(神代水生植物園にて・ハナショウブ 5月27日撮影)
今朝の温度(6:15) 室温 リビング:24.4、 洗面所:26.0、 湿度(リビング):56%、
(神代水生植物園にて・ハナショウブ 5月27日撮影)
(6:15頃)
(昨日の夕食・ゴーヤチャンプルー)
『今朝の天気』
(6:15)
(8:00頃)
(神代植物公園のバラ:コンチェルティーノ 10月17日撮影)
『今朝の天気』
(6:30頃)
昨日の続きです。
◎グループホームでのこの1年
令和4年10月19日に妻はグループホームに入居しました。
入居の手続きを済ませて、帰ろうとすると、「帰るの?それなら私も」と一緒に帰ろうとしました。職員の人になだめられている間に、逃れるようにホームを後にしました。
デイサービスの時もそうだったように、やはり自宅が良いんですよね。その後も、「家に帰る」と職員の人を困らせた時期もあったようです。
結果として、私は自由の身になりました。11月には、大学のクラブのミニ同期会にも参加、前年の8月に亡くなった友人の墓参りも出来ました。
あとは、妻がホームに慣れてくれればの思いでした。
(ゴールド・マリー)
で、入居からのこの1年はどうだったかというと、必ずしも望みどおりとはいきませんでした。
12月の後半でしたが、妻が体が硬直するという原因不明の変調をきたしたのです。食事が3日ほど取れなくなった年末の28日のことです。ものわすれ外来(精神科)の先生に診断を受けた結果は、「認知症のターミナル(末期症状)」という衝撃的なものでした。
精神科の先生の勧めもあって、内科外来の先生の診断を受けたのですが、内科的には異常はないとの結果でした。食事が出来ないので点滴治療を希望し、入院の依頼をしたのですが、内科的には何もないので、入院はさせられないと拒否される結果となったのです。
そこからは、入院許可を求めての、まさに内科の先生との攻防戦でした。精神科の先生やホームの訪問医にも協力依頼して、内科の先生にいわば圧力をかけてもらって、夕方になって、やっと入院許可が出たのです。その時、内科の先生に約束させられたのが、点滴治療はするが、それ以上の延命治療はしない、入院期間は2週間というものでした。
この時、今まで考えたこともなかった『妻との別れ』その覚悟をしなくてはいけないこととなりました。
ただ、幸いなことに、入院で妻は順調に回復したのです。病院側の都合もあって、入院期間も3週間ほどとなり、退院時(今年の1月10日)はとても元気でした。
入院の前後で変わったことは、退院後は今もそうですが、全く歩けないわけではないものの、転倒の危険があるということで、車いす生活になったことです。
その後は、やたら元気な時とそうでないときと、気分の変化は大きいものの、7月に風邪を貰ったことと、8月に湿疹があちこちにできたこと以外は、まあ、何とか元気にしています。
コロナで、面会は玄関で10分でしたが、5類になってからは室内で30分となり、週1程度で様子を見に行っています。会話は、こちらからの話は理解できるので、はい、いいえ程度の返事が返ってきます。
昔のことは断片的に残っているようですが、昔なじみの教会の人が面会に行っても誰かは分からないようです。二人の義姉のことは分かるようです。どうやら私のこともわかっているようで、帰るときは寂しそうな表情を一応してくれます。
(レッド・デビル)
◎後見人
ここまで、特にこの2年間の経緯を中心にお話してきましたが、ここからは今後に関することをお話しておきます。それは後見人を決めたことです。
デイサービスを受けていた期間中ですが、ケアマネの天地さんともよく話したのは、介護施設のことと、後見人のことでした。
それまではあまり考えたこともなかったのですが、本来なら妻が元気な時でも後見人のことは、考えておくべきことだった気がします。社会人経験のない妻は、公的な手続きなど一人では何も出来ないのです。
妻が認知症になってやっと気づいたのは、私に何かあったら妻はどうなるのだろう、ということでした。
事前に天地さんから、推薦できる司法書士などの紹介を受けていましたが、実際に後見人の検討を始めたのは、妻をグループホームに入れた昨年10月頃からでした。
子供がいないので、兄弟に頼むことも一つの方法ですが、4人兄弟で私は末っ子、年上ばかりで先を考えると不適任です。そこで頭に浮かんだのは、一昨年亡くなった大学の友人の娘さんでした。東京で弁護士をしていると前から聞いていたのです。会ったことはないのですが、あの友人の娘さんなら大丈夫との思いでした。
友人が元気な時に連絡先を聞いておけば良かったのですが、聞いていないのでどうしようかと思っていたのですが、運よく友人の墓参り(愛知県知立市)の機会に、奥さんにお会いし、連絡先をお聞きすることが出来たのです。
東京に帰って、早速、娘さんに電話でお願いしたのですが、残念ながら会社の嘱託弁護士をしていて、個人の仕事が出来ないとのことでした。その代わりということで、仕事仲間の弁護士さんの紹介を受けました。司法修習生時代の同期ということでした。
とうことで、早速その弁護士さん、井内さん(仮名)に連絡、事務所を訪問、人物鑑定をして決めました。
何の根拠もありませんが、社会人生活で得た鑑定眼で、結果は◎でした。その場で、依頼事項を決めて、準備を始めました。依頼事項は2件、遺言書の作成と後見人契約です。急ぐことでもないということもあり、内容の相談、事前準備、原案の作成・検討、公証役場の承認、と昨年12月にスタートして、公正証書として、遺言書と任意後見人契約の登録をしたのはこの8月初旬のことです。
(ローズ・ゴジャール)
また、やたら長くなりましたが、遺言書のことはともかく、「任意後見人契約」のことを少し説明しておきます。
後見人は、依頼者が自分で事務手続きなどが出来なくなった時に、その業務を代行する人です。依頼者のすべての財産管理を行うことになりますが、「成人後見人」と呼ばれます。
任意後見人は、依頼者が独自で手続などが出来る間は特に代行業務は発生せず、依頼者が例えば認知症などで業務が出来なくなった時に、代行業務を始めるというものです。したがって、契約一時金は必要ですが、依頼者が元気なうちは費用の発生は全くありません。(実際の金額は後ほど説明します。)
契約は私と後見人(井内弁護士)との間で行いました。では、妻はどうなるのでしょうか?
私に何かあった時に、例えば、妻の介護費用は誰が払うのでしょうか?という問題が、私と後見人とのみの通常の任意後見人契約では起こってしまいます。
そこで、一つの手段としては、費用が発生してしまいますが、妻と井内さんの間で成人後見人契約を同時に結ぶという方法があります。こればお金のことを考えなければ一番いい方法です。
とはいえ、これではあまりにもったいないので、私の契約に2つの付帯事項を追加することとしました。
①私が事故などで、手続業務などが出来なくなった時は、私からの申し出により、後見人は後見業務を開始する。
②私への後見業務が開始されたら、後見人と妻との成人後見人契約の手続きを開始する。
というものです。
②の条件は、①の条件がなくても、例えば私の認知症が進行して、手続業務きなどは出来なくなった時は、当然後見業務が開始されますので、それに伴って妻の後見手続きがスタートできます。
以上で、一応私に何かあった時も、私も妻も業務の代行を受けることが出来る保険を掛けることが出来ました。
◎費用のこと
最後に「お金」の話をしておきます。
【後見に関する費用】
まずは後見に関する費用です。今回遺言書と任意後見人契約の2つの公正証書の登録をしましたが、公正証書の作成費用、及び登録費用を合わせて、約100万円でした。
次にまだ費用は発生していませんが、後見業務がスタートすると、後見人に月額3万円、さらに後見開始に伴い、後見人の監査人(通常弁護士)が付くこととなり、その監査人への料金(3万円までしないが?、仮に2万円)が必要となります。この時は私と妻の2人の後見が始まりますので、費用は月額で10万円ほどになりそうです。
通常、成人後見契約では最低年額で20万円かかると聞いていましたが、それよりは多くなりそうです。弁護士でなく、司法書士でも後見業務は可能のため、この場合は弁護士より安価かもしれません。
財産管理をすべて任せることを考えると、後見人の選定は慎重であるべきです。知り合い(故人)の娘さんの知り合い、というかなり薄い関係ですが、最後は私の人物鑑定眼に賭けたいと思います。
【介護施設の費用】
次に介護施設の費用です。
いわゆる老人ホームですが、大きく3分類できます。それにそって、お話します。
①デイサービス:4日利用(内2日は宿泊)、昼・夕食(泊りの朝食)という条件で、月額3万2千円ほど(食費・泊りサポート費、介護費用自己負担分)
②クループホーム:総額で月額20万円前後(部屋代・食費・水道光熱費・その他雑費:15万円程度、介護費用自己負担分:3万円程度、その他、医療費(訪問医)、薬代など)
③有料老人ホーム:実費用は分かりませんが、聞き取りの結果では、月額25万円前後
②③の室内の環境は大きく変わりません。部屋の広さは6畳~8畳ほどです。今のホームは室内はベッドと収納だけです。③は3か所ほど見ていますが、室内にトイレがありました。浴室はいずれも共同。
③では、月額30万円の施設も見学しましたが、共用施設が充実していて、食事も豪華でした。シニアマンションといった高級施設もあるようですから、こちらは費用は青天井のようです。②は認知症で要介護者という入居条件がありますが、③は健常者でも入居できます。
なお、特別養護老人ホームについては現在のところ調べていません。
以上、うまくまとまらなくてかなり長くなりました。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
妻はとても元気とは言えませんが、今が一番落ち着いているように思えます。この状態が続いてくれればと思っています。
いずれ私もお世話になる時期が来ます。その時は2人で同じ施設にとお思っていますが、経済的な負担はかなり大きくなります。
ネットニュースなどで、年金生活者の年金額のことが時々掲載されています。我が家もそうですが、妻が専業主婦で夫がサラリーマンの二人世帯で年金額は、月額22万円ほどとの事です。
つまり、老人ホームの一人分の費用と同じくらいということです。二人で老人ホームに入ると、一人分は蓄えた資金からとなります。かなり大変です。2千万円でも足らないかも?です。
ホームでの生活は、住環境がかなり変わります。今の状況にもうかなり慣れました。でも、やはり二人でとも思います。
何よりも、まずは妻にとって一番良い環境、と考えると、今のホームで落ち着いてくれることです。しばらくは、今の状況で、一人暮らしを楽しみたいと思います。