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大府ショートフィルムフェスティバル(2019年1月26日〜27日)鑑賞全作短評

2019-01-27 19:37:35 | 自主映画関連
第二回大府ショートフィルムフェスティバル

に、私の監督作品「唯一、すべて」がセレクト作品自由部門に選出され、上映されることに

思った以上にたくさんの方から良かったよと言われました
45分と本映画祭では一番長い時間で、主張的にも表現的にも結構リスキーなこの映画を選んでいただいた大府ショートフィルムフェスティバルの皆さんに感謝
多くの人から、良かったとか心打たれたとか泣けましたとか、言っていただき、映画やってて良かったと心から思えました。

懐かしい人との再会、会いたかった人との出会い、すごい才能との出会いなどなど、2日間で20の短編作品を鑑賞し、映画漬けの至福の2日間を過ごしました
素晴らしい映画たちと映画作家たちとの出会いに感謝


とりあえず見た作品全部の感想を忘れないうちに書きました
偉そうに上から目線ですみませんが、基本的に全作品とその作家をリスペクトしています

勝手に私的各賞(セレクト作品から)
作品賞・監督賞 パンクロックベイビー
脚本賞 GIRLS NIGHT OUT
撮影賞 なみぎわ
男優賞 Repeat After Me
女優賞 待つには遠すぎた初恋
クリーチャー賞 巨大ロボ、ひまわり怪獣、巨大女の子(ぼくらの自由研究)、ベロベロおじさん(わたしとあさみちゃんとベロベロおじさん)、馬(すもう)、幽霊(ピンぼけシティライツ)


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1月26日鑑賞作品
『Repeat After Me』(渋谷悠) 自由部門セレクト作品
デート中の割り込み仕事依頼を断れない日本人らしさ、それでも愛想をつかさないアメリカ人女性のしおらしさ、そんな彼女のキスに、日本人的曖昧笑顔だけできちんと答えないあの男は、見ていて殴りたくなった。映画を褒めてるんですよ。
綺麗に丁寧に作られていて、隙がない、冷酷なほどの完璧さを感じた作品で、すごいと思った。
監督の渋谷悠さんは舞台の作・演出もされており、実は以前に渋谷さんの舞台を観に行ったことがあります。というのも、大府で上映された私の作品「唯一、すべて」主演の小林郁香が出演したからでした。
「長い映画(「唯一、すべて」のこと)あるから休もうと思ってたのに小林郁香が出るなら観なきゃならないじゃないか」と嘆いておられました。休み時間奪ってすいません。

『すもう』(西村有理)アニメ部門セレクト作品
失礼な言い方かもしれませんが、監督の「関西のおばちゃん」感が、作品にもよく表れていたといいますか、わちゃわちゃして、わーゆうて、ガーってなって、最後勝つねん、みたいな
稲荷の狐は最初監督ご本人かと思ったのですが、あれは京都の人やねんと仰ってました
お猿はじめ動物たちの造形が可愛らしくて、コマ撮りの現場を想像して楽しくなる、見た人を映画を作る側に持っていけるような力を持っていた作品でした

『GIRLS NIGHT OUT』(泉原航一)自由部門セレクト作品
脚本の構成力にうならされました。
一つの場所の三つの時間軸が、話が進むうちに一つのテーマとして結実する。夢を諦めないでというテーマ自体は陳腐ながら、「?」で進むストーリーの全貌を次第に明らかにしていくことで希求力を失わず、構造の謎が解けた時には陳腐なはずのテーマに素直に感動している。
この監督、日本のクリストファーノーランになれるよ!

『LETTER』(平松達也)アニメ部門セレクト作品
ピクサーのアニメに薫陶を受けたという監督らしさが、キャラクターの造形に感じられる。おばあちゃんの若い頃がとても素敵で、その姿を見るからその後のおばあちゃんの姿に人生を感じて泣けてくる
そうか、「カールじいさん」の方法論なんだな

『僕らの自由研究』(MATSUMO)アニメ部門セレクト作品
監督はウルトラセブンがお好きで一番好きなエピソードは「第四惑星の悪夢」で一番好きな怪獣は恐竜戦車であるとのこと。
本作の巨大ロボもそう思ってみると両足が恐竜戦車で、本体はクレージーゴンの面影がないでもなく。この話の流れでいけば巨大女の子はウルトラマン「禁じられた言葉」の巨大フジ隊員へのオマージュか
少年少女の学校生活からのロボ対怪獣への展開そして青春・恋愛へのピタリ着地を決める怒涛の荒技感に打たれました

『歌声を聴いてほしくて』(八十川勝)自由部門セレクト作品
電線を五線譜になぞらえた🎼タイトルの出し方が素敵
前半の展開には今でも釈然としないところはあって、見ず知らずの人とのLINE(メッセンジャーか?)のやり取りを、楽しそうにしているヒロインの行動が理解出来ない。声を聞かせてくれと執拗に要求してくる相手をウザいと思わないのだろうか?まして女性なんだから危険を感じてブロックしても良さそうだ。
とは言えそれは自分の理解の範囲であり、自分にはよくわからないことをする人だっているからな、とスルーしてというか、ま、それは置いといて、で見ていくと、終盤の相手とついに対面する場面でのアッという驚きは前半のモヤモヤを吹っ飛ばす。
コミュニケーション不全をいかに乗り越えていくか、それはツールの使い方云々以上に、人ときちんと向き合うことと、気持ちの問題がなによりも大きいのだと。
あの2人のそれからはとても気になる。そんな心地よい余韻。

『わたしとあさみちゃんとベロベロおじさん』(佐々木理恵)アニメ部門セレクト作品
不気味なベロベロおじさんのキャラクターが強烈。なんか臭そうなおじさん。でも子供は平気でベロベロおじさんにからむのを厭わない、その純真さ
だが世界は純真なものではないのかもしれないと感じた、ある意味ファーストコンタクトもの

『オーロラグローリー』(永岡俊幸)自由部門セレクト作品
主人公の女性2人がとても可愛いくオシャレに描かれて、女優と女優をマネージメントする人には安心な感じ(女優の所属事務所が顔をしかめそうなガールズナイトアウトとは対極にあるような映画)
オーロラは綺麗だったが、もっと世界の終わりが近いくらいの絶望感のある世界観にした方が、本作のストーリーで伝えたいことはより強く打ち出せたのではないかと思う。

『AYESHA』(小原正至)
すでに観ている作品だが、あらためて大スクリーンで観てみると、2001年宇宙の旅をスクリーンで観たときのような深遠なる宇宙の神秘に触れるような感動と興奮があり、この映画の常人離れしたスケール感を思い知る
やっぱり映画ってテレビやましてスマホで見ちゃダメだ。大スクリーンだ。

『ピンぼけシティライツ』(東海林毅)自由部門セレクト作品
見る前の勝手な印象ではユルフワなシャレオツ映画かと思っていて、実際そういう面はあったのだけど想像以上にガチで「性」を追求した内容に惹かれた
主人公がオナニーする場面から逃げない監督の覚悟を感じた。
グラビアアイドルの幽霊があっちに表れこちっち表れというどうやって撮ったんだな驚き。クロマキーなんだろうけど違和感の全くない合成の技術力に驚嘆。でも監督に聞くと合成もやったが、女優に猛スピードで移動させるアナログ演出もやったのだという。
映画を愛しているのが作品随所から感じられる。
ラブホで女優はビキニ、男優はパンツ一丁という間違いなくAVと誤解される撮影現場を想像して笑いを誘う
「センターライン」のゆとり筋肉の星能豊さんが、ここではゆとりぜい肉っぷりを見せてそのダメダメさ感が最高(本人の名誉のために言うと、別の映画で役作りで増やした体重が落ちないうちに撮影し、監督からそのだらしない体がいいと言われたのだそうで、その後の「センターライン」では締まった体になってます)

星能豊さんと

『映画の妖精フィルとムー』(秦俊子)招待作品
リュミエール兄弟のオマージュから映画好きの心を鷲掴み
モダンタイムス、鳥、ジョーズ、未知との遭遇、タイタニック、キングコング、雨に唄えば、などなどオマージュの嵐
スピルバーグちょっとえこひいきですねと監督に聞くと、はいスピルバーグ好きですからと
そして廃墟のような場所に戻る、夢の時間は終わったという虚しさからの、いや今度は夢を自分で創造する時間が始まったのだという、映画への決意を感じさせる見事なラストへ

『あの街の夫婦』(津田寛治)招待作品
主人公の交代というのは、自分でやろうとすると勇気がいるが、そこに臆せずトライした映画にはけっこう名作が多い
例えば「フラガール」とか「ゴッドファーザー」とか「絶対の愛」(キム・ギドク)とか
本作も短編ながら、前半は若手カメラマンをエモーションの軸に据えて「赤ひげ」的な人生の師との成長物語で進みながら、後半突如として主人公が作劇からの途中退場となる。オーストラリアに行ってしまった主人公。映画は「ア・ゴースト・ストーリー」の幽霊のごとく知多半島という場所から離れることはできない呪縛があるかのように、そこに残り続ける。そして半島から出ない残された老夫婦を今度は追い続ける
生と死の境目と監督の仰った、灯台。
子供のいない夫婦の会話、今死のうか?と悲しくもぞっとする妻のセリフ。ところがその前の「寒くなってきたね」という伏線を活かした夫のクシャミが、パッと居心地の悪い場を、いい意味で有耶無耶にする。
ただの知多半島ご当地映画やプロモーションではなく、そうした顧客要求にも答えながら、商業では踏み込みにくい実験的ストーリーや演出に果敢に挑戦した津田寛治監督の攻めの姿勢に感動しました
来場されておられた津田寛治さんに「水面のあかり」観ましたよというと喜んでおられました

『BAKEMONO』(大嶋英幹)招待作品
おそらく意図的なのだろうが、侍たちには現代性がベタベタと張り付く
月代がないから?でもおそらく明治初期のこの時代では月代など無いのが普通だろうし、それでもどこか現代の若者たちらしさが香りたつのは何故か
技術面はさておき、その目的は、現代人に他人事として物語を捉えて欲しくなかったからではないかと思う
絵師になりたいと夢を持ってしまった若侍の死にたくないというストレートな叫びが悲痛に響く。武士道を美化しすぎな人たちにこそ聞かせたい惨たらしい叫び。
だが、主人公が斬るべきは、代官(奉行?)であって、彼に命じられて友を斬った剣客ではないのではないか。
2人の闘いは私闘でしかなく、時代への抗いではなく、時代の呪縛でもない
何故闘わねばならないか?それは刀持った奴がそこにいるから、というシンプルな状況だけを我らに放り投げる
そして期待した派手な殺陣は見せずに、死闘の果ての無意味な死だけを提示する。
おそらくは武士道否定と、武士道という様式を取り除かれたらそこには醜い死という即物性しか残らないというあたりがこの映画で作り手が込めた思いではないだろうか

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1月27日の作品

『Lost Property Office』(Daniel Agdag) 招待作品
オーストラリアのポートフィリップ市のセントキルダ映画祭の短編アニメ部門のグランプリ作品
拾った壊れたおもちゃを地下の自分のオフィスに持ち込み修理する役人。ひっそりとしたオフィス。数々の主人を失った「遺失物」の山
手製の飛行機能付き地下鉄でまとめて空へと昇天していく役人と遺失物
セピアなトーンと静かな作風、やたら早い電車やドアの非情な感じ。センスの良い映像だけがそこにある。ストーリーはよくわからなかったが、居心地のいい10分間だった

『待つには遠すぎた初恋』(四本研祥)学生部門セレクト作品
距離感のあるカメラが、主人公(帰国子女)の孤独感、疎外感を表している。恋する日本人とカナダ人の間に立って2人の会話を通訳するという設定はとても切ない。その設定で勝っている映画
3人の演技も自然体でとてもよい。
ヒロインの姉?が隣の部屋でセックスしてる声が漏れ聞こえてくるという設定はあまり活かされてない

『パンクロックベイビー』(吉田麻希)学生部門セレクト作品
ヤベー映画観た。技術面では課題ばっかりというか、伸びしろばっかりというか、でもそんなことは俺は映画にとってわりかしどうでもいい事だと思ってる。
冒頭のナレーションでバリバリと心を噛み砕かれる。
「私は夕日が嫌いだ。せっかくの彼との2人の時間を奪っていくから。夕日が大嫌いだ」みたいな。
みんながどっかほっこりいい話を求めてる牙を抜かれた腑抜けどもばかりの映画館の客席にいきなりビール瓶でも投げつけてくるようなどう猛な「嫌いだ」
そしてネタバレにはなるがラストのモノローグはいなくなった彼に宛てた届かぬ手紙のような切ない内容…かと思わせといての「でもあなたには二度と会いたくない」とはっきりとした意思表示。でもこれは夢見る時間は終わりだ、今からは誰でもない私として生きる宣言と自分は捉えたし、それに続けて吐きつけるような主題歌とラストでやっとタイトル「パンクロックベイビー」
この書体もなんか手塚漫画みたいでイカす。
あとラストのライブの音響がもっとよかったら「ボヘミアン・ラプソディ」のライブエイドシーン並みに胸熱の場面になったかもしれないのが惜しい
一人で映画撮ってる彼がどうやって「あらゆるものどもの心を揺さぶり心臓バクンバクンさせる映画」を撮るのかと極めて疑問だが、ヒロインは彼の映画そのものより、生き方に打たれたのだろうし、そこはよい。
彼は彼で一緒にやってた仲間たちが離れていく寂しさを表現したあの秀逸すぎる回想シーンで、一緒に走ってたバカどもが振り返ると止まってこっちを見てる、あの切なすぎる数秒間にガツンガツンやられる。でも何も言わずにに勝手に東京行ったあいつは殴りたくなったのだが、でもヒロインが自分の音楽に一歩踏み出すきっかけにはなった。
その結論として、ありがとうそしてくたばっちまえ的なラストのナレーションにグワングワンと胸ぐら掴まれた気がした。
気がつくとものすごい書いてるけど、きっとこの映画が俺の大府ショートフィルムフェスティバルのベスト作品なんだと思う。
音響、撮影、編集、カット割りなど、技術面に拙さは否めないが、技術でパッケージしただけのスッカスカ映画が溢れる昨今においてこの映画は強い。
吉田麻希さん、即戦力感は無いけど替えの効かないセンスの持ち主と思い、小綺麗な映画を撮ろうとかせずにぐっちゃぐちゃにぶっ壊れながら作り続けて欲しいと無責任なこと思ったり。
でも次回作は山籠りした生活を撮る映画(ドキュメンタリー?)だそうで、キム・ギドクみたいだな。こっちが思うよりはるかに斜め上の創作活動を続けてくれそうで、将来が楽しみです

『それでも、洗う』(寺谷千穂)学生部門セレクト作品
強迫性障害をもったダイスケ君(大学生くらいかな?学生なのかどうかは知らない)は体に触れるあらゆるものを除菌しないと気が済まない。そんなダイスケ君の親友が彼を誘って幼い頃の思い出のパフェを、食べに行く話。
二人の男同士の普通の会話のリズム、テンポに芝居っ気がなくてよい。まったくイケメンではないダイスケ君の前歯の隙間はシュワルツェネッガーみたいで微笑ましい。グラサンと革ジャンでハーレー走らせてほしい。
それはさておき、いわばパフェを食うというシンプルすぎるプロットに、ぼくらにとっては些細なことだが、ダイスケ君にとっては次々とトラブル発生で、パフェだけで爆弾も睡眠薬もなくてもヒッチコック型サスペンスが成立し得ることを伝えてくれた。その着眼点。そこまでヒッチコックやろうと思ってわけじゃないのはわかるけど、色んなポテンシャルのある映画だった。

『なみぎわ』(常間地裕)学生部門セレクト作品
普通にすごいワンカット映画。冒頭の両親の会話がテンプレ的すぎてありゃりゃと不安になるが、移動撮影でどんどん進む展開はあちこちの芝居的な作り物感を凌駕して映画世界に観客を強制的に連れ込んで行く。
撮影時はやや小雨模様の曇天で、これピーカンだったらカメラマンの影写り込んで作品成立しないよなー、だから曇天を呼び寄せる強運もあったのかと思ったが監督に聞くと晴れでも撮るつもりだったと。どんな勝算があったのだろうか。
自転車と並走するショットの時に背景のガラスにきっとカメラマンが映り込むぞ、どれどれ見破って指摘してやろうなどと姑息なことを思ったが、見破れなかった。その辺にも気を使って撮ってるのか、デジタル処理で消してるのか
中盤の家の中での親父に殴られる時に一瞬揺れた電灯で画面全体が隠れる瞬間があり、もしかしてあそこでカット入れたのかと邪推したが、そうではなく、ワンカットで撮り切ったらしい。
これも主人公の交代が起こる映画だった。友達同士の二人の会話でさりげなくストーリーの全貌が見えてくるのは作劇としても上手いと思った。

『あの日の伝言』(遠藤健一)招待作品
ボクシングジムでのハードな練習シーンから始まり、ボクシングをやめるかどうか迷っている主人公に兄からの電話「親父が倒れた」
そして東京から故郷の相生に帰り、バスにのってのタイトル「あの日の伝言」
この出だし。普通に安定感あるベテランの仕事という雰囲気でさすが。
例えば「ガールズナイトアウト」が夢を諦めないで、というテーマだったし、そのテーマは「ラ・ラ・ランド」なんかにも見られる映画のど定番テーマではあるのだけど、本作は諦めるのは悪くない、納得して諦めるのは負けじゃない、というやはり年齢を重ねた人だから言えるテーマなのだと思う。音楽とか映画とか、小説とか、演劇とか、文化系のやつってわりと年取っても続けられるけど、スポーツみたいな体育会系は、そうだよね、やっぱりおのずと自分の熱意や努力だけではどうしようもない限界がくるのだろう。文化系人間以上に体育会系の人たちは、いつまでも夢見てるわけにいかないという現実を知っているのだ。スポーツ選手の皆さんを心から尊敬したいと思える映画でした

『いきうつし』(田中晴菜)招待作品
なかなかの問題作というか、今回の映画祭で1番の難解作だった。
もともとは仏師だった人形作りの職人が、生きた人間と見紛うような人形を作っている。あるお金持ちから病気の娘にいきうつしの人形を作って欲しいと依頼される
なにか内田百閒的な幻想奇譚の様相を呈するストーリーだが、困惑させられるのは、演出だ。
セットは一つ。何人かの男女が登場するが役者は男女1人ずつで、男は何人かの男役を全てえんじ、女も同様に。いや人形役まで演じるのだ。
もちろん声を変えたり服を変えたりキャラクターももちろん異なるので混乱はさほどしないのだが、その描き方は何を求めているのか私はひたすら当惑する。
人間の個性など男か女かくらいの違い以外は大したものではないということを言いたいのかもしれない。あるいは男にとって女は人間も人形も同じだとまで言ってるのかもしれない。

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映画祭全体について

監督とのトークセッションはやはり上映前よりも上映後の方が良いと思いました。
沢山映画が見れてしかもどれも傑作力作で飽きなかった。とは言えさすがに8時間くらいで20作は疲れたけれど、心地よい疲れだ。
そういえば2019年最初にスクリーンで見た映画が大府ショートフィルムフェスティバルの作品群になった。良い出だしだ。

セレクト作品自由部門はそういえば女性が主人公の映画が多かった「リピート〜」と「ピンぼけ」は男性映画だが、ピンぼけで印象に残るのはやっぱりビキニ幽霊の方で
自分も女性の映画だからあまりどうこうは言えないけど、ゴリゴリの男映画も観たいなーと思ってたらBAKEMONOは男祭の映画だった。
対して27日の作品は男性主人公の映画が多く、結果としてバランスは取れていたけど。
そういえば女性監督の寺谷さんと田中さんは男が主人公の映画で、自由部門の男性監督たちは女性主人公の映画を撮る。興味の対象はやはり異性ということかもしれない。
でも吉田さんのパンクロックの女の子や、渋谷さんの哀しい英会話教室の男など同性だからわかる感情があるような気がしたし、だから何?と言われると何もないのだけど、映画を作るのって、人と向き合うのと同時に自分と向き合うことでもありますね、となんかまとめたようでまとまってない締りのなさですが、この辺で



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【ALIQOUI film 作品紹介】
絶賛制作中
「不完全世界」

古本恭一と共同監督 2019年春完成予定


「巻貝たちの歓喜」
2019年春完成予定


映画『巻貝たちの歓喜』予告編速報版 from ALIQOUI Film on Vimeo.


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