文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

「実際に関わったアカウントは約58万8千だった」「このうち2%に当たる約1万2千のアカウントがリツイートを繰り返したことによる拡散が、全体の約半数を占めていた」

2020年05月14日 15時36分29秒 | 全般

以下は今日の産経新聞に、朝日 政権批判にネット利用、と題して掲載された、現役記者として最高の一人である阿比留瑠偉氏の連載コラムからである。
私は6年前の8月に朝日の購読を止めたから、今の朝日が、どんな報道をしているのかは全く知らなかったのだが、彼のコラムを読んで呆れた。
先日、歯科医の待合室で、久しぶりに読んだ週刊朝日の、何からかにまで、反安倍にこじつけた内容を観て、私は「朝日は狂っている、朝日新聞は、狂人の集団である」と書いた。
私の論説以上に、朝日は狂っている。
見出し以外の文中強調は私。
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ああ、また物量作戦を繰り返しているよとあきれたものの、存外、安倍晋三政権攻撃のやり方も変えてきたのかもしれないと考え直した。
朝日新聞東京本社版の12日付朝刊を読んでのことである。
新たなパターン 
この日の朝日の紙面は、1面トップ記事「検察庁法改正案 抗議ツイート急拡大」「首相 今国会成立の構え」をはじめ、2面トップも3面トップも4面トップも25面トップも、1面コラム「天声人語」も社説もすべて、検察官の定年を延長する検察庁法改正案に関する批判だった。 
まるで、改正案が成立したら天地がひっくり返り、日本が滅ぶかのような大騒ぎっぷりである。 
思えば朝日は、安全保障関連法や特定秘密保護法の審議の際も、森友・加計学園問題のときも、紙面を同じテーマで埋め尽くすようにして政権批判を展開してきた
そのたびに、憲法が踏みにじられただの民主主義の破壊だの戦前回帰だのと叫び、世論を誘導しようとしたが、いつのまにか沈静化してきた。
12日付社説の題名「国民を愚弄する暴挙だ」も、朝日の読者にとっては、特別珍しくもないよく目にする表現にすぎないだろう。 
それだけならいつもの話で終わる。
だが、今回新たなパターンだと感じたのは、日頃はインターネット上の情報には真偽不明のものやデマが多いと指摘している朝日が、ツイッターを政権攻撃の材料・根拠として使っていたことである。  
「ツイッター上では9日夜以降、俳優や歌手ら著名人から『#検察庁法改正案に抗議します』という投稿が相次いだ。リツイートも繰り返され、投稿の数は、11日午後8時すぎで680万件を超えた」 
1面記事ではこう投稿数の多さを強調したほか、2面記事でも4面記事でも25面記事でも天声人語でもこのツイートを取り上げていた。
いつもは、自分たちへの批判や抗議で満ちあふれているネット空間を敵視しているかのように思える朝日だが、安倍政権批判に利用できるとなれば、なりふり構わないのだなと改めて感心させられる。 
さらに13日付26面の記事「抗議の声 背を向ける自民」では、政府・与党がSNSへの投稿=国民の声の信用度に疑いの目を向けることを批判する念の入れようである。
一方で、その国民の声の発信者が、本当に検察庁法改正案の目的や理由を理解し、自分の考えで世に問うているかは度外視している。 
現在発売中の『月刊正論』6月号では、ITジャーナリストの宮脇睦氏が次のように指摘している。  
「近頃のマスコミ報道には情報の出元を『ネット』とすることで『不確かな情報』とレッテルを貼り、論証責任から逃げを打ち、さらには『ニュースを作り出せる』と『悪用』しているかの事例を確認します」 
理解できぬ論理 
朝日は26面記事で、首相周辺が「日本人の20人に1人(がツイートした)とかおよそありえない数字」と述べたと批判的に引用しているが、自分たち自身も本当に20人に1人がツイートしたと信じてはいまい。 
記事は、東京大大学院工学系研究科の鳥海不二夫准教授による473万件のツイート(リツイート含む)の分析結果として「実際に関わったアカウントは約58万8千だった」「このうち2%に当たる約1万2千のアカウントがリツイートを繰り返したことによる拡散が、全体の約半数を占めていた」とも紹介しているのである。
朝日の論理が理解できない。
(論説委員兼政治部編集委員)


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