マーラー:交響曲第5番 (スコア付き)
グスタフ・マーラー: 交響曲第5番 (スコア付き) 作曲年代:1902年 指揮:サイモン・ラトル 管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
第1部 - 00:00 第1楽章 Trauermarsch (葬送行進曲). In gemessenem Schritt. Streng. Wie ein Kondukt (正確な速さで。厳粛に。葬列のように) (嬰ハ短調) - 13:04 第2楽章 Stürmisch bewegt, mit größter Vehemenz (嵐のような荒々しい動きをもって。最大の激烈さをもって) (イ短調)
第2部 - 27:34 第3楽章 Scherzo. Kräftig, nicht zu schnell (力強く、速すぎずに) (ニ長調) 第3部 - 44:33 第4楽章 Adagietto. Sehr langsam (非常に遅く) (ヘ長調) - 54:06 第5楽章 Rondo-Finale. Allegro – Allegro giocoso. Frisch (楽しげに) (ニ長調)
1901年2月、グスタフ・マーラーは1898年から務めていたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を辞任し、その年の夏にドイツ南部のヴェルター湖畔のマイアーニックで休暇を過ごした。《交響曲第5番》のスケッチはこの休暇中に始められ、1年後の1902年夏に完成した。作曲中に19歳年下のアルマ・シントラーとの婚約を発表している。 初演は1904年10月19日にドイツ西部のケルンで、マーラー自身の指揮、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団によって行われた。なお、マーラーは1904年と1911年に改訂を施している。 マーラーの交響曲は歌曲との関連が深く、《交響曲第2番》から《交響曲第4番》までの3曲は声楽入りで作曲された。一方《交響曲第5番》から《交響曲第7番》までの3曲は純粋な管弦楽作品であり、特に《交響曲第5番》ではオーケストレーションの工夫や対位法の使用が顕著である。また、第4楽章「アダージェット」は弦楽器とハープのみで演奏される美しい楽章で、ルキノ・ヴィスコンティ監督による映画『ベニスに死す』で使用されたことで有名となった。 一般に交響曲は、その調性を呼称に含めることが多いが、この交響曲を含めマーラーの交響曲では調性を省略することが多い。これは「交響曲全体の調性を特定することは困難で、誤解を避けるために調性は省略するのが好ましい」というマーラー自身の言葉が影響している。