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汚職大国インドと戦う導師…Newsweek2011年6月22日号より

2011年06月16日 14時46分01秒 | 日記
ラマチャンドラ・グハ(評論家)

政官界のスキャンダルが相次ぐなか「聖人」が反腐敗運動の先頭に立ち始めた
聖なる政治はこの国に変革を起こせるのか

イギリスの政治学者W・H・モリスジョーンズは50年代、インドの政治に3つの異なる「言語」が存在すると指摘した。「近代政治」と「伝統政治」と「聖なる政治」の3種類の政治が並存しているという意味だ。

モリスジョーンズいわく、「近代政治の言語とは、インド憲法と裁判所の言葉であり、議会での論議であり、中央官庁の言葉」だ。

一方、伝統政治の言語は、「インド全体の問題とほとんど、あるいはまったく無縁」だという。「伝統的政治の核を成すのは、カースト(身分階層)や地域社会である」

聖なる政治とは例えば、「行進する聖人」ビノバ・バーベが50年代に貧しい農民のために主導した土地寄進運動のような活動のことだ。

モリスジョーンズも述べているように、バーベは「国中を徒歩で回り、自己犠牲と愛と権力なき政治体制への道を説いた」。

今のインド政治を理解する上でも、この枠組みは役に立つ。ただし、第4の「言語」を加える必要がある。

それは「道具としての政治」だ。個人や一族、所属カーストや政党の経済的な利益のための政治行動が目立ち始めているのだ。

…後略。

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