小さい声でもあげてみよう

ゲイでドクター。そんな僕の地味ぃな日常。

その後、

2006-04-02 21:15:18 | いまのこと。
引越しでどたばたした上にネット環境が無かったので久々の更新です。

前の日記の続きから。

どうしてももう一回先生と話しておきたかった僕は
「明日の朝やっぱり見送りに行っていい?しっかり見送りたいよ。」
とメールをした。先生からの返事は
「いいんだけど、泣いちゃいそう・・・。親もいるところで泣くのもアレだから、
寝る前に会いに行くよ」
と。本気かどうかわからないけど、先生の口から「泣きそう」なんて
言葉が出てきたのが意外だった。

日付が変わる頃になって先生がやってきた。

やってきた先生は「年上の威厳が・・・」なんて言いながら少し恥ずかしそうだった。
そして「俺もさっきのお別れじゃいくらなんでも、って思ってたんだ」と。

やっぱり上手くはいえなかったけど、先生に「ありがとう」の気持ちを伝えて
「俺、これで終わりだなんて思ってないからね」とだけ話した。
先生は「そうだね」といって抱きしめてくれた。
ずいぶん長い間そうしていたような気がする。

それから、しばらく二人でネットのエロサイトなんか観ながらバカ話をして
「それじゃあ、いくね」といっていよいよお別れ。もう一度、ハグしながら
「向こうに行ってもあんまり、無茶しないでね」
「自分を大事にしてね」「体、気を付けてね」
いろいろ自分の思いを言葉にしてみたけど、先生に伝わっただろうか?
言葉はこんなとき、とてももどかしくて物足りない物なのだと知った。

そして翌朝。

先生には「来なくていいよ、寝てなよ」と言われたけど、
自分の中でケジメをつけたくて空港まで車を走らせた。先生には、会わない。
車の中で「半年間、ほんとにありがとう。向こうに着いたらまた連絡するね」と先生からメールが。
「今空港向かってる。言葉に出来ることは昨日言ったから、駐車場から見送るよ」と返事をした。

そうして、僕は先生には会わずに空港の駐車場から先生の乗った飛行機を見送った。

またちょっと涙が出た。

寂しい、けど悲しくは、ない。そう思う。

そうして、その日、僕もこの町を後にしてふるさとの町に向かった。

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