文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

中国人が自らの嘘を認めるのは、相手が圧倒的に立場が上で、そのまま嘘をつき通せば、自分の利益にならないときである。

2021年12月16日 21時15分23秒 | 全般

以下は下記の書の、はじめに、からである。
本書は日本国民のみならず世界中の人達が必読。
本書を読まなければ中国及び中国人の事は分からないと言っても全く過言ではない。

他国の人から見て中国人といえば、昔から「嘘つき」というのが定番の評価として語られてきた。 
中国人はつねに嘘をつき、人を騙す民族だといわれている。
かつて、中国の地を訪れた西洋人も、そのことを記録に残している。 
19世紀末から20世紀初頭にかけて、中国で22年間にわたり布教活動を行ったアメリカ天宣教師のアーサー・スミスは、その著書『中国人的性格』(石井宗皓・岩崎菜子訳、中公叢書)において、中国人がいかに不誠実で、よく嘘をつくか、そしてそのために相互不信が社会でも家庭内でも起こっている、と述べている。 
また、1931年から2年間、上海と福建省で副領事を務めたアメリカのラルフ・タウンゼントは、その著書『暗黒大陸 中国の真実』(田中秀雄・先田賢紀智訳、芙蓉書房出版)で、「中国に長くいる英米人に『中国人の性格で我々とは最も違うものを挙げてください』と訊いたら、ほぼ全員が躊躇なく「嘘つきです」と答えると思う」と書いている。 
さらには、「ただ嘘を隠すための嘘をつかれ、些細な事件でも(処理に)数か月、数年もかかる」と嘆いている。 
そして、スミスもタウンゼントも、中国人は「嘘つき」といわれてもそれを侮辱とは感じず怒ることはない、と驚いている。 
私は日本に帰化した元中国人だが、彼らの述べていることは、間違っているとは思わない。
たしかに今の中国人は平気で嘘をつくし、これまで数千年にわたって、中国人はあらゆる場所、あらゆる場面で嘘をついてきた。 
基本的に中国人は儒教の影響から家族主義であり、血族および地縁や利益共同体の疑似家族(「圏子(チェンツ)」という)以外は、すべて信用できない相手と見なす。
また、家族であっても、夫婦は完全には信用しない。 
だから、何か利害関係に発展する場合、必ず嘘をつく。
そしてその嘘がバレても、とにかく嘘をつき通そうとする。
中国人が自らの嘘を認めるのは、相手が圧倒的に立場が上で、そのまま嘘をつき通せば、自分の利益にならないときである。 
みんながみんなそうだから、とにかく嘘だらけの相互不信社会になる。 
中国には、「中国什么都是假的、只有观众是真的」(中国ではなんでもニセモノ、本物なのは詐欺師だけ)ということわざがあり、かつて江沢民政権時代に首相を務めた朱鎔基も、そのことを口にしていた。 
だから、中国人にとって「嘘つき」というのは悪口でもなんでもない。
みんながそうだからだ。 
本書では、中国人がなぜ嘘をつくのか、その歴史と淵源(えんげん)を調べ、私なりに解説を加えたものだ。
こうしてまとめてみると、中国の歴史ではいかに嘘が重要なキーワードになってきたかということに、正直、私も驚いた。 
現在の中国は、南シナ海や尖閣諸島を「古来、中国の領土」と主張し、各国と対立しているが、そうした主張もすべて嘘である。
外交交渉において中国がいかによく嘘をつくかということは、その歴史から明らかだ。
「中国は息を吐くように嘘をつく」ということを、ぜひ、本書で理解してほしい。 
なお、本書のタイトルに「中国五千年」とあるが、中国人はよく自分たちの歴史の長さを自慢する。
だが、中華の地は何度も王朝交代を繰り返し、ときには数百年間、異民族に支配されてきた歴史すらある。
モンゴルに支配された時代は「中国史」というより「モンゴル史」の一部だろう。
にもかかわらず、中国ではチンギス・ハンを自国の民族英雄に仕立て、無理やり「中国人だった」という歴史の捏造を行っている。
だいたい、中国に5000年の歴史があるかどうかも疑わしい。
それ自体が「嘘」であるという意味を込めて、「中国五千年」と謳(うた)った。 
本書が、中国および中国人の本質を理解する一助となれば幸いである。 
2018年7月中旬                                      
石平


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