もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

ようこそ腐女子の匣喫茶へ お好みのモノをどうぞ、召し上がれ。 日々を書き連ね、妄想をこよなく愛でます

その重さは幸せの重さなんだ。

2010-12-21 16:09:02 | Weblog
えへへ(・∀・) お誕生日だからアニメのDVDを購入してしまいました。鋼の錬金術師FAの15巻と16巻とに場版 EVAのYOU(CAN)ADVANCEを中古で安く購入したナリ。

鋼の錬金術師FAは新品だお。本放送を観て凄く感動したので購入です。後はお決まりの黒執事第二期のDVD Vol.4これはもぐママに納品。

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 おまけ☆後編

2010-12-21 00:13:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




本編のsummer Roseを読んでくださった方向けです。




         おまけ☆後編




土曜日の夕方に夏貴が大好きなアニメの『マじかル☆彡すたぁ~プリンス』放映する日でリビングのソファーに座り見て居た。

母親は干した洗濯物を取り入れておりリビングには居なかった。姉の夏美は近所の男の子達と遊んで居て家には居ない。

夏貴は真剣にアニメを見た。王子様のお父さんである王様が体調が悪いと言う、宇宙船(うちゅうせん)を準備して星に帰るのにかなり時間がかかる。

王様は遠く離れた星に住んで居るが魔法の水晶(すいしょう)で姿を見ながら、地球に住んで居る王子様と話しが出来る。王子様の家には同じ魔法の水晶(すいしょう)が置いてある。

王子様とお伴(とも)が地球に来てから早くも一年になろうがして居た。王様は何度か王子様に、会いたいと言ったが王子様は地球での暮らしが楽しく星には帰らなかった。

王様は寂しがりやで子供である王子様を可愛がり大切にして居るのは良く分かってるが、王子様は忙しいので面倒臭(めんどうくさ)いと言うので王様はいじけてしまった。

王様の変わりに魔法の水晶(すいしょう)に映(うつ)し出されたのは、王様の一番の家臣(かしん)で王様が大変なので急いで星に帰って来て欲しいと言う。

宇宙船(うちゅうせん)は今は準備中であった。それでは間に合わないと言うので王子様は考えたて、それでは魔法で時空間(じくうかん)を越えて星に帰れば良いと思いついた。

時空間(じくうかん)を越える魔法を唱(とな)えるは大変だった高さが必要で高い所から飛び落ちながら魔法を唱えないと時空間(じくうかん)を越えられない。

王子様は決めた住んで居る自宅の屋根から飛ぶ事を。そして屋根から王子様は飛び魔法を唱(とな)え時空間(じくうかん)を移動し星へ帰った。




夏貴はそれを見て自分もやって見ようと思った。


次の日の事。



母親にはバルコニーに出て遊ばない様にと言われて居たがこっそりと出た。バルコニーに夏貴が出たのが、また心配だったので霧島は見て居た。

バルコニーの塀(へい)を飛び越え様と夏貴がして居るのを見て霧島は夏貴の傍(そば)に急いで近寄った。

「夏貴様??何をなさるのですか??」

「だめよ!! じゃましないで。おうじさまにあうの!!」


バルコニーの塀(へい)を夏貴はよじ登ろうとするのを止める霧島とへし合い押し合う。

「わかったから、てをはなして。」

そう夏貴が言うので霧島が夏貴の身体から手を離すと───────────

夏貴はなんとバルコニーから飛び降りた!!



「!!」



それは一瞬の出来事で夏貴は時空間を飛び越える魔法の呪文(じゅもん)を唱(とな)え叫んだ。

夏貴は一瞬で地面に落ちたが痛くないので王子様の居る星に来れたっと思い恐る恐る目を開けると無言で怒った顔をした霧島だった。

夏貴は霧島に抱き留(と)められて無傷だった。

「夏貴様……」

「へんだな。やねじゃないとだめか。」

バルコニーから飛び降りた夏貴は、特に怖いとかは思わずにのどかである。今度は家の屋根から飛びそうな雰囲気(ふんいき)だった。

夏貴の言葉を聞き霧島の顔に青筋が浮かび上がる。夏貴はなんで霧島が怒って居るのか不思議がる。

「そうか、なつきがおうじさまに、うきわをしたのがだめなのね。」

「うきわ??」

霧島は夏貴の言葉にあっけに取られ聞き返すと夏貴が突然(とつぜん)泣き出した。

「ごめんね。うきわしないからゆるして。」

「夏貴様、うきわとは??」

「わたしがすきなのは、あきひこさんだけよ!!」

霧島はハッとした。


夏貴が言った言葉は昨日見た昼ドラマでヒロインが言ってたセリフだったはず。夏貴が言う、うきわはきっと浮気(うわき)の事だろうと思った。

霧島は怒鳴(どな)るのではなく、夏貴に優しく諭(さと)す様に言う。

「私は夏貴様に見捨てられて、しまいましたら生きてはいけません。」

霧島は悲しげに微笑(ほほえ)み言いと夏貴はしょんぼりとした。

「ごめんなさい。」

「屋根裏部屋に戻られましょう。」

霧島は夏貴を抱きかかえたままひょいと軽くジャンプをすると、一瞬の内にバルコニーへ戻りそのまま屋根裏部屋に向かった。



夏貴の無茶は今日だけではないアイススケートフィギアを真似(まね)てジャンプして回転しょうとして、リビングのテーブルから飛びあわやテレビに大激突する寸前(すんぜん)に霧島が抱き留めて間一髪(かんいっぱつ)でジャンプした夏貴を抱き留(と)めた。

霧島は思った夏貴から目を離すとろくな事はないと。





         おまけ☆終わり

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 おまけ☆中編

2010-12-21 00:12:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*



本編のsummer Roseを読んでくださった方向けです。




         おまけ☆中編





秋も深まり街路樹(がいろじゅ)は葉を、鮮(あざ)やかに紅(あか)や黄金(こがね)に色に染め上げる。



金曜日の午後の事。

母親と姉の夏美は近所のマーケットへ買い物へ出掛けて居るので、夏貴は一人で留守番をして居る。

夏貴が母親と姉の夏美と買い物に出掛けない理由はある。その秘密は母親と姉を気にせずに霧島と遊べるからで母親は買い物からそう早くは帰宅しない。母親が帰るルートには夏美の幼稚園の園児の母親が、居て帰る途中に必ず立ち話をして帰るの遅くなる。

夏貴は買い物に出掛ける母親と姉の夏美を見送った。




「あきひこさん。」

夏貴はそう言うと出掛ける部屋着から着替えてよそ行きの洋服に着替えて来た。白のブラウスの上に毛糸(けいと)のさくらんぼの飾りが胸元に付いた赤色のカーディガンを着てその下は姉の夏美のお下がりのジーンズ。

夏貴が出掛ける仕度をした姿を見てどこかへ出掛ける気であるのを霧島は察(さっ)した。

「どこへ出掛けましょうか??」

霧島は夏貴に尋ねた。

「うん、いっこくどうさんのところへいくよ。」

「一刻堂(いっこくどう)の所ですね。」

霧島はそう言うと一刻堂(いっこくどう)に電話をした。電話は繋がり霧島は夏貴の来訪(らいほう)の件を伝えると来る様にとの返事だった。

夏貴と霧島は出掛けて行く。霧島は夏貴を抱きかかえて姿を消した。

一刻堂(いっこくどう)が住んで居ると言う屋敷(やしき)に一瞬の内に着いた。かなりの急な坂の上にあるらしく遠くに小さく街並(まちな)みが下に見え廻りは鬱蒼(うっそう)と秋だっと言うのに深く青い森林(しんりん)が生(お)い茂(しげ)っていた。

夏貴は屋敷(やしき)の門を見る。昔ながらの和屋敷(わやしき)で時代劇で見る様なお代官が住んでる古い建物と。

門にはインターフォンもない。霧島が門に近づくと音もなくぶ厚い門が開いた。

門から歩くとかなり玄関まで距離があり日本庭園が広がり大きな池もある。白の玉砂利(たまじゃり)が敷(しき)き詰められ霧島は夏貴を抱きかかえ玉砂利(たまじゃり)を歩くが音もさせずに歩く。

霧島が玄関前に着くと紺色(こんいろ)の着物を着た一見(いっけん)は人間の男性には見えるが人ではなく一刻堂(いっこくどう)の術(じゅつ)で人の姿になった式神(しきがみ)だった。

「いらしゃいませ。主(あるじ)がお待ちしております。どうぞ、こちらへ。」

そう言い夏貴と霧島は夏貴を降ろし案内され靴を脱ぎ二人は座敷(ざしき)へ上がった。

広い廊下を歩く一番奥の座敷(ざしき)へ案内されると、襖(ふすま)を開ける前に式神(しきがみ)が声をかけた。

「御主人様、お客様がお見えになられました。」

そう言うと式神(しきがみ)は夏貴と霧島に深々とお辞儀(じぎ)をし襖(ふすま)を開けた。

部屋は和室で障子(しょうじ)が開けられており外の日本庭園(ていえん)見える。床の間には何か古い掛け軸(じく)が飾られており天井からギシギシと音がする。

一刻堂(いっこくどう)は天井(てんじょう)を見上げ一声を言う。

「客が驚く静かにいたせ。」

夏貴は天井(てんじょう)を見上げた。

「だれかいるの??」

「家鳴(やな)りと言う手の平に乗る小さな鬼で、音をさせて家を小さく揺らすだけで実害はない。」

そう言うと天井(てんじょう)はぴったりと鳴り止んだ。一刻堂(いっこくどう)は正面に立って居る夏貴と霧島に声をかけた。

「久しぶりだ、夏貴殿。その座布団(ざぶとん)に座りなさい。」

「はい。」

夏貴は返事をし座布団(ざぶとん)は二つ並べられているが霧島がまず座ると夏貴は霧島の膝の上に座った。

夏貴と霧島を案内した式神(しきがみ)がお盆(ぼん)に来客用の湯呑(ゆの)み茶碗と皿にようかんをのせて来て大きく立派な座卓(ざたく)に、湯呑(ゆの)み茶碗と皿に盛られたようかんを一人づつおき来たのと同じく音もなく消える様に去って行く。

「どうぞ、召し上がれ。」

「ありがとう。あのね、これね、わたしとなつみおねえちゃんがつくったくっきー。」

夏貴は持って居たマーケットのビニール袋から透明のビニール小袋に入れられたクッキーを出した。

「ほぉ、焼き菓子か頂(いただ)こう。」

一刻堂(いっこくどう)はそう言い、手を出し星の形をしたクッキーを一枚摘み食べた………

一刻堂(いっこくどう)の眉間(みけん)に眉(まゆ)が寄る。クッキーを食べ終えて緑茶を飲み干し一息ついた。

「塩味がほど良い。この僕でも、初めてのご相伴(しょうばん)だ。」

「うん、それはね。なつみおねえちゃんがさとうとしおまちがえたの。おいしいでしょ??」

夏貴は満足げにそう言いながら美味しいそうに言い丸い形をしたクッキーを食べて、ハートの形をしたクッキーを摘み振り返り自分を膝に乗せて後ろに居る霧島に言う。

「あきひこさん、あ~んして。」

霧島は口を開けると夏貴はクッキーを霧島に食べさせた。

「美味しいですね。」

ニコニコと霧島が幸せそうに言うので一刻堂(いっこくどう)は今後のこの二人が不安になった。





おまけ☆後編

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 おまけ☆前編

2010-12-21 00:11:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*



本編のsummer Roseを読んでくださった方向けです。




         おまけ☆前編




お昼ご飯を食べ終え夏貴は屋根裏部屋に霧島と居た。

夏貴はピンクの花柄Tシャツを着てお下(さ)がりのピンクのプリーツスカートを履(は)いており出掛ける訳でもないのに白のハイソックス。

霧島は床に体育座りをし、夏貴の正面に居て夏貴は立って居た。 ここ数日はテレビで見たアイススケートフィギアの真似(まね)て踊るのが楽しく今日も踊ろうと霧島の前で───────────



「あきひこさん、みててね。」

「夏貴様……」

「なぁに??」

霧島に言われ不思議がる夏貴に言う。

「踊られるのは大変良いのですが、そのスカートでは……おズボンの方が良いと。」

「あいすすけーとは、すかーとだよ。」

昨日は目のやり場に困った夏貴が足を上げて踊ると、プリーツスカートの裾(すそ)がヒラヒラとし下着が…… チラつく。 夏貴を見ない様にするが~ 見ないと夏貴に怒られる。

その事を霧島が夏貴に言うと───────────


「きにしないの。」

夏貴は何も気にしてないのが、とにかく困った霧島だった。

一晩考えた霧島はとある事を思いつき実行した。

霧島は夏貴に姉の夏美が幼稚園で履(は)いて居たお下(さ)がりの体育着のブルマを夏貴に見せた。

「やだ、それはやだ。」

夏貴は口を尖(とが)らし不機嫌(ふきげん)に瞳を細目て足で床を蹴る。 姉の夏美のお下(さ)がりは嫌いじゃないが…… 似(に)たような体つきだっか姉の夏美の方が、発育が良いらしくお下(さ)がりでも夏貴にはサイズが合わない。

そうなると必然(ひつぜん)的に姉の夏美は新しい洋服を買って貰え、着られなくなった洋服をお下(さ)がりとして夏貴が着る。

「おなかとおしりが、ブカブカだからいや。」

ピンクのプリーツスカートだって母親がなんとか、サイズを裁縫(さいほう)で加工した物で夏貴は履(は)いて居る。ズボンはベルトをするがヒップがブカブカで、格好が悪く見えて夏貴からすると宜しくない。

夏貴と比(くら)べると姉の夏美は足が太く見えるのが、気になるらしくズボンばかり選び買う傾向(けいこう)がある。太いと言っても親と霧島からすれば普通で健康的な子供が、成長するのは当たり前な事だけど姉の夏美は気にして居る。霧島からすれば夏貴は細すぎるので、もう少し肉付きが良くなればっと思って居た。

「私がブルマにゴムを、お入れしましたので夏貴様のお腹に調度良いと思いますよ。」

「ほんと??」

夏貴は霧島が差し出した姉の夏美のお下(さ)がりのブルマを、しげしげと見るが夏貴の機嫌がドンドン悪くなる。

お下がりを着る事は嫌ではないが、ズボンが多くなるのが嫌なだけ。夏貴はスカートがお気に入りで皆に、可愛いと言って貰(もら)えるスカートが大好き。

よりによってブルマ!!

夏貴の眉間(みけん)に眉(まゆ)が寄るので、霧島は内心で溜め息をついた。

(さて、困りましたね……)

霧島はこのままではいけないと思いとある事を思いついた。

「夏貴様、昨日のアイススケートフィギアはペアでしたよね??」

「うん。」

それが何かと言う顔をし夏貴は答えると、霧島はさらに言う。

「私も夏貴様と踊りたいのですが……」

「ほんと!?」

夏貴は驚き期待に喜ぶ。

「えぇでも、このブルマを着用して頂(いただ)けたらの事ですが、夏貴様がお嫌なら踊れませんね。あぁ、残念です。」

心底から霧島がしょんぼりし落ち込むの見て夏貴は考えた。確かに昨日のアイススケートフィギアはペアで綺麗(きれい)で素敵だった。

夏貴は霧島の申し出は嬉しいがブルマは嫌だけど、霧島とは踊りたいと思い渋々(しぶしぶ)とブルマを手に取った。

「早速(さっそく)お履(は)きに成られましょう。私が後ろを向きますので、ブルマをお召(め)しになられてください。」

そう言うと霧島は体育座りのままで夏貴に背中を向けた。背後で夏貴がゴソゴソとブルマを履(は)いた気配(けはい)した。

「もう、いいよ。」

霧島は体育座りのまま正面に向き直る。

「おなかぶかぶかじゃないよ。」

ウエスは調度良いらしく夏貴はそう霧島に言った。

「えぇならば、良かったです。」

そう言い霧島が立ち上がった。

16歳の霧島と5歳の夏貴では背格好が合わないが夏貴は踊れる事を喜んだ。

「では夏貴様、私と御一曲お願いします。」

そう言うと微笑(びしょう)し霧島は夏貴に右手を差し出した。

夏貴はさっきまでの不機嫌(ふきげん)さを吹き飛ばし瞳を輝かせる。まるで絵本で読んだお姫様のように王子様に踊りを申し込まれ夏貴ははしゃぐ。

夏貴はプリーツスカートを両手で裾(すそ)を摘み少し広げ、左足の爪先を立ててお姫様の様にペコりとお辞儀(じぎ)しお澄(す)ましポーズを決め夏貴は微笑(ほほえ)んだ。

「はい、よろこんで。」

音楽はないが二人は踊り始める─────────── 夏貴は屋根裏部屋が小さな舞踊会(ぶどう)な気がしてきた。クルリクルリ二人は廻り踊る。

暫(しばら)くして踊り疲れると夏貴は休むと、今度はアイススケートフィギアの真似(まね)をし踊る。霧島は褒(ほ)めながら踊りの指導をすると夏貴は満更(まんざら)ではないらしく素直に聞く。


そして夏貴は満足したらしく自信ありげに霧島に言う。

「なつみおねえちゃんに、なつきのあいすすけーとのおどりをみせあげるからね。」

夏貴が得意がって言うの聞き、また姉の夏美が夏貴の足を見せられていじけてへこむと思った霧島だった。





おまけ☆中編

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose the end

2010-12-21 00:10:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*





*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。




         summer Rose the end




九月が始まり姉の夏美は幼稚園へ通い出した。


九月と言っても日中はまだまだ暑く夏貴は霧島とおままごとごっこを思う存分に遊び満足だ。お誕生日プレゼントをちゃんと別々に貰(もら)え、夏貴は大切にしながら着せ替え人形で遊んでる。

姉の夏美は戦体物の変身道具の玩具(おもちゃ)を持ち、近所の男の子達と混ざり遊んで居るので夏貴が相手にしなくっても良いので一安心。

母親が掃除洗濯を始めたので夏貴は屋根裏部屋に行く事にした。最近、霧島が夏貴をモデルに絵を描く。まだ下書きだからと言われたが可愛く描いて貰(もら)えて嬉しい。以前に姉の夏美が夏貴の似顔絵を描いてくれたけど、どう見ても似てないのに描いた本人は良く似てると言い嫌だった。

屋根裏部屋でデスクチェアーに座り夏貴はお澄(す)ましポーズをとりながら霧島を見つめた。霧島は床に座り大きなスケッチブックを膝で、抱えながら鉛筆(えんぴつ)を持ち夏貴を描いてる。



最近、夏貴が屋根裏部屋で独(ひと)りで遊んで居るので姉の夏美は気になって居る様だっが屋根裏部屋は、夏貴の世界なので屋根裏部屋に来るとおままごとごっこをさせられるので姉の夏美は来ない。

「かわいく、かいてくれてありがとう。」

「私は在(あ)りのままの夏貴様を、ただ描いて居るだけですよ。」

そう言うと霧島は瞳を細めて愛しいげに微笑(ほほ)むと、夏貴はそう言われ照れを隠す様に足をバタバタと動かす。



霧島から出会ってから夏貴の世界は変わった。


今まで病気の事でいつも落ち込んで居て家族は、夏貴の病気の事でいつも気にかけて家族が不安でもあった。

廻りには大事な家族がすぐ傍(そば)に居てくれて誰よりも大切にしてくれてる───────── でも自分だけが色彩(しきさい)のない
白黒の世界に独(ひと)り居る様な気がしてた。


白黒の世界から夏貴は目覚め世界が七色にまばゆく光を放ち、彩(いろど)られた素敵な世界に夏貴は霧島と伴(とも)に居る。


体調が凄く良く何をしても楽しくご飯を食べても美味しい。霧島から出会った日から何もかもが嬉しい。初めてのお友達??





         私だけの王子様




王子様は王様との約束を果たし銀河へ帰還(きかん)する、永遠の最愛の人である親友の男の子を連れて。




夏貴は眠たげにウトウトして居るのを見て霧島は、今日はここまでと思い手に持っていた道具を片付けた。とうとう夏貴は寝てしまいデスクチェアーから落ちそうになり~ 霧島は素早く小さな身体を抱き留めた。

うたたね姫と霧島はくすりと笑う。



目覚めれば昼頃でちょうど良い時間になると思い、霧島は気配(けはい)と姿を消し夏貴を部屋に寝かしつけに行った。

夏貴と霧島の毎日は何の変哲(へんてつ)もなくゆるやかな積み重ね。



貴方(あなた)はそんな毎日を送り、いつしか大人へ──────────



それはまだ先の事と。


ベッドに寝かしつけた夏貴の幼いあどけない寝顔を見つめ霧島は思った。 夏貴の絵はなかなか完成しないまだ、デッサンが終わってないモデルである夏貴が寝てしまうから。

夏貴の目標は小学一年生になったら姉の夏美と部屋を別(わ)けて貰(もら)う事である。だから早く大きくなりたいと思っている。

その理由を夏貴から聞いて驚いた。

「ひとりのへやなら、あきひこさんとずっといっしょだよ。」

幼さ子と言えどもなんて早熟(そうじゅく)なんだろと霧島は目を丸くして聞いた。それを聞き霧島は嬉しく感じた。夏貴が成長すると共に自分を忘れる事がないと。

「そうですね。夏貴様が大きくなる魔法はないので、もう暫(しばら)くの我慢ですね。」

「ほんと?? あったらおおきくして、もらったのになぁ。」

夏貴は頬をぷぅっと膨らませて言うの見て霧島は思わず笑ってしまった。

そしてお互いに笑いあった幼いあの日に。



霧島にとって夏貴が特別な存在になる事と──────── やがて夏貴と永久(とわ)に別れてしまう事を。






         summer Rose the end.




おまけ☆前編        

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose(9)

2010-12-21 00:09:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。




summer Rose(9)




夏休みが一週間後に終わろうとした日の事だった。


夏貴はいつもの様に霧島と小さなおままごと用のテーブルの椅子(いす)に座り向かい合わせになり部屋でお絵かきを霧島として居た。

お絵かき帖に霧島を描きながら夏貴は霧島に話しかけた。

「ねぇ、あきひこさん。おたんじょうびはいつ??」

霧島は誕生日と聞き悩んだ。特に何も決めてない。

「特に私は決めておりませんが。」

「うん、わかった!!なつきが、きめてあげるね。」

そう言うと黒のクレヨンでお絵かき帖に描いた霧島の似顔絵の横に覚えたての数字とひらがなで書き始めた。


『9がつ 1にち おおがた 』

夏貴は良かったと言う満面な笑みである。

「あのね、なつきのおたんじょうびのつぎのひが、あきひこさんのおたんじょうびだよ。」

「お誕生日と血液型まで、お決め頂(いただ)き光栄ですね。」

「なつみおねえちゃんとおたんじょうびがいっしよだから、おたんじょうびけーきがおなじなんだもん。だから、つぎのひに、なつきとけーきをたべようね。」

双子なので確かにお誕生日が一緒。特に夏貴が困る事はお誕生日プレゼントも二人で一つ兼用しながら遊べる玩具(おもちゃ)だったりと、子供ながらにして大人の理不尽(りふじん)さに夏貴は困った。

一度、両親にプレゼントの事で言うとお姉ちゃんとお誕生日が同じで、二人は仲良しだから二人で遊べる方がいいと言われた。仲良しなのは仲良しだけど姉の夏美と趣味が合わない!!

夏貴はお着せ替え人形が欲しいのに姉の夏美は何故(なぜ)か、男の子が欲しがる様な怪獣や戦体物の玩具(おもちゃ)を欲しがる。

両親に要望に聞いて貰えるのは姉の夏美の方で、嬉しいそうにプレゼントで遊んで居る。今年も二人で一つと思うと哀しいと思う夏貴だった。

夏貴の表情がパッと暗くなり俯くので霧島は気になった。何か自分が有らぬ事を言い夏貴の機嫌を損ねたかっと霧島は思った。

「夏貴様、どうなさいました??」

「うん、おたんじょうびぷれぜんと……」


夏貴は初めてその事を人に話した。両親にだって話した事のない夏貴だけの秘密だった。霧島は小さな秘密をからかう事なく耳を傾けた。

「ならば、私がお母様にお姉様の夏美様とお誕生日プレゼントを、別々にして頂(いただ)ける様にしてみましょう。」

そう霧島が言うと夏貴は驚き見つめた。

「そんなことできるの??」

「はい。お任(まか)せくださいませ。」

夏貴が欲しい物なんて簡単に霧島は用意出来るが、ちゃんと両親に夏貴のお誕生日プレゼントを購入させる事にした。


そして誕生日に両親から誕生日プレゼントを夏貴がちゃんと受け取れる様に。霧島程の強大な魔力を有(ゆう)するので人の記憶を、改ざんするなんて簡単なので特に難しい命令ではない。


夏貴の母親がいつプレゼントを近所のマーケットに買い物に行くかが…… プレゼントを購入す時は夏美を連れて行かないはず。ほぼ毎週の買い物には姉の夏美が付いて行ってた。

夏貴は霧島と遊べる時間なので買い物には付いて行ってない。霧島は姉の夏美が幼稚園で描いて来た八月のカレンダーを見る。

来週で八月が終わるのでもうそろそろお誕生日プレゼントを購入するだろうと霧島は思った。するとその時に部屋の扉がノックされた。

「はいるよ。」

そう言って姉の夏美が部屋に入って来た。グリーンのトレーナー上下で片手にはスナック菓子を持ち夏貴の正面に来て小さなおままごと用のテーブルの椅子(いす)にひょいと座った。

夏貴はスナック菓子の封をハサミで切り開封した。

「きょうはおるすばんを、してっていわれた。」

夏美は小さなおままごと用のテーブルに広げられた、お絵かき帖に夏貴が描いた霧島を見た。見ようによっては夏貴が好きな、アニメの王子様風の男の子にも見えるで姉の夏美は気にしなかった。

「おかあさん、きっとおたんじょうびぷれぜんとを、かいにいくんだろうな。」

夏貴は姉の夏美の言葉を聞き今日で良かったと思った。今年こそは自分の欲しい着せ替え人形を貰えると良いなっと。姉の夏美は戦体物の変身道具が欲しいと母親に言ってからたぶんそれだろう。

姉の夏美は嬉しいそうに言う。

「なつきにも、かしてあげるからね。いっしょにあそぼうよ。」

姉の夏美が一緒に戦体物ごっこする時は要注意で、夏貴が敵役になったりするが演技指導されて最後は結局いつも姉の夏美のワンマンショーで終わる。

姉の夏美が幼稚園が夏休みなので夏貴は霧島と、おままごとごっこが出来てないのでしたい。夏貴のおままごとごっこと言っても母親が見てる、昼ドラマのノリでおままごとごっこをする。霧島はその日の昼ドラマの内容を夏貴とするのが日課だった。


(あきひこさんに、おねがいしたからだいじょうぶ。)

夏貴はそう思い姉の夏美にニッコリと微笑(ほほえ)み返した。





summer Rose the end

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose(8)

2010-12-21 00:08:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。





         summer Rose(8)




黒の羽織(はお)りと着物を着た男性は自分のおでこにかかったやや長い前髪をサラサラと手で触る。夏貴はその男性に言う。

「あなたは、だれ??」

「名前はない。」

「じゃ、しらない。」

「お嬢ちゃん君が持って行った本は、僕がお金を出して譲って貰(もら)った本なんだよ。」

「やだ。」

男性の後ろから霧島の声が聞こえた。

「そこまでにして頂(いただ)けますか。」

男性は振り返ると霧島が居た。

「ほぉ~ 異府(いふ)で畏(おそ)れられた者が、こんな少年に化(ば)けてるとね。お嬢ちゃん君は、とんでもない者に魅入(みい)られてしまった。悪い事は言わない本契約がまだ済んでないのなら、この者の名前と顔を忘れた方が良い。」

「あきひこさんたすけて。」

男性の正面に立って居た霧島の姿が消えると夏貴の真横に姿を現すと夏貴は霧島にしがみついた。

「まったく。」

男性はそう呟(つぶや)き自分の前髪をグシャグシャと手でかき上げた。

「本を返して欲しいなら、低姿勢になられたらどうです?? 夏貴様は私の事をご存知(ぞんじ)ですよ。」

「………」

「そのほんあげるけど、なつきのいうことをきいてくれる??」

「元々は僕の本だぞ。」

「力づくと言うのならば─────── 容赦(ようしゃ)はしません。」

男性は困ったと言わんばかりに溜め息をつき夏貴を見つめ不本意に言う。

「お嬢ちゃん君の、お願いとやらを聞こうか。」

夏貴はニッコリと勝者の笑みを浮かべ隣に居る霧島にピースを決めた。

「さすが夏貴様です。」

霧島はご満悦な表情を浮かべた。

一刻堂(いっこくどう)の眉間(みけん)の皺(しわ)がより数が増え深くなった。

「おなまえはなに??なつきの、おともだちになってね。」

「名前は屋号(やごう)が通り名で、一刻堂(いっこくどう)と呼ばれて居る。では、夏貴殿、以後宜しく。」

夏貴は体調が安定せず幼稚園に通えないので、お友達を作るきっかけがないのでお友達が欲しかった。

一刻堂(いっこくどう)はそう言うと、夏貴に右手を差し出した。夏貴は一刻堂(いっこくどう)の手を見る。

大きな手な割には指は細く白い手だった。夏貴は右手を、ひょいと出し一刻堂(いっこくどう)の手を握り握手(あくしゅ)をした。

その手触りはさらりとした肌でひんやりとして冷たい。

「ねぇ、あなたはゆうれいなの??」

「僕は人間だ。」

「貴方(あなた)が人間と言い張るのであれば、まだ人間なのでしょうね。」

「僕は独(ひと)りの人として寿命(じゅみょう)を、全(まっと)うしたいだけだ。永久(とわ)に生きて余計な事を考えて心身が、疲れるなんて僕はまっぴらごめんだ。」

一刻堂(いっこくどう)は皮肉めいた笑みを浮かべる。

霧島は一刻堂(いっこくどう)を見てつくづく喰えない奴と思った。夏貴の条件を飲んだので霧島は一刻堂(いっこくどう)にお目当ての本を六冊きっちり渡した。

一刻堂(いっこくどう)は着物の胸元の合わせ目のから、カードケースを取り出すと中から名刺(めいし)を出し夏貴に手渡した。

「遊びに来るなら、電話をしてから来なさい。幽霊ではないので家に住んでる。」

「おてがみかくよ。うん、あそびにいくからね。」

夏貴は一刻堂(いっこくどう)の名刺(めいし)を物珍(めずら)しげにご機嫌で見て居た。

「では失礼する。」

一刻堂(いっこくどう)がそう言うと気配(けはい)が消えたと思うと、庭の門の遠くに姿が現れたと思うとまた消えてしまった。

「ようかいかも……」

夏貴は消えた一刻堂(いっこくどう)を見て目をパチパチさせて呟(つぶや)いた。



一刻堂(いっこくどう)の家系は呪術(じゅじゅつ)を生業(なりわい)とし、先祖達は時の権力者達に仕えある時は翻弄(ほんろう)し莫大(ばくだい)な財産を成した。今は表舞台に立つ事のない一族。一刻堂(いっこくどう)は今でも闇の末裔(まつえい)とも言わてる。

その一族の血筋(ちすじ)には妖(あや)かし血が受け継がれてるとも、人ではない者の血が混ざってるとも言われ異府(いふ)の者達とも面識(めんしき)がある様だ。

本人が人間と言い張るのでどうやら、まだ人間として生活をして居る様だ。霧島からすれば限りなく自分と同じく、異府(いふ)の者と同じ気配(けはい)がし既(すで)に一刻堂(いっこくどう)は人間離れした者になって居ると思った。



座敷(ざしき)の奥から声がして夏貴は振り返ると、昼寝から起きて来た姉の夏美が声をかけてきた。

青のトレーナー上下の姿で眠そうに目を擦り縁側に座った。

「なつき、だれかいたの??」

「いないよ。」

霧島な気配(けはい)ともに姿は消えて居た。

夏美はお盆の皿に切られた西瓜(すいか)を手に取り、起きぬけに西瓜(すいか)を食べた。

夏貴はワンピースのポケットに一刻堂(いっこくどう)の名刺(めいし)を、そっと入れ西瓜(すいか)を一切れ手に取り食べた。





summer Rose(9)

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose(7)

2010-12-21 00:07:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。




         summer Rose(7)




霧島はそれから屋根裏部屋に住み着き幼い夏貴に仕えた。夏貴の体調も安定し入院もせずに済み清水家は穏やかに夏を過ごそうとして居た。

約束通り夏貴は家族と出掛ける事になった。父親の親戚(しんせき)の家に行く事になり、霧島もこっそりと姿を消して付いて行く事にした。



農家なので庭は広く樹木(じゅもく)が多く植えられおり納屋(なや)や倉があり、外に出掛けなくっても充分に遊べる環境(かんきょう)で都会育ちの夏美と夏貴はおおはしゃぎで遊んだ。



夏美は昼寝をしており夏貴は霧島を呼ぶとやって来た。倉が古くなり建て替える事になり中の物を整理するとの事だった。

夏貴は白のリボンが飾られた麦藁(むぎわら)帽子(ぼうし)を被(かぶ)り青のワンピースを着ており霧島はいつもの通り上下は黒のカジュアルスーツ姿。



母親に二人だけで倉の中に入ると危ないと言われたが、入るなっと言われると余計に興味(きょうみ)が湧き入りたくなった夏貴だった。

霧島と一緒なら危ない事はないと夏貴は思い、興味(きょうみ)津々(しんしん)で倉の中を冒険が出来ると思った。

何日か前に見たテレビの時代劇で倉の中に宝物が、いっぱい隠されていたのを見て夏貴は倉の中にはきっと良い物が隠されると違いないと考えた。

倉は二階建てで古く使われてない日用品がゴロゴロしておりめぼしい物はない。倉の中は空気の換気(かんき)がされてないので埃(ほこり)っぽい臭(にお)いがする。

「おたからないね。つまんない。」

「上の様子でも見てみましょうか。」

そう言うと霧島は階段で倉の二階へ向かうと夏貴も付いて来た。段ボールや木箱があり既(すで)に整理された後だった。

霧島は積み上げられた段ボールを千里眼(せんりがん)で透視(とうし)をすると何かを見つけた。

「夏貴様が望まれるお宝はございませんが、珍しい古書がありますね。えぇ、江戸時代の本で妖怪の本です。6冊程あります。」

「ようかいのほん??」

「夏貴様がご興味(きょうみ)がおありなら、段ボールからお出し致(いた)しますよ。」

お宝がなくしょんぼりとしてた夏貴は喜んだ。

「やったおたから、だいはっけんよ。」

夏貴がピースをしてその場でピョンと跳びはねた。

霧島は夏貴を見て一安心をした。

「はやくはやく。」

霧島は夏貴に急(せ)かされて積み上げられた一番上の段ボールを丁寧(ていねい)に開けて中から本を取り出した。


霧島は段ボールから取り出した本を取り出し夏貴に手渡す。夏貴は霧島から手渡された本を受け取ると本と言っても夏貴がいつも見てる本とは違う作りの本だった。背表紙から糸が出ており難しい漢字が書かれており見た事のない変な奇妙な生き物??と漢字が書かれて居るだけ。

「へんなの。こわいかも…‥」

「大変古い本ですね。和書は和綴(わと)じと呼ばれおり、糸で製本されておりますね。 」

夏貴はもっともっと良い物があると思った。後は二束(にそく)三文(さんもん)の掛け軸(じく)があるぐらいと霧島が言う。

「これもらってもいい??」

「まぁ、良いのでは。」


二人はお互いの顔を見合わせニヤリッと笑う。
霧島は段ボールを開封したのが分からない様に元通りに段ボールを封をした。開封前と一切変わらない状態で誰も、霧島が段ボールを開封して古書を失敬(しっけい)したとは思わない。

夏貴と霧島が倉の階段を降(くだ)り倉から出て行った。


夏貴と霧島が倉を出て行って暫(しばら)くすると親戚の者と真っ黒な羽織(はお)りを着た着物姿の男性が現れて倉の中に入って行くのを見かけた。

夏貴は縁側(えんがわ)に座り三時のおやつに西瓜(すいか)を切って貰いご機嫌で食べる。ガラスのコップに麦茶を並々(なみなみ)と煎(い)れてお砂糖を入れゴックリと飲んだ。

冒険をした後のおやつは特に美味しい!!と夏貴は思った。残りの半分は夜になったら霧島と一緒に食べようと思い残す事にした。

そうこうして居ると真っ黒な羽織(はお)りを着た着物姿の男性が夏貴の方へ向かって来る。夏貴は何かを感じた──────────

霧島の気配(けはい)と異(こと)なる気配(けはい)だった。 その男性は歳で言うと若いが落ち着いた容姿で、夏貴からするとお兄さん風でもない父親と同じぐらいかも知れないと思った。
縁側(えんがわ)に座って居る夏貴の正面に男性はやって来た。夏貴は西瓜(すいか)を食べるのを止めしげしげとその男性を見つめる。

その男性は機嫌が宜しくないのか不機嫌な表情にも見える、男性は自分の顎(あご)に手を当てて何が愉(たの)しいのか口許(くちもと)が笑う。

「こんにわ、お嬢ちゃん。」

怖い声ではないので夏貴は安心した。十六歳の霧島よりは低い声だった。

「なぁに??」

夏貴はそう答えた。

「お嬢ちゃん君は、古い本を持ってないかな??」

一瞬、夏貴は本を持ち出した事を気づかれたと思ったが、霧島が気づかれる事はしないと信じてる。

「しらないよ。」

男性は眉を眉間(みけん)に寄せてむむと考えて居る。

「お嬢ちゃん君は、人ではない男の子と遊んで居るようだね。その男の子の名は、霧島秋彦と言うはずだ。」

夏貴はそう男性に言われびっくりと身体が反応し背筋がひんやりとした。男性の表情は何となく怒って居る様にも見えて怖くなってきた。





summer Rose(8)

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose(6)

2010-12-21 00:06:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。




summer Rose(6)




夏貴は背後から霧島に抱きしめられ腕の中でモゾモソしながらくるりと後ろを振り返った。

「ねぇ……」

霧島は千数年ぶりに新しい名前を付けて貰え嬉しいそうに笑って居る。夏貴は何処(どこ)となく困った表情で霧島は気になった。

「何か??」

「あきひこさんの、おうちはどこ??」

霧島は夏貴の言葉を聞き返答に困った。夏貴はじっーと霧島の顔を見つめた。

異府にはちゃんと居城を構えているが悪魔で友人の城で、居候をして遊んでたら仲魔から手紙を貰(もら)い久しぶりに会おう言われ呼ばれてコッチ側に来たばかりでコッチ側に住む場所をまだ探してはない。

尽(つ)かさず夏貴は霧島に質問する。

「あきひこさんは、ぎんがじんのおうじさまなの??」

銀河人の??王子様?? 霧島は聞いた事のない単語を聞き悩む。確かに霧島は人の姿をして居るが人ではない。だからっと言って妖怪や幽霊に化け物の類(たぐい)ではない。

自分は人とは異なる世界の者であり強力な力を有し数千年前にとある国の王様に仕えて居た。王様から命名された名がフレイアだった。

その時に悪魔で友人と出会い王様が寿命を全(まっと)うし他界(たかい)したのでフレイア(霧島)は悪魔で友人と絡(から)み暫(しばら)く様子を伺(うかが)いその国から去った。

去ってから王様の家臣(かしん)達はフレイア(霧島)を神として、自分達の崇拝対象として畏敬(いけい)を讃(たた)えた。

暇だったのでフレイア(霧島)が王様が統治(とうち)してた国の様子を見に行き、その事を知ったのはそれから王様が他界(たかい)してから数百年後の事だった。

今は現在は崇拝対象の神ではなくその国の伝説の神としてフレイア(霧島)は、言い伝えられ物語の神として今でもその国では親しまれて居る。忘れ去られた神の異名(いみょう)で異府(いふ)では畏(おそ)れられて居る。


(嘘は良くないでしょうね……はて、困りました。)


霧島も真剣に考え真実を言う事にした。

「夏貴様、私は夏貴様の言う、銀河人の王子ではございません。私は夏貴様だけに見える者で夏貴様の、願いを聞き人間達が住む世界に参(まい)りました。」

「そうかぁ…… にんげんじゃないのね。ゆうれいなの!?」

「幽霊ではないですよ。私は人間達が存在しない知らない世界の者。」

「ふーん。そうか。ならなつきの、おうちにすめばいいよ。」

夏貴から以外な答えを聞き霧島は驚いた。霧島は夏貴が暫(しばら)くしたら自分の事を忘れるだろうと思って居た。暇な異府(いふ)の者は子供の姿になり子供と遊んだりするが……‥ やがては子供はいつしか忘れて大人になる。

霧島は夏貴が自分を忘れるまで居ると決めて居たので、そう簡単には夏貴は自分の事を忘れないと思った。幼児と言えども名前を命名(めいめい)して戴(いただ)いた、大切な御主人様である無下(むげ)には扱えぬと霧島は決心がつく。

「お部屋まで戴(いただ)けるとは、光栄ですね。」

「よかった♪これでずっといれるね。そうだ、へやをみせてあげる。」

夏貴は小さなおままごと用のテーブルの椅子(いす)から、勢いよく立ち上がると霧島は夏貴から両腕をしおしおと離す。夏貴は部屋のデジタル時計を見て、母親と姉の夏美がまだ買い物から帰って来ない事をしっかり確認した。

「まだ、おかあさんとおねえちゃんはかえってこない。きてきて、こっち。」

「えぇ。」

そう言うと夏貴は霧島の手をしっかりと握りグイグイ引っ張る。二人は部屋を出て廊下を歩き階段を上がり二階へ行くと小さな梯子(はしご)があり屋根裏へ続いてる。

霧島はまず自分がその梯子(はしご)に登り屋根裏へ行くと八帖(じょう)の部屋になって居た。霧島は屋根裏部屋の見渡しの良い窓のカーテンを開けて束ねガラスを開けると部屋に眩(まぶ)しい夏の午後の陽射(ひざ)しが部屋に招かれた。

夏貴が梯子(はしご)に登り屋根裏部屋にやって来た。屋根裏部屋は以前は冬樹の父親が書斎として使って居たが、冬樹の母親と父親が二年前に他界(たかい)したので一人息子の冬樹が家を相続し住んで居る。

なので小綺麗に片付けられており快適である。エアコンやベッドもちゃんとあり部屋として住めると夏貴なりに思って霧島に見せた。

「ねぇ、ここならすめるでしょ??そうだ、ごはんはどうしょう??」

そう言いながら夏貴は霧島の正面に来た。

「私はお腹は減らないので、食事は不要ですよ。」

きょとんし夏貴は霧島の言葉を聞いた。

「おなかへらない??」

「えぇなので、ご心配はありません。」

二人が会話をして居ると母親と姉の夏貴が帰宅したらしく、夏貴を呼んで居るので夏貴は屋根裏部屋の梯子(はしご)を降りて戻って行った。





summer Rose(7)

オリジナル 霧島と夏貴の出会いの物語 summer Rose(5)

2010-12-21 00:05:01 | 腐女子の御伴
         *ご注意*




*もぐ菜がカキした鬼畜眼鏡の二次創作小説のオリジナルキャラで通常の本編の霧島×御堂さんに繋がる前の物語です。鬼畜眼鏡のキャラは登場しません悪しからず。





         summer Rose(5)




約束した三日後の金曜日。

母親と姉の夏美は近所のマーケットへ買い物に出掛けた。いつもなら出掛けるのが楽しみにしてるのに夏貴が家で、留守番をすると言うと母親と姉の夏美は特に気にしてない様子で出掛けて行った。

夏貴はそわそわしながら、自分の部屋の中をクルクル廻り男の子を待って居た。デジタル時計を見たり、壁に掛けてある鏡を覗いたりと余念ない。

家の玄関のドアのチャイム音がした。

夏貴は来た!!と思い部屋から足音をパタパタさせて玄関のドア前に駆け出して行く。


間違えると大変なので夏貴は声をかけた。

「ねぇ、なつきとやくそくしたこだよね??」

「うん、そうだよ。キミとやくそくしたからきたんだよ。」

夏貴はスリッパのままで内側から玄関のドアの鍵を開けた。すると目の前には三日前にあった幼い男の子が、黒のTシャツと黒の半ズボン姿でニコニコと笑い立って居る。

「いらしゃい。」

「うん。」

夏貴は幼い男の子を玄関の中に入れた。

「なつきのへやにきて。」

「キミのへやだね。」

二人は手をぎゅっと繋ぎ部屋に向かった。


二人は向かい合う様におままごと用の小さなテーブルの椅子(いす)に座った。小さなおままごと用のテーブルにはクレヨンとお絵かき帖がちゃんと置かれていた。

幼い男の子はそれを見てから夏貴を愛(いと)しいげにじっと見つめると、夏貴は見つめられ恥ずかしくなり頬をほんのりと赤く染め照れて俯く。

幼い男の子はお絵かき帖を広げてから夏貴の頬にそっと、小さな手を添えると夏貴は思わず顔を上げて正面の幼い男の子の顔を見つめた。

「ボクのなまえを、かいておしえて。」

「なつき、ちゃんとかけるんだよ。」

幼い男の子は夏貴の返答を聞き満足げに微笑(ほほえ)むと夏貴の頬から手を名残(なごり)惜し気に手をどけた。

夏貴はクレヨンの箱のボタンを開けるて紫色のクレヨンを手に取りお絵かき帖に書きだした。『きりしま あきひこ』とひらがなで書くと青白く輝き名前だけがモコモコと立体的に浮かび上がる。

それを見て夏貴は驚き目をパチパチさせて小さな声を出して驚いた。

幼い男の子は特に何も気にもしてない。

「ねぇ、キミのなまえをとなりに、かいてボクにおしえて。」

夏貴は自分の名前『しみず なつき』を隣に書いたすると──────── 同じく青白く光り輝きモコモコと立体的に名前だけが浮かび上がった。

夏貴はお絵かき帖を真剣に見て思った。きっとこれは魔法かもしれないと思うとワクワクしてきた。期待に満ちた瞳を輝かせる夏貴を見つめ幼い男の子が言う。

「ありがとう。ボクたちはずっと、なかよくいっしょだよ。」

そう言うとお絵かき帖から幼い男の子は両手で立体的に浮かび上がった名前を大切にゆっくりと剥がし指先で摘(つま)み口を開き夏貴と自分の名前を美味しいそうにゆっくりと噛み食べてしまった。

「ずるい!!なつきもたべたいよ。」

夏貴は頬をぷっくりと膨らませて幼い霧島を上目つかいで見つめた。

「なつきさまはおなかを、いたくしちゃうからダメ。」

夏貴は舌足らずに霧島の名前を呼んだ。

「あきちゃん??あきくん??あきひこさん。」

「はい、なつきさま。」

そう霧島に呼ばれると夏貴は嬉しいけどなんかちょっと変な気もした。王子様が様を付けて名前を呼んでくれた。自分は王子様のお姫様だから様なのだから良いのかっなと夏貴は納得した。


「なつきさま、めをとじて。」

夏貴は首を傾(かし)げて思わず理由を聞こうとし口を開きかけると、幼い霧島は自分の唇(くち)びるに人差し指を当ててしっーと言うポーズをした。

夏貴は目を閉じずに居ると幼い霧島はおままごと用のテーブルの椅子(いす)から立ち上がると、おままごと用の小さなテーブルをくるりと廻り込み夏貴の真後ろに来て小さい手の平で夏貴の目を隠したので夏貴は目を閉じた。

「もう良いですよ。」

始めて聞く素敵な声に夏貴はドキリとした。

霧島がそう言い夏貴から手を離したので後ろを振り返り見ると幼い霧島はおらず………そこに居たのは歳で言えば16歳の男子が居た。

どう見ても幼い霧島が大きくなった姿と夏貴は分かった。青みかかった黒髪で大好きなアニメの王子様とどこなく似てる顔と髪形。黒のシャツの上に黒のジャケットを羽織(はお)り下は黒のズボンだった。霧島は優しく微笑(ほほえ)み夏貴を両腕で抱きしめた。





summer Rose(6)