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逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

『崩壊する自民党』止まらぬ離党、新党構想

2010年04月22日 | 政治

自民党:止まらぬ離党 野党転落後、小池正氏で国会議員11人目
 
自民党の小池正勝参院議員(58)=徳島選挙区=は19日、離党届を提出。
野党転落後、自民党に離党届を提出した国会議員は11人目。
うち8人が参院議員で、2人は与党から立候補予定。参院選に向け党のイメージダウンは必至だ。
小池氏は旧建設省出身で、徳島市長などを経て04年に初当選。
今回改選を迎えるが、自民党県連による候補者公募で公認を得ることができなかった。
公募で選ばれた新人女性もその後、立候補を辞退。19日になって新人男性の擁立を決めるなど、党県連の選考作業は混乱した。
同日に徳島市で記者会見した小池氏は『民主党は支持率を下げているが、自民党も上昇せず、党内は一枚岩でない。新たな道での出馬を決意した』と語った。
野党自民党を見限る動きが絶えない状況に、参院幹部は『もう驚きもしない』と自嘲気味。
(毎日新聞)4月20日
前徳島市長の小池氏は無所属か、別の党から同選挙区に出馬する構えで、『公募とは名ばかりで、党員投票など開かれた手続きも行われなかった』と自民党を批判する。

★新党『たちあがれ日本』結成

平沼元経産相や与謝野元財務相らによる新党「たちあがれ日本」が4月10日、結党会見を行った。
与謝野元財務相は新党立ち上げの前の3日、自民党本部で谷垣総裁と会談。
『政策を変えないと明日がない』
『自民党が若い人を起用せず、国会で野党として役割を果たせていないため、自民党から離れた支持者を取り戻せていない』として近く新党を立ち上げる考えを示した。
これに対し、谷垣総裁は『若い人が心配している』と述べたものの、特に慰留の言葉はなかった。
鳩山首相、
『お互いに切磋琢磨して政治家同士が新たな政治運動を作り上げていく。決して悪い話ではないなと思っています』
自民党・谷垣総裁、
『我が党を離党された方がずいぶんいる。そのことは大変残念だが、目的は民主党の今の悪政にストップをかける。その点は共通のところがある』
国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相、
与謝野馨の動きを『永田町ごっこ』とばっさりと切り捨て。
『おれはあまり関心ない。新党をつくられる方は、どんどんおつくりになればいいことだし』
『平沼氏は郵政民営化反対と消費税上げ反対で私と同一歩調をとり、積極財政派でもあった。(財政規律派といわれる)与謝野氏と逆に近い立場だ。2人が手を組んで私はキョトンとしている』

★新党みんなの党、衆議院選挙直前の2009年8月8日結成
渡辺代表、
『自民党と協力して民主党をやっつけると言っているんですから、それは第3極じゃないですね。第2自民党でしょうね』

★新党『日本創新党』結成
日本の極右団体日本会議に近い『新しい歴史教科書を作る会』の教科書を父兄や教職員の反対を押し切って採用して批判を浴びている山田宏東京都杉並区長と中田宏前横浜市長らは4月18日、新党「日本創新党」の結成を発表した。
党首は山田氏、代表幹事には中田氏がそれぞれ就任。

★新党『大阪維新の会』結成
自民党・公明党の推薦で当選した大阪府の橋下徹知事が代表の政治グループ「大阪維新の会」が4月19日、正式に発足した。自民党府議らを中心に約30人が参加。
維新の会については、自民党府議からは『の会だ』などの批判され問題になっている。

★世論調査で日本で最も人気の高い政治家、自民党・舛添要一前厚労相は4月14日、
『参議院議員選挙前の新党立ち上げも否定しない。あらゆる可能性はオープンだ』と述べ、参院選前の新党立ち上げに含みを持たせた。
3月1日、日本外国特派員協会で英語で講演した舛添氏は、
『新しい政治集団の結成を検討している』
『かつて強大だった自民党(Liberal Democratic Party)LDPは、今や多くの日本人にとって、「Lousy Dumb Party(ダメで馬鹿な政党)」の頭文字に成り果ててしまったと』
『国民が今後再び、昔の自民党を支持するなどあり得ない』
『いま必要なのは古い自民党の再建ではなく、新生・自民党の誕生だ』
『自民党は冷戦後の世界で存在意義を見いだせず、未だに派閥争いや「部族的」な利権政治に足を引っ張られている』
『党支持率低迷は・・、党内の良識ある政治家はこの点を注視しており、総裁から降ろす方向に動くかもしれない』
『執行部が私たちの政策に賛成できない時は一緒に仕事を続けていくことはできない。そのときは党を割らないといけない』と離党を示唆、
さらに、みんなの党の渡辺喜美代表や、民主党の小沢一郎幹事長と距離を置く前原誠司、仙谷由人、枝野幸男の3閣僚とも親しい関係にあることを強調し今後の連携を匂わせた。
自民党の田野瀬総務会長は新党結成を視野に執行部批判を繰り返す舛添前厚生労働相に対して、
『麻生前政権で主要閣僚だった舛添氏は、党に重傷を負わせた責任者の一人。』
『その傷を治すために頑張ると言えば人心は集まるが、脅し半分では人心は集まらない』『誠実味を感じない。考え方を変えるべきだ』と批判した。

『太平記の世か』

『新党』『新党』とマスコミでは言っているが、その実態は単なる『自民党の崩壊現象』に過ぎない。
現在の日本の自民党を取り巻く政治情勢は、今まで仕えていた主君(仲間)を裏切って、直前まで戦っていた相手に『義により、お味方いたす。』と、いとも簡単に敵方に寝返った、日本国内に同時に二人も天皇がいた南北朝の『太平記』の時代を彷彿とさせられる。
今や、我が日本国の政治世界は完全に『乱世』(自民党本宗家にとっては末世か?)である。
これまで連綿と続いていた誰もが絶対『大丈夫だ』と思っていた自民党による『権威』や『伝統』、『秩序』が根底から揺らぎ始めて崩壊してしまった。
今までの自民党政権の中枢にいた責任ある立場の者たちまでが我先に逃げ出そうとして、誰も彼もが浮き足だっている。
谷垣総裁のような人情や常識や品格などはあるが、力のない気の弱いものは何も決定できず右往左往するばかり。
渡辺喜美や与謝野馨、枡添要一などのような小利口で厚かましく力のある強いものが見得も外聞もなく、誰彼構わず我先に今までの仲間や味方を裏切る秩序も何も無い『下克上』の情けない世情である。

『戦国乱世の再来か』

今の自民党は、風林火山の旗をかかげた戦国最強の武田騎馬隊が鉄砲の一斉射撃で壊滅した長篠の戦い以後の武家の名門中の名門の武田家に似ている。
平安時代末から450年の歴史を誇った名門・甲斐武田氏の末路と同じで、形勢不利と見るや長年の重臣たちや武田一門の木曾義昌や穴山梅雪などが次々と裏切って勝ちそうな新興勢力、織田信長側に寝返った為に、ほとんど戦闘らしい戦闘を経ることなく早々と滅亡してしまった故事を連想させられる。
いくら一足先に離党して一人で新党を立ち上げた渡辺喜美のみんなの党が世間の受けが良いと言っても、二匹目のドジョウを狙って新党新党と誰もが言い募り、今までの長年の同士を裏切っても、何ら恥じる様子も無いとは情けなさすぎて言葉もない。
たとえ負け戦だと決まっていても、今までの長年の権威と伝統である自民党本宗家に対して『忠』や『義』を尽くそうとした新撰組の近藤勇や土方歳三などのような『滅びの美学』に殉じるサムライは居ないのか。?
昨今の日本は、寒々しい義理も人情も主義主張も知恵も無い、何とも情けない見るに耐えない政治情勢になっている。




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