今回は合計189件の相談がありました。内訳は予防相談が89件、労災補償の相談が61件、その他の相談が39件で、自殺が6件、脳・心臓疾患による死亡が4件でした。
中でもパワハラやいじめによってうつ病になったという相談が多かったようです。プレシンポジウムでの川村遼平さんの講演を参考にしながら整理してみたいと思います。
上司から仕事を与えられないなどの嫌がらせを受けており、不眠症状が出ている。(30代女性、医療事務)
上司から、暴言や仕事を回されないなどのハラスメントを受けているので、現状を改善したい。(40代男性、卸売業)
娘が職場でのいじめが原因でうつ病を発症し、会社をやめさせるべきか悩んでいる。(30代女性、食品業)
息子が上司によるハラスメントで体調を崩し、「死にたい」と口にするようになったので、会社を辞めさせたい。(男性、会社員)
不当な降格処分をされ、始末書を書くことを強要されるなど、上司からハラスメントを受けているので、退職を考えている。(50代男性、販売業)
これらの事案は長時間労働も平行してあったかどうかは分かりませんが、辞めさせることを目的にしたパワハラの可能性が高いと考えられます。特に「仕事を与えられない」事案などは、長時間働かせるためのパワハラではないことは明白です。一方で、働きすぎを要求される人からも相談が来ていました。
夫の職場の人員が減って、サービス残業が増えており、抑うつの症状が出ているので、休職している。(男性)
運転業務に従事している夫が、午前6時半には出勤し、帰宅が午後10時以降になるなどの長時間労働が続いており、休日出勤も多く、自殺願望を口にするようになったので、心配している。(男性、運転手)
研修医であり、長時間労働と多数回の当直勤務が続いており、精神状態が不安定になっている。(30代男性、研修医)
建設業に従事しており、人員が少ない中での長時間労働でうつ病を発症したので、労災申請をしている。(男性、建設業)
役所で研修をしていた息子が、月80時間前後の長時間労働が半年間以上続き、自殺した。(20代男性)
毎日深夜遅くまで残業しているが、手当がきちんと支払われず、困っている。(50代男性)
これらの事案では人手が少ない中で長時間労働を余儀なくされるためにうつを発症していることが伺えます。とはいえ人手が少ないというより、正確には人手を減らした結果であり、企業はその分サービス残業を増やすことで人件費を抑えようとしているのではないかと思えます。
企業にとって都合の悪い人材はうつ病にして辞めさせて、一方で長時間働ける人材には長時間のサービス残業を要求する。これらはコインの裏表の関係であり、今回の相談事例からはそんなブラック企業のやり口の一端が見えてくるのではないでしょうか。
自殺願望を口に出すようになったり、職場のいじめでうつ病を発症してもすぐに辞めるということにはならないのは、やはり職場の改善を申し出ることも容易でなければ、一旦辞めて次の会社を探すこともままならないからなのでしょう。親からの相談も多く、本人が一人で相談することも難しいことが伺えます。過労死防止基本法によって社会全体で働かせすぎに規制をかけていくことの必要性を改めて感じました。
過労死110番HPより
http://karoshi.jp/syukei-8.html
***「過労死防止基本法」制定実行委員会が求めていること***********************
「過労死」が国際語「karoshi]となってから20年以上が過ぎました。
しかし、過労死はなくなるどころか、過労死・過労自殺(自死)寸前となりながらも
働き続けざるを得ない人々が大勢います。
厳しい企業間競争と世界的な不景気の中、「過労死・過労自殺」をなくすためには、
個人や家族、個別企業の努力では限界があります。
そこで、私たちは、下記のような内容の過労死をなくすための法律(過労死防止基本法)の
制定を求める運動に取り組むことにしました。
1 過労死はあってはならないことを、国が宣言すること
2 過労死をなくすための、国・自治体・事業主の責務を明確にすること
3 国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと
【署名へのご協力のお願い】
私たちは「過労死防止基本法」の法制化を目指して、「100万人署名」に取り組んでいます。
≪署名用紙≫(ココをクリックお願いします)をダウンロードしていただき、必要事項をご記入いただいた上で、東京事務所もしくは大阪事務所まで郵送をお願いしたいと思います。
まずは過労死のことや過労死防止基本法を多くの人に知っていただきたいので、ツイッターでつぶやくなどして広めてもらえると助かります。記事の一番下についているボタンからも気軽にツイートできますので、ぜひともご協力お願い致します!
【連絡先】 ストップ!過労死 過労死防止基本法制定実行委員会
HP:http://www.stopkaroshi.net/
twitter:@stopkaroshi ブログの更新のお知らせや過労死についての情報をお届けしています。ぜひフォローしてください!
◆東京事務所(本部)
〒104-0033
東京都中央区新川1丁目11-6 中原ビル2階
Tel・Fax:03-5543-1105
◆大阪事務所
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TEL:06-6636-9361
FAX:06-6636-9364
中でもパワハラやいじめによってうつ病になったという相談が多かったようです。プレシンポジウムでの川村遼平さんの講演を参考にしながら整理してみたいと思います。
上司から仕事を与えられないなどの嫌がらせを受けており、不眠症状が出ている。(30代女性、医療事務)
上司から、暴言や仕事を回されないなどのハラスメントを受けているので、現状を改善したい。(40代男性、卸売業)
娘が職場でのいじめが原因でうつ病を発症し、会社をやめさせるべきか悩んでいる。(30代女性、食品業)
息子が上司によるハラスメントで体調を崩し、「死にたい」と口にするようになったので、会社を辞めさせたい。(男性、会社員)
不当な降格処分をされ、始末書を書くことを強要されるなど、上司からハラスメントを受けているので、退職を考えている。(50代男性、販売業)
これらの事案は長時間労働も平行してあったかどうかは分かりませんが、辞めさせることを目的にしたパワハラの可能性が高いと考えられます。特に「仕事を与えられない」事案などは、長時間働かせるためのパワハラではないことは明白です。一方で、働きすぎを要求される人からも相談が来ていました。
夫の職場の人員が減って、サービス残業が増えており、抑うつの症状が出ているので、休職している。(男性)
運転業務に従事している夫が、午前6時半には出勤し、帰宅が午後10時以降になるなどの長時間労働が続いており、休日出勤も多く、自殺願望を口にするようになったので、心配している。(男性、運転手)
研修医であり、長時間労働と多数回の当直勤務が続いており、精神状態が不安定になっている。(30代男性、研修医)
建設業に従事しており、人員が少ない中での長時間労働でうつ病を発症したので、労災申請をしている。(男性、建設業)
役所で研修をしていた息子が、月80時間前後の長時間労働が半年間以上続き、自殺した。(20代男性)
毎日深夜遅くまで残業しているが、手当がきちんと支払われず、困っている。(50代男性)
これらの事案では人手が少ない中で長時間労働を余儀なくされるためにうつを発症していることが伺えます。とはいえ人手が少ないというより、正確には人手を減らした結果であり、企業はその分サービス残業を増やすことで人件費を抑えようとしているのではないかと思えます。
企業にとって都合の悪い人材はうつ病にして辞めさせて、一方で長時間働ける人材には長時間のサービス残業を要求する。これらはコインの裏表の関係であり、今回の相談事例からはそんなブラック企業のやり口の一端が見えてくるのではないでしょうか。
自殺願望を口に出すようになったり、職場のいじめでうつ病を発症してもすぐに辞めるということにはならないのは、やはり職場の改善を申し出ることも容易でなければ、一旦辞めて次の会社を探すこともままならないからなのでしょう。親からの相談も多く、本人が一人で相談することも難しいことが伺えます。過労死防止基本法によって社会全体で働かせすぎに規制をかけていくことの必要性を改めて感じました。
(同志社大学政策学部3回生)
過労死110番HPより
http://karoshi.jp/syukei-8.html
***「過労死防止基本法」制定実行委員会が求めていること***********************
「過労死」が国際語「karoshi]となってから20年以上が過ぎました。
しかし、過労死はなくなるどころか、過労死・過労自殺(自死)寸前となりながらも
働き続けざるを得ない人々が大勢います。
厳しい企業間競争と世界的な不景気の中、「過労死・過労自殺」をなくすためには、
個人や家族、個別企業の努力では限界があります。
そこで、私たちは、下記のような内容の過労死をなくすための法律(過労死防止基本法)の
制定を求める運動に取り組むことにしました。
1 過労死はあってはならないことを、国が宣言すること
2 過労死をなくすための、国・自治体・事業主の責務を明確にすること
3 国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと
【署名へのご協力のお願い】
私たちは「過労死防止基本法」の法制化を目指して、「100万人署名」に取り組んでいます。
≪署名用紙≫(ココをクリックお願いします)をダウンロードしていただき、必要事項をご記入いただいた上で、東京事務所もしくは大阪事務所まで郵送をお願いしたいと思います。
まずは過労死のことや過労死防止基本法を多くの人に知っていただきたいので、ツイッターでつぶやくなどして広めてもらえると助かります。記事の一番下についているボタンからも気軽にツイートできますので、ぜひともご協力お願い致します!
【連絡先】 ストップ!過労死 過労死防止基本法制定実行委員会
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