今回は、2008年に発刊された『壊れゆく医師たち』(岩波ブックレット)を紹介します。
近年、医師の過労死が問題になっています。現場の医師は、通常勤務に加えて当直と呼ばれる夜間勤務も命じられ、かなりの長時間労働になっている状況です。そのような中で、多くの医師が過労死や過労自死しています。本書は、医師の過酷な労働条件を改善するという問題意識をもって開催されたシンポジウム「なくそう!医師の過労死」 . . . 本文を読む
今回は、労働相談活動を中心に、若者の労働問題について取り組んでいるNPO法人POSSEの代表と事務局長による共著である『ブラック企業に負けない』を紹介します。
この本では、正社員として就職したにもかかわらず、ひどい働かせ方を強いるためそこで長期間働くことができないブラック企業の実態について、POSSEに寄せられた相談事例をもとに説明されています。ブラック企業における長時間労働やパワーハラスメ . . . 本文を読む
小林美希さんの著作『看護崩壊 病院から看護師が消えてゆく』(アスキー新書)を紹介します。
この本は、看護師に焦点を当て、看護師不足の実態やその原因である看護師の労働状況、医療現場に関する国の制度の問題点などをまとめています。患者さんの命を預かる看護師がどのように働いているか、あなたは知っていますか?
国による看護師の労働実態についての調査はほとんどないため、地域や労組、一病院など小規模の . . . 本文を読む
『過労死の労災申請 過労死?過労自殺?と思ったら読む本』(自由国民社)を紹介します。
本書は「遺族と支援者の知恵と経験の集大成」となっており、労災申請の手続きだけでなく、遺族のメンタルケアや家族の死後に必要な事務手続きなど、過労死遺族がおよそ体験することを網羅しています。
過労死遺族の体験談が豊富に載っており、遺族になるということがどれほど大変なことなのかが本書からは強く伝わってきます。 . . . 本文を読む
2011年11月18日に発刊された森岡孝二さんの『就職とは何か―の条件』(岩波新書)を紹介します。
本書では、大学生の就職活動の現状を豊富な統計データで示しつつ、新入社員に今どんな働き方が求められているのか論じています。
中でも印象的なのは、「社会人基礎力養成講座」の話です。
もし明日の企画会議までに企画を10個出せと言われたら、帰宅が午後11時になるほどの残業にもかかわらず、明日までに最低 . . . 本文を読む