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新・授業で役立つ指導の技術-46-

2024-11-09 05:15:46 | 全員参加型授業の指導技術

《 落とし物ゼロ作戦 》

よく教室には落とし物箱がおいてあり、持ち主がわからない鉛筆や消しゴムがたくさん入っている。

「お落としものをしてはいけません。」

これは指導とは言わない。
スローガンを掲げたにすぎない。

指導とは、あるべき姿を示し、そこに至るまでの方法を具体的に示さなければならない。

たとえば、落とし物をなくしたい時はどう指導するか?
私はこうした。

第1段階

名前ペンを持参させる。

「これから5分後に、この教室にあるものはすべて先生のものになります。」
「エ~!!」
「ただし、名前が書いてあるものはその人のものです。
 今から5分間で、自分の持ちものすべてに名前が書いてあるかチェックして、書いてないものには名前を書いてください。質問はありますか?」
「では、よ~い、はじめ!」

これを、月に1回程度行いたい。


第2段階

まずスローガンを示す
「床に物を置いてはいけません。」

次に方法を示す。
「もし置いてあったら、名前を見て持ち主に渡してください。その時は、どうぞ、ありがとう と言いましょう。」

「もし名前がなければ、周りの人に聞きましょう。」
「周りの人が知らなければ、帰りの会で聞きましょう。」

これで、落とし物はまず発生しない。


最終段階

落とし物という現象がなくなってしばらくしたら、学級全体を大げさに褒めながら、「物の大切さ」「物を大切に思う心の尊さ」を伝える。

形に心を入れるのである。


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