あなたも社楽人!

社楽の会の運営者によるブログです。社会科に関する情報などを発信します。

哲学入門27 ヘーゲル 名言 歴史

2019-02-14 05:37:49 | 哲学の窓
白坂慎太郎先生の哲学入門

第27回は、ヘーゲル 名言 歴史 です。
 ここから https://www.youtube.com/watch?v=CcpSRxQYigI



近代の思想は「自由」が問題になります。

実は、人類の「自由」を獲得したのはまだ最近のことです。
日本では、まだつい150年ほど前のことなのです。



ルソーの社会契約説により、社会契約=自由で平等な社会の原理 とされました。
これが、フランス革命にも影響を与えます。

自由はカントによって内面化され、人格の問題としました。

ヘーゲルは、自由は歴史のうちに実現できるものとしました。
前回に述べましたが、ヘーゲルの言う「自由」は、「発展の方向に自然の流れで」というニュアンスで考えてください。

だから、歴史を絶対精神(神:大宇宙の自然法則のようなもの)が自由な意識(人間)をとおして、自由を実現する過程という意味で、「世界史は自由の意識の進歩である」といいました。

なんとなく意味がわかりますね。

自由は、専制君主制では一人が自由、ギリシャの市民政治では数人が自由、今では全員が自由といえます。例外の国もありますが・・・。

こうして、自由を自覚して、それを体制として実現していく過程を歴史としてとらえたのです。

世界精神(神みたいなもの)は姿を控え、考えが共通する誰かを成功させ、そして誰かを没落させて、歴史を作っていくとしました

それが理性の狡知です。

その代表がナポレオンです。


ヘーゲルは、ナポレオンが自由を実現してくれると期待したのです。

ヘーゲルは、歴史というのは、対立を媒介としたうえで、総合へと向かう運動としたのです。
弁証法の考え方ですね。



ヘーゲルの代表的な考え方です。

この弁証法の繰り返しにより、歴史はどんどんよくなると考えました。

それでは、ヘーゲルは、カントの問題、すなわち内面の問題(人間は良心のもとに生きている)と客観的な制度(人は殺し合いばかりしている)に差がある問題をどうとらえたのでしょうか。

それが次回です。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。