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週刊 日本の100人 第80号 岩崎弥太郎

2019-09-29 05:41:02 | 歴史関連情報
週刊日本の100人 岩崎弥太郎

シリーズ第80号は岩崎弥太郎です。



 ご存じ、三菱財閥の創業者です。

 天保5.12.11(1835.1.9)、土佐国(高知県)安芸郡井ノ口村の地下浪人の岩崎弥次郎の長男として生まれます

 伯父の塾・紅友社で歴史と漢詩を学び、次いで安積艮斎の私塾、さらに吉田東洋の少林塾に学びました。
 慶応3(1867)年、藩営商社である開成館の長崎商会に赴き、艦船や武器の買い付け、土佐産の輸出を欧州の商社と交渉し、事業家としてスタート。

 維新後は、3隻の藩船を利用して海運と通商を行い、三菱商会を設立。本店を東京に移し郵便汽船三菱会社と改称しました。
 そして、佐賀の乱や西南戦争、征台の役、江華島事件などで、政府の要請に応じて船で兵員と軍需品を現地に輸送し、政府に貢献しました。時代の波に乗ったわけです。
 その貢献が認められ、三菱は政府の船の払い下げを受け、汽船61隻(国内隻数の73%)を所有して日本海運を主導します。
 この間、大久保利通や大隈重信らの政府実力者と関係を深め、政商としての力を付けていきました。

 しかし三菱の海運独占の非難が高まり、東京風帆船会社、共同運輸会社が相次いで創設され、激しい競争を続けます。共倒れを避けるため、三菱と共同運輸会社が合併して、日本郵船会社が成立しました。これが三菱商事とともに、三菱財閥の中核となります。
 この他に、弥太郎は吉岡銅山、三菱製鉄所、三菱為替店、千川水道(同)、高島炭坑を手がけました。

 また東京海上保険や貿易商会、明治生命、日本鉄道(同)などへ出資し、三菱財閥としての基礎広げました。

 業績の割に、これまで比較的表に出ていなかった弥太郎ですが、NHK大河ドラマ「龍馬伝」ではストーリーテラーを演じました。
 これまで、日本では、経済分野での功労者が軽く見られていた傾向がありました。
 今後は、明治期の立志伝の代表的な存在として取り上げられることが増えてくると思います。

 本誌の内容です。

■特集
岩崎弥太郎
 自信は成事の秘訣であるが、空想は敗事の源泉である

■ライフ&タイム
世界の三菱を創設したそろばん侍の51年
 学問への目覚め/才覚でつかんだ希望
 動乱がもたらす大出世/三菱商会の誕生
 逆境のなかでの死

■ヒューマンエピソード
人情と信用を重んじた豪気な快男児

■クローズアップ
三菱は国とともにあり 転機となった台湾出兵

■人物スクランブル
岩崎弥太郎人物相関図
 渋沢栄一/幣原喜重郎/沢田美喜/劉邦

■後世への遺産
一大企業群に脈打つ熱血商人の理念

■評伝アラカルト
岩崎弥太郎考
 ピーター・ドラッカー/童門冬二/山路愛山
 坂本龍馬/お倉/田口卯吉

■ビジュアル人物事典
 藤原頼長/二葉亭四迷/双葉山定次/北条氏直
 北条氏政/北条氏康/北条早雲/北条高時

■日本の100人ミュージアム



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