Tabi-taroの言葉の旅

何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない

ジュ・ム・スビアン

2007年10月04日 | カナダ
標語が刻まれたケベック州のナンバープレート

無事、カナダより帰国しました。
僅か二週間がその見ごろと言われるカナダの紅葉・・・・最盛期にタイミングを合わせて、紅葉の名所=ローレンシャン高原、モントランブランの山々が真っ赤に燃え上がる大自然のドラマを堪能してまいりました。その地を案内してくれた息子よりも若いガイドさんから二つの言葉を教わりました。

1.ジュムスビアン(私は忘れない)
ケベックは北米におけるフランス植民地、ヌーヴェルフランスの要衝として発展しました。しかし、その後勃発した英仏7年戦争が植民地にも飛び火し、1759年、ケベックのフランス軍はイギリス軍に敗れ、ヌーヴェルフランスは終焉を迎えました。その結果、イギリスはケベックを獲得こそしたものの、人口の9割を占めるフランス系住民の文化や伝統までも支配することはできませんでした。ケベック州の全ての車のナンバープレートにも刻まれているこの言葉は、自分たちのルーツがフランスであることを忘れまいとするかのように、彼らの公用語は今もフランス語です。

2.ジョアドゥヴィーヴル(人生を楽しもう)
この言葉通りに、人生を楽しむことに長けたケベック人は貯蓄下手で知られています。一般に英語圏の人は独立心に富み、フランス語圏の人は思いやりに溢れているのだとか。連日、我々を安全に運んでくれたバスのドライバーさんもまた、毎日明るくサービス精神旺盛に人生を楽しむ人でした。

最盛期の紅葉を愛でる今回のツアー。山々を染める紅葉の赤さにも増して、ご縁をいただいた全ての方々の暖かさに身も心も赤く染まった9日間でした。