉ではなく、彼女の姿や行動の一つ一つからそんなふうに感じ、
胸がいっぱいになる場面が、私には いくつもありました。


●たとえば、お店のお掃除について。

到着した日の翌朝、お店の手伝いを申し出た私に彼女が指示したのは、
ほうき、ちりとり、新聞紙 を使ってのお掃除でした。


私は今までいくつかのカフェでお掃除を手伝ったことがあるのですが、
この3つによる掃除を頼まれたのは初めて。

新聞紙を水で湿らせて絞り、ちぎって床に蒔いて掃く、という、
札幌の自宅で実行しているのと同じ手法を説明された私が嬉しくなって、

「うちとおんなじだー! こんなやり方してるお店、初めて!!!」

と黄色い声を上げたら、

「うちは お金ないし、開店以来ずっとこのやり方なの。
 これだと掃き掃除と拭き掃除がいっしょにできるからカンタンだし……」


と、マキちゃんは照れくさそうにボソッと一言。

掃除機に頼ってしまいがちなお店が多いのに そうはせず、
読み終えた新聞紙を活かし、
ムダも手間も抑えた温故知新の掃除法を実行しているなんて、
脱原発を志すカフェであっても、なかなかやっていないもの。

日常の習慣にこそ人の真実は現れるものだから、
口と心と体を一致させている彼女の誠実さが
すでにこの生活習慣の中に凝縮されている気がして、
私は床を掃きながら、ジーンと感動してしまいました。



冷蔵庫の使い方も、またしかり。

節電を気遣う家庭でこそ、扉の内側に
冷気が逃げないよう透明ビニールシートでカーテンをつけている
冷蔵庫を見たことがあったものの、
それを実践しているお店は、ここが初めてでした。

●割った竹に丁寧に並べられた木のお箸も、




●とんこつ風味のベジラーメンを注文したお客さんへの

「スープを飲みたいのに濃すぎたら、
 お湯を足しますので遠慮なく言ってくださいね」

という声がけも、

お肉好きな人も 「肉よりウマイ!」 とリピートしたくなりそうな
コーフーなどの植物性原料を使った自家製ベジチャーシューも、


「お金の代わりにごはんと交換」 という
ボランティアスタッフ方式 の発想も……

お店で実行されていることの一つ一つに
目指す世界づくりへの想いが感じられて、
矛盾のない さりげない温かさが、スッキリと心地よくて……


●大忙しの日々で時間をつくり、東北へも定期的に
 自然食の炊き出しに行っているというマキちゃん。

彼女とのご縁をくれた私の相方のやっちゃんいはく、
「もともとパンクロック好きで猪突猛進型」 だったという彼女は、
私には 「論より態度のハンサムガール」 と映り、

実家がある所沢市のそばに彼女のお店がある、と思うだけで、
なんだか心の底から効能いっぱいの温泉が湧いてくるみたいに、
温かで安らかな希望を授かった気がするのです。

(札幌在住の作家・横松心平さんからいただいた美味しい天然酵母パンを
 マキちゃんにおすそ分け、の図)


ありがとう、マキちゃん。
また逢おうね!

逢いに行くね!!!


はらっぱニュース◆7月13日号 ≪ただいま♪≫

2013年07月13日 | さっぽろ旅
空が満面の笑顔をふりそそいでいる晴天の札幌から、こんにちは♪

いや~ たいへん長らくごぶさたいたしました~!

まだかまだかと更新を待っていてくださった皆さま、ごめんなさい…!
そして、ありがとうございます!

やっと、マイペース&マイベースに帰ってきました~
いや~ ここに戻ってこれるまで、長くかかっちゃったナァ……


●4月11日~始めた 
『できた!電気代600円生活』 の内容をライブで伝える
関東&関西への講演ツアーを終え
6月17日に札幌の自宅に戻ってから今日まで、

あまりにも みっちり濃密な体験の連続だった日々の
コーフンと疲労感で すっかり燃え尽きてしまい、
相方のやっちゃんともども しばらく引きこも状態でおりました…
(活動後に冬眠するクマの気持ちがちょっとわかったような…笑)


……と言っても、

ツアー前から予定していた
旅人ジャーナリストの大先輩・松本英揮兄ちゃんの
講演会のコーディネイトや、

きくちゆみ姉ちゃんの講演会やNVCワークショップには

ぼちぼち顔を出していたのですが、そんなときも
心身のボルテージは なかなか通常のマイペースまで至らず、

「なーんにもしたくなーい! パソコンにも向かいたくなーい!」

という感じで……


けれど、少しずつシャバに出て(笑)、
顔を合わせた方々から 優しい笑顔や言葉をいただき、
札幌のさわやかな夏の空気を呼吸しているうちに、
おかげさまで だんだん ヤル気が戻ってきました。

そして今日、

白鳥哲監督の 「祈り」 というドキュメンタリー映画を観て
いろんなことを思い出し、また初心に戻ってくることができた気がして、
ずっと心にかかっていたブログを、こうしてやっと再開しています。


●この映画を観に行ったのは、

関東ツアーの折、茅ヶ崎の「ジュースバー・トニーズ」 で
「イマジン湘南」 というコミュニティのママたち主催の
私たちの講演を聴きに来てくださった ふっちゃん から、
うれしいご縁をいただいたから。

彼女が 私の本を白鳥監督にプレゼントしてくださり、
監督がこの本についての嬉しい感想を
ご自身のブログに書いてくださったのです。

そのブログは会員登録した方しか読めないものらしく
私自身は読むことができなかったので、
電話口で ふっちゃんが文章を読み上げてくれたのですが、

私の言わんとしていることを
よく理解してくださっていると感じる内容で、
読み上げてくれる彼女の声を聴きながら、胸がいっぱいになりました。

ふっちゃんも興奮した様子で
ブログで発見してすぐ電話してきてくださり、
その声の温かさも胸にしみました。

ほんとうにありがたいことです…(感涙)


●白鳥監督のことは、彼の前作 「不食の時代」 を、
札幌の宝とも言えるステキな名画館 「蠍座(さそりざ)」 で観て
鮮烈な衝撃と希望を授かったので、存じ上げていました。

ふっちゃんは、
「イマジン湘南」の代表のケンちゃんが営む 
絶品ほうとう屋さん 「元祖へっころ谷」 で働いていて、

ケンちゃんは、私の相方のやっちゃんや、
長年の友である 「てぬぐいカフェ 一花屋(いちげや)」 の女将 の同志。

やっちゃんがケンちゃんに
全国ツアーの講演先募集メールを送ったことがきっかけで
「元祖へっころ谷」 での講演が決まり、

「自分が働いている時間はゆっくり講演が聴けないから」

と、
彼女の出勤前の時間帯に行なったトニーズでの講演に足を運んでくれた
ふっちゃん との出逢いがきっかけで、
今日は白鳥さんとも 直接ご縁がつながって……



このご縁のめぐりは私の中で
映画「祈り」の内容ともつながる気がして、
不思議さとありがたさで全身がヒタヒタに満たされました。

白鳥さん、ふっちゃん、ケンちゃん、やっちゃん、
そして、先月までのツアーでお世話になったみなさんと、
私につながるすべてのご縁と存在に、心から感謝します。

この映画では、遺伝子研究者の村上和雄さん
大きく取り上げられているのですが、

遺伝子の暗号を読み取ろうと研究を重ねてきた博士が、あるとき、

「読めるということは、その書き手がいるということ」

と気づき、

「では、その書き手は誰だ?」

と自問したことから 説明のつかない大きな存在を感じ、
それを “サムシンググレート” と呼ぶようになった、
というくだりに、ことさら胸がふるえました。

私も以前

自分が思いついたアイデアを書き留めるのに筆が追いつかなくて、
「神さまが全部ノートに書いておいてくれたらいいのに!」
と思ったことがあり、

そう思った瞬間に

「え? でも何のために? 
 神さまが天国でノートに書いておいてくれたって
 それを読めたとしても 死んでからじゃん!」


と自分で自分にツッコミを入れる自答が返ってきて、
次の瞬間に突如として

「ノートはもうある! この世に存在するものすべてがノートなんだ!
 すべての“出逢い”は、互いのノートを読むチャンスなんだ!」


と思って体中がシュワシュワした経験があり、
そのときのことが瞬時に思い出されたのです。


人も、モノも、
みんなノートであり、映画であり、書物。


一生 とは、全体を構成する中の 一章。


出逢いをきっかけに、そこで得た直感をもとに
相手との化学変化によってもたらされた
自分へのメッセージを静かに読み取り、生かしてゆきたい。

そのためにはまず、自分自身と出逢い つながることが大切で、
「祈り」 や 「瞑想」 は
そのためにとても有効な手法なのではないか……

それらは じっと座ってやるものとは限らず、
料理も、掃除も、散歩も、農作業も、
文筆も、ヨーガも、スポーツも、いろんな仕事も……
ぜんぶ 「祈り」 であり 「瞑想」。


私は そんな気がしています。

大切なポイントは、自分自身と向かい合う ということ。

それを重ねてゆくと、誰かといっしょにいても
「意乗り」「意の利」「意の理」「意の里」…
が発揮できるようになってゆくのではないかなぁ……



この映画の最後のほうでは
「集団の祈りの力の強さ」 を伝えていて、
それがとても心に残りました。


集団の力を どんな方向に活かすのか。

それがポイントなのではないかなぁ……と思います。

そして、

みんなの喜びにつながる祈りの力を発揮できる集団というのは、
自分自身の喜びの泉を自覚している個人の集まりなのではないかなぁ……

と。



●さてさて、もう夜が降りてきました。

今日は久しぶりに やっと自分自身に帰ってこれた気がするので、
明日から少しずつ、旅の報告、あげてゆきます。

ほんとうに 思い出すだけで涙があふれてくるほど
ありがたいご縁に守られ導かれた2ヶ月間でした。

すべての出逢いに、深く深く感謝いたします。

今、相方と話して、
明日の朝から、ふたりでしばしお祈りの時間を持つことにしました。

祈り = 自分自身との対話の時間

自分 = 自然 を分けた存在


これは、私なりの翻訳です(笑)


みなさんも、それぞれに最高の 二度とない 新しい夜を…!

また明日、お目にかかりましょう♪



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