文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

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福島申二は尖閣に目をつぶり早紀江さんの涙もみようとせず…中国と北朝鮮の脅威は無視し 

2021年04月23日 08時33分32秒 | 全般

以下は月刊誌テ―ミス今月号に掲載された高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を証明している。
米国の「原爆投下」を庇う 朝日新聞編集委員の妄説
福島申二は尖閣に目をつぶり早紀江さんの涙もみようとせず

中国と北朝鮮の脅威は無視し 
安倍政権時代からやっていた核兵器禁止条約がやっと発効したと、先日の朝日新聞のコラム「日曜に想う」で福島申二が書いていた。
ただ、唯一の被爆国の日本はそれに署名も批准もしていない。
福島申二はそれが気に入らないらしい。
しかし、大方の日本人は日本が批准しない理由を知っている。
日本が批准すれば、それに反対している米国の核の傘の下にはいられなくなる。
傘の外に出ていくことになる。
出たはいいが、日本はヘンな憲法のせいで軍隊も交戦権もない。
指呼の距離には常軌を逸した金正恩が核を弄んでいる。
その隣には人間性すらない核大国支那がいて公然、日本の領土を狙っている。
習近平は同じ同胞の香港市民の人権も認めず、まして他民族のウイグル人には生きる権利も認めない。
核の傘から外れ、核に対抗手段もない日本に習近平が核の脅しをかけてくるのは目に見えている。
北朝鮮も同じだ。
それは海警法を改めた尖閣の現実がはっきり教えている。
あるいは未だに解決しない拉致問題が教えている。
福島申二は尖閣に目をつぶり、早紀江さんの涙も見ようとせず、こう続ける。
「ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の呼びかけにも安倍は背を向けた」と。
日本人は原爆を忘れてなどいない。
だから誰もが広島を訪れ、同胞の痛みを想い、原爆投下を反省しない者たちへの怒りをたぎらせてきた。
日本人は核兵器を弄ぶ者も、その痛みを無視する者も許さない。
そんな日本人の思いを見もしなかったのがICANのベアトリス・フィンその人ではなかったか。
この金髪女は事務局長に就任以来4年間も世界に核の痛みを見てきたように語り、核廃絶を声高に語りながら、一度も広島、長崎にはやってきていない。
ICAN幹部は極左団体代表 
ノーベル平和賞が出て、さすがにバツが悪かったか、急ぎ訪日した。
それで彼女は何をしたか。
核を弄ぶ支那、北朝鮮には一言の批判もなく、安倍に対してのみ「国際社会から足を踏み外した慮外者」と罵った。
現実を見ぬ慮外者は、フィン本人だろうが。
その反省もなく彼女は最後に信濃町の創価学会本部を表敬した。
一体どういうつもりなのか。 
ついでながらフィンと一緒になって反日発言をしたICAN幹部の川崎哲は、極左団体ピースボートの代表だ。
架空の秘書を置いて公金2千万円を詐取して逮捕された辻元清美の親分筋に当たる男だ。
こんな連中のいい分を有り難がって無責任にも日本に核の傘から出ろという福島申二の心根が分からない。
もっと分からないのが彼のコラムのオチだ。
福局申二はいう。
広島の原爆慰霊碑の「過ちは二度と繰り返しませぬから」の書かれざる主語は誰なのかと。
日本は先の戦争で「自らの血を流して欧米の植民地を解放した」(ピーター・ドウス・スタンフォード大名誉教授) 日本人は「市民を解放したフランス革命より、労働者を解放したロシア革命よりも偉大な人種と民族の解放を成し遂げたのだ」(同) 
しかし、米国は東京裁判でそれを全否定し、日本を侵略国家に仕上げて、あの原爆投下すら正当化した。
[過ちを犯したのは日本人]というのがあの自虐碑文の趣旨だ。
福島はさすがに日本人が過ちを犯したとはいいにくいから、「主語は誰なのかという論争があったが、今では主語は『人類』ということで多くに受け入れられている」と書く。
「多く」つて誰だ。
聞いたこともないのに「日本は『人類』が再び過ちを犯さないためにも核廃絶への主語を担う意思を強く持つべき」だと締める。 
エノラゲイを首都の大通りに 
馬鹿をいえ。
女子供まで20万人を残忍に殺戮した例は歴史上、広島、長崎以外にない。
それをやったのは昨日まで黒人奴隷を使い1千万人を超えるインディアンを淘汰した野蛮国家米国ではないか。
なぜ、米国を庇い「人類がやった」とか姑息ないい逃れを書くのか。
米国は日本の真珠湾攻撃があって、侵略国家日本を滅ばす方策の1つとしてマンハッタン計画(原爆製造)にも着手したという。
「日本上陸でさらに200万米兵の血を流すのを避けるべく苦渋の末に原爆投下を決めた」ともいう。
投下後はこの悪魔の選択をしたことで神に慈悲を乞うたとも。
それはみんな嘘だ。
昭和13年、米国でウラン関連論文が消えた。
例外は米『フイジカル・レビュー』誌に載った仁科芳雄の[ウランと高速中性子]論文だけだった。
翌年、ウラン鉱の輸出を止め、フェルミら核物理学者2千人を集めだした。
日本は米国が核爆弾開発に着手したのではと怪しんで研究を始めた。
結果、1グラムのウランでTNT火薬1万3千㌧の爆発力があるのを知った。
その翌年、米国は太平洋艦隊基地を西海岸から日本に手の届く真珠湾に移した。
日本に原爆を落とす計画は真珠湾の3年前からスタートしていた。
そして米国はウラン型とプルトニウム型の2種類の核爆弾を製造した。
だから広島のほか長崎も必要になった。
ネバダの核実験サイトには広島と長崎をそれぞれウラン型、プルトニウム型の[第1号人体実験場]と公然、記してある。
米国は神に懺悔などしていない。
逆に原爆投下機エノラゲイを戦後50年の節目に首都の大通りに飾り、75年目にロスアラモスなど核爆弾製造施設を国立公園にした。
はしゃぎまわっている。
過ちを犯したのは誰か。
今、犯しかねないのは誰か。
福島申二は分かるかな。

 


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