旅するはらっぱ~日々旅日記

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はらっぱニュース◆8月15日号 ≪お盆の過ごし方≫

2012年08月15日 | さっぽろ旅
ごぶさたしました~
どんなお盆をお過ごしでしたか?

私はものすごーくドラマチックな日常劇場を体験しておりました~!

先日、我家うれし荘に、友人のご先祖様が大集合したんです(笑)

その友人には今、人生の天変地異が訪れていて、大変な状況だったので、
息つぎのためにとりあえず我家に来てもらったのですが、その夜のこと。

その友人の口から、
自分の生い立ちにまつわる、今は亡き父上の逸話がポロリ。

本人にとってはちょっとツライ思い出実話だったようなのですが、
彼女を心配してかけつけていたもう一人の友人と私にとっては、
「Always3丁目の夕陽」 にも勝る強烈な
オモシロストーリーで、仰天&大爆笑!


(イメージ映像)


「え? なんで笑うの? ウチではこれが当たり前だったんだけど…」

と、キョトンとしつつ、
彼女は父上のその他のいろんなエピソードを皮切りに、
父上方のおじいちゃん、おばあちゃん、
母上方のおじいちゃん、おばあちゃん……と、
各種ご先祖さまとの思い出話を次々に展開。


(イメージ映像)

その内容たるや、三谷幸喜もジダンダを踏みながら
笑い転げて呼吸困難になったあと号泣すること間違いナシの
ブッ飛びドラマチックドキュメンタリー!
(個人情報なので具体的に書けずスミマセン…)

私は桂三枝のお株を奪う転がり笑いで過呼吸になりながら、
いつもは弥勒菩薩風スマイルしか見せたことのない かけつけ友人は、
全身を痙攣させて大爆笑しながら、
食い入るように話の舞台に引き込まれること数時間。

瀕死の友を癒すための静かな一夜になるはずが、爆笑と感動に満ちた、
彼女のご先祖さま総出演の思い出日常劇場ナイトと化したのでした。


そのとき私は、確実に感じたのです。
室内に、彼女のご先祖オールスターが
ズラリと勢揃いしていらっしゃる気配を。

(イメージ映像)


私は巫女でも霊能力者でもありませんが、
そんな私でも感じるくらいのパワフルさで、
彼らは明らかに、私たちと共に居ました。

そして私は、胸がいっぱいになりました。
ご先祖オールスターは、本当はこうしていつも彼女と共にいて、
彼女を見守ってきたのだなぁ…!と思って。


と同時に気づいたのです。
彼女にご先祖オールスターが付いてくれているように、
私にもまた、いつだってご先祖サポーターが一緒にいてくれてるんだ!って。

(↑父母の結婚式時の親族写真)

おじいちゃんと並んで笑っているお仏壇の写真でしか知らない、
父いわく 「島倉千代子似だった」 という勇貴枝おばあちゃん。

幼い頃、父母に連れられてお盆に訪ねて行くと、帰る前にいつも
クルミ餅を作ってくれて、土間でクルミを割りながら、

「お父さんとお母さんは帰らんといけんけぇど、
 みづほは帰らんでもいいらぁ?
 もうずぅっと帰らんで、ウチの子になれや」 


と言って私を困らせた、友衛おじいちゃん。

(生前の、友衛さんと勇貴枝さん)

ふだんは話したこともなかったのに、ある日突然、
自分の職場だった 「日本食堂」 に私を連れて行くと言い出し、
小学1年生の私の手を引いて出かけ、
オムライスとクリームソーダをごちそうしてくれた、広井おじいちゃん。

弟の出産で母と離れ淋しさのどん底にいた私をそっと見守り、
凍える朝に誰よりも早く起きて石炭ストーブをつけ、
その上に載せた鉄の小さなフライパンで、
おいしい塩豚ソテーを作ってくれた、初枝おばあちゃん。

(広井さんと初枝さんの写真が手元になくて残念!)

伊那と札幌でそれぞれの人生を閉じた2人のおじいちゃんは
示し合わせたように同じ日に他界し、
私は成人する前に4人の祖父母を亡くしてしまったけれど、
きっといつだってそばにいて、私を守ってくれているんだ……

そう思ったら、何だかとっても心強くて、
下っ腹から、勇気がムクムク湧いて来ました。

(若き日の父母と、幼い私)

彼らの姿は見えなくとも、私の中には、
一人一人のご先祖エネルギーが、
一つ一つの遺伝子に凝縮され、組み込まれてる。

私が知ってるおじいちゃんやおばあちゃんの背後に連綿と続く、
私が知らない人類のはじまりに到るまでの記憶の記録が、
たとえ私が目で見ることはできなくても、
私の中には遺伝子としてギッシリと実在していて、

それらの遺伝子と、水や空気や食べものエネルギーの結晶である細胞が
つながり合い、組み合わさり、抱きしめ合って、
私のこのカタチになっているんだ……

そう思ったら、自分がものすごい奇跡(軌跡)のカタマリなんだ……! と
全身がシュワシュワしてきて、すご過ぎてクラクラし、
途方に暮れるような気持ちになりました。

(私の中の “細胞銀河” イメージ↑)

もしかしたらお盆というのは、
年に一度しみじみと先祖たちの思い出をたどり、
様々な記憶やエピソードからご先祖一人一人の個性や魅力をふり返って、
それらが全部、子孫である自分の中にも備わっていることを
あらためて思い起こし身をもって死者とつながるための、
生きるチカラの補給行事なのかもしれません。








一夜明け、こわばりまくっていた心に
うっすらと光が差し始めた友人のもとには、

まるで傷口を治そうとする細胞たちのように、
四方八方からゾクゾクと救いの手が到来。

偶然のご縁のめぐり合わせで 
(いや、きっと必然だったのでしょうね)
彼女が必要としていた物理的なモノゴトも方々から次々与えられ、
傍らでその奇跡を一緒に体験させてもらった私は、ビックリ仰天。

「一人の人間は、無数の死者と無数の生者に
 支えられながら生きているのだなぁ~!」 


と、心底痛感しました。



終戦記念日の今日は、私の母方の親族が集う、法事の日。

私もしっかり親戚たちと語り合い、
ご先祖さまや戦争で亡くなった無数の人々に想いを馳せて、
死者とも、生者とも、深い呼吸を交わしてこようと思います。

お盆最終日、皆さまもどうぞ、かけがえのない1日を……!


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