中国や韓国の諜報部が朝日新聞をどのように捉え、どのように工作してきたのかを暴露したならば、朝日新聞はメディアとして存在できないのではないかという疑念を私は書いた。この疑念が正しい可能性が大である事を朝日の紙面が語っていた。以下は6月18日の日経新聞の紙面からである。
題字以外の文中強調と*~*の文は私。
香港「一国二制度」に疑念 中国当局の拘束実態 書店関係者が暴露
【香港=粟井康夫】中国共産党に批判的な書籍を扱っていた香港の銅鑼湾書店の関係者5人が相次ぎ失踪していた事件が新たな展開を迎えた。
約8ヵ月ぶりに香港に帰還した店長の林栄基氏が記者会見を開き、中国当局による拘束の実態を初めて暴露した。
言論・出版の自由を香港に保障した「一国二制度」への疑念が広がっている。
「私一人だけの問題ではない。すべての香港人の自由に関わる問題だ」。
16日夜に記者会見した林氏は中国当局による拘束は人権侵害で一国二制度に違反すると強調した。
林氏の説明によると、昨年10月24日に香港から広東省深訓に入境したところで取り囲まれ、目隠しされ手錠をかけられた状態で浙江省寧波市まで列車で連行。
「中国本土に書籍を発送するのは中国の法律に違反している」として小部屋に軟禁され、24時間体制で監視された。
同氏を拘束したのは通常の公安当局ではなく、党指導部に直結する「中央専案組(特別捜査班)」だったという。
当局側は中国本土内の発送先など書店の顧客リストが入ったハードディスクを持ち帰ることを条件にいったん釈放。
林氏は14日に香港に入り、当初は中国本土に戻るつもりだったが、多くの市民がデモに参加して書店関係者の解放を求めていたのを知り、香港にとどまって真相を明かすことを決断したという。
香港では中国共産党内部の権力闘争や指導者のスキャンダルを扱う書籍が自由に流通している。
こうした書籍は中国本土では販売が禁じられているが、香港を訪れた観光客が土産物に購入するなど人気を集めていた。
林氏の告白は習近平指導部が「発禁本」の本土への流入に神経をとがらせ、書店関係者を連行したとの見方を裏付けた。
林氏はハードディスクを入手するため李波氏に接触した際、同氏が「(中国当局に)香港で拉致された」と話していたことも明らかにした。
事実なら中国の捜査機関が香港で活動したことになり、一国二制度の明白な違反となる。
李波氏は17日、自らのフェイスブックで否定した。 李波、張志平、呂波の3氏は3月に香港に帰還したが「株主の桂民海氏に対する捜敢に協力するため、自らの意思で本土に入った」と説明していた。
香港メディアでは「李氏らは中国本土にいる親族に危害が及ぶのを恐れ、中国当局の意向に沿って口裏を合わせている」との見方が強い。
*これを読んだ読者は香港には一国二制度が適用されている事と、その内容について初めて知った人も多かったはずである。7ページの上段に大きなスペースで報道されていたから尚更、目にしたはずである。
一方、朝日新聞は、同じことをどのように報道していたのかというと、11ページの下段に小さなスペースで報道していたのである。読みすごした人も多かったはずだ。香港には一国二制度が適用されている事とその内容について、朝日新聞を購読していたのでは何も分からないことも明瞭に伝えている。以下は6月18日の朝日新聞の紙面からである。*
香港の書店長「自白強要された」 民主派、真相解明求め抗議
中国共産党に批判的な本を販売していた香港の書店関係者失踪事件で、中国本土から香港に戻った林栄基店長が会見で自白を強要されたなどと話したことを受け、民主派は17日、真相解明や言論の自由を求めて中国側に抗議した。林氏は中国本土内で拘束後、「禁書」の違法販売容疑を認めたが、保釈されて14日に香港に戻った。
16日の会見で「孤立無援の状態で迫られ、罪を認めざるをえなかった」と証言。調べたのは「中央政府のチーム」とし、政朧上層部の関与を示峻した。さらに、失踪した5人のうちの一人で、「自分の意思で中国本土に渡った」とメディアに語っている親会社の株主で作家の李彼氏から、「(真相は)自らの意思に反して連行された」と聞いたと明らかにした。李氏は否定している。民主派は17日、中国政府の出先機関・中央駐香港連絡弁公室前で「強権にはノーだ」と抗議。議員らは立法会(議会)で問題を追及する姿勢を見せている。(広州=延与光貞)
この稿続く。