Tabi-taroの言葉の旅

何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない

天皇陛下御即位20年祝賀式典の祝辞

2009年11月25日 | ポーランド
今年は平成21年。天皇陛下の即位から20年が経ちました。ご縁をいただき天皇陛下御即位20年をお祝いする国民祭典に立ち会う幸運をいただきました。内外の著名人が大勢集まる中、トップバッターで祝辞を述べられたのは駐日ポーランド全権特命大使、ヤドヴィガ・マリア・ロドヴィッチさんでした。彼女は、おもむろに原稿を広げたかと思うと、驚いたことに流暢な日本語で祝辞を述べ始めました。しかもそのスピーチの中身が凄い!随所で鳥肌が立つ有様です。

一夜明けてもその感動は覚めやらず、私はついに大使館宛に手紙を書いてしまったのです。「素晴しいご挨拶でした。とても感動いたしました。何とかあの感動のスピーチの原稿をお送り願えませんか?・・・」と。すると何とも嬉しいことに大使館からお返事の電話が入ったのです。

この度、ポーランド大使館より、待ちに待ったあの「感動のスピーチ」の原稿が郵送されてきました。驚きです!再び感激!です。ポーランドのシビュラ神殿の扉を開く鍵には、「記憶の神殿を私が開く」のギリシャ語の銘が刻まれているのだそうです。さすがはいにしえの東欧の覇者らしい粋な計らいにすっかりポーランド・ファンになってしまいました。

私たちが今忘れかけている日本人の本来の姿を再び思い返させてくれるこの感動のスピーチを、是非とも皆様にもお読みいただきたいものだと思っております。


横浜女子マラソン

2009年11月16日 | 日記
先導の大役を無事終えたばかりの白バイ


自転車で山下公園を目指しました。今日はマラソン! スタートは12時10分です。でも、向かい風が強くて・・・・スタート地点までは間に合いませんでした。シルクセンターの脇に自転車を停めて、数えきれないほどたくさんの選手達がスタートしてゆくのを見送りました。

横浜女子マラソンは同じコースを3周する、日本初の周回マラソンです。山下公園に自転車を乗り入れ、肉まんとビールで港横浜の秋を満喫。公園通りの銀杏並木もそれはそれは素晴らしく美しい色付きでした。そうこうするうちに先頭集団が戻ってきます。声援を送った後は30分間の昼寝です。ポカポカ陽射しで日焼けしてしまいました。ふと目を開けると・・・最後のゴールまでの直線コースは既にたくさんの人だかり。慌てて私も応援場所を確保しました。

結果は皆様ご存知の通り。ロシアのアビトワ選手。そして最後に逆転でヌデレバをかわして二位にはいった嶋原の大健闘も素晴らしかったです。

東京マラソンに代わって、今年から始まった横浜国際女子マラソン。これは来年は人気大ブレークすること間違いなしです。周回コースだから、ひいきの選手を何度も、あちこちで応援できるのです。港町横浜の美しい景観も人気を呼ぶでしょう。来年は是非、みんなで山下公園の銀杏を見に行きましょう!!!

神奈川県警の白バイお姉さんの笑顔が何ともチャーミングでした。

人間の鎖

2009年11月08日 | バルト3国
スライドを使って詳しく解説する黒沢さん

土曜サロンに出席してまいりました。今回は、永らくバルト三国のラトヴィアで日本語教師・通訳でご活躍されました黒沢歩さんによる現地レポート(演題:歌を武器に独立した小国ラトヴィアの暮らし)でした。

バルト三国とは、北からエストニア(首都タリン)、ラトビア(首都リーガ)、リトアニア(首都ビリニュス)の総称です。北はバルト海を挟んでフィンランド、東がロシア、南はベラルーシ、そして南西をポーランドに囲まれたヨーロッパの小国です。この地域についてはあまり知識が無く、せいぜいリトアニアの杉原千畝さんの命のビザの話を知る程度でした。

ラトヴィアの首都リーガは世界遺産に指定された美しい町。この町を愛し、この町で日本語を教えてきた黒沢さんは、リーガの人々の暮らしぶりを豊富な資料とスライド写真を使って分かり易く解説して下さいました。19世紀後半にドイツで全盛を迎えたアールヌーボー(新様式建築運動)の影響を受けた華麗な建物や神話の人物の顔が壁から通りを見下ろしている建築物など素晴らしい景観を見て、この町が「バルト海の真珠」と讃えられる理由が分かりました。

そしていよいよ黒沢さんのお話は「歌の革命」の核心に迫ってゆきます。1989年(平成元年)8月23日、バルト三国の独立運動が頂点に達したのです。タリン~リーガ~ヴィリニュスの間に200万人もの人々が手をつなぐという長大な「人間の鎖」が連鎖したのです。それまで何度も警察の介入によって制圧されてはまた立ち上がるという「独立への思い」は初めて当局の許可を得て、平和裏に実現したのです。その時に人々が手にしたのは人を殺傷する武器ではなくて、祖国への思いを歌った歌でした。こうしてこの「人間の鎖」は非暴力による抗議行動として世界史に刻まれたのでした。

歴史の日:8月23日

一口メモ
BALT:バルト海(英:ボールティック・シー)(独:オストゼー)、バルチック艦隊 

BART:ドイツ語で髭の意味。
徳島県鳴門市坂東捕虜収容所のドイツ兵と地元の人々との心の交流を模写した映画
バルトの楽園(がくえん)

杉原千畝:東洋のシンドラーと呼ばれた外交官。第二次世界大戦中、リトアニアのカウナスという都市で、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人に対してビザを発給