負けるな知的中高年◆本ときどき花のちコンピュータ

「知の崩壊」とかいって、いつの間にか世の中すっかり溶けてしまった。
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総理大臣に電子メールを送ることはできますか?

2006年10月07日 | Weblog
読者からの素朴な疑問があった。ホワイトハウスでは大統領に電子メールを送り、返事がもらえるというが、日本の首相はどうですか? 首相官邸はkantei.go.jpというアドレスを取得し、すでに今年6月からインターネットとの接続を開始している。

ただ、メールを送るとなると、ユーザー名まで指定しなければならない。ちなみにアメリカの大統領はpresident@whitehouse.gov。そこで、首相官邸に電話をかけ「インターネットで総理大臣に電子メールを送りたいが、メールアドレスを教えていただけませんか」と質問した。

ところが、「インターネットって何ですか、ダイレクトメールを送るのですか」とたらい回しされ、やっと内閣参事官で詳しい人に話を聞けた。残念ながら、現在はとりあえずインターネット接続し、研究や調査を行っている段階、電子メールのやりとりはできないとか。一部で噂になった大統領と首相が電子メールを交換したということについても、元首どうしの電子メール交換がどのような外交上の扱いになるのか、調べている段階だという。

もうお気付きだろう。1994年9月に創刊した「インターネットマガジン」に寄せられた「インターネット素朴な疑問、一問一答」の1駒である。ここでいう大統領はクリントン、首相は羽田孜。最近、PDFでその創刊号が配布された。わずか12年前の話である。

最近の首相になった安部は、これはごく最近、「Winny」を使わないのが情報漏えいを根絶する唯一の方法と見当違いのことをのたまわった。東大の助手だった開発者は告発され、裁判にかけられている。

今回の内閣と首相官邸で、IT関連は、その他残りの雑用拝命大臣だか補佐官だかに十把ひとからげ押し付けられたひとつに過ぎない。政治家のコンピュータに関する知識や認識は、その昔からこの程度である。