過労死防止基本法制定を求める署名にご協力ください!

大切な人を働きすぎから守るための法律をつくるために署名を呼び掛けています。

これまで紹介してきた過労死事例を振り返ってみたいと思います。

2012-02-28 19:01:29 | 事例紹介
 これまで、10記事・11件の過労死・過労自殺の事例をご紹介してきました。今回は、これらの過労死・過労自殺事件で亡くなられた方の雇用形態と職種に注目してまとめてみたいと思います。  これまで紹介した事件は以下のように分類することができると思います。 公務員:看護師、教師、市職員 民間企業正社員:管理職、「店長候補」採用、営業 民間企業非正規社員:派遣  まず、これらに共通するのは長時間労 . . . 本文を読む

【事例紹介】2008年 大手居酒屋チェーン「和民」での過労自死事件を紹介します。

2012-02-22 21:50:20 | 事例紹介
 過労死を出してなお変わらない労務管理  2008年6月、大手居酒屋チェーン「和民」で働いていた26歳の女性社員、森美菜さんが入社してわずか2ヵ月で自殺した痛ましい事件がありました。過労の末の自殺でした。  「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」――亡くなる1ヵ月前に森さんが手帳に書いた日記には、すでに心身の限界に達していた森さん . . . 本文を読む

【事例紹介】2001年 国立循環器センターでの看護師の過労死事件を紹介します。

2012-02-16 20:53:24 | 事例紹介
  国立循環器病センターの看護師の過労死事件  2001年2月13日、国立循環器病センターで看護師として働いていた村上優子さんがくも膜下出血で倒れ、3月10日に亡くなりました。くも膜下出血は25歳の若さで起こる死因としては非常に珍しいものです。このことから、優子さんの死の原因はストレスと過労ではないか、と両親が公務災害申請をしましたが却下され、安全配慮義務違反にもとづく損害賠償請求を求める裁判で . . . 本文を読む

【事例紹介】1995年 オタフクソースの過労自死事件を紹介します。

2012-02-14 16:47:33 | 事例紹介
 オタフクソース過労自死事件  この事件は、24歳の若者が過労自死に追い込まれてしまった事例です。  木谷さんは大学を卒業した後、地元の広島での就職を希望して1993年春にオタフクフーズに入社しました。その後、子会社のイシモト食品に転籍となり、多品種少量生産を主に行っていました。これは、老舗料亭の発注に応じて原料や調味料を配合して注文通りのソースをつくる作業です。研究室から届いたレシピにもとづ . . . 本文を読む

【事例紹介】1992年 下田市観光課係長の過労自殺事件を紹介します。

2012-02-07 22:50:15 | 事例紹介
 当事者問題から社会問題へ  1992年6月23日、静岡県下田市の観光課係長をしていた河本繁雄(参考文献中の仮名)さんが自宅裏で首を吊って亡くなりました。  同年3月23日~6月7日までの77日間、河本さんが休暇を取得したのはわずか2日のみであり、その間の拘束労働時間は880時間、日平均12時間弱に及んでいました。深夜1時、早朝4時にまで勤務した日も存在していました。  それほどまでの長時間 . . . 本文を読む

【事例紹介】1999年 中部電力主任の焼身自殺事件を紹介します。

2012-02-02 18:16:09 | 事例紹介
 過重ノルマが生み出す過労とパワハラの果てに  1999年11月8日、中部電力火力発電所の環境設備課主任だった関川洋一さん(参考文献中の仮名)が、知多半島の野間灯台近の空き地で、36歳の若さでガソリンをかぶって焼身自殺を遂げました。8月に主任に昇格してから一挙に増えた時間外労働と、度重なる上司からのパワハラの末の、すさまじいばかりの死でした。  関川さんは、環境設備課の「燃料グループ」に配属さ . . . 本文を読む

【事例紹介】1999年 ニコン職場の過労自殺事件を紹介します。

2012-01-30 21:10:15 | 事例紹介
 ニコン職場の過労自殺事件  1999年3月10日、大手カメラメーカーのニコンで働いていた上段勇士さん(23歳)が寮の中で首を吊って自死している遺体が発見されました。上段さんがニコンの職場で働き始めて1年半にもならないうちでの出来事でした。  上段さんは97年9月、人材派遣会社ネクスター(後にアテスト)の社員募集に応募して、ニコン熊谷製作所で働くことになりました。このとき、上段さんは形式上請負 . . . 本文を読む

【事例紹介】1978年 愛知県での教師の過労死事件を紹介します。

2012-01-18 22:05:23 | 事例紹介
教師の過労死  今回、過労死の実例として、教師の過労死の事例を紹介したいと思います。  1978年10月28日午後2時すぎ、愛知県尾張旭市の小学校教師、岡林正孝さんは、ポートボールという球技の練習試合の審判を務めていましたが、そのハーフタイム時に倒れて意識不明におちいりました。突発性脳内出血の診断にもとづき、血腫除去の緊急手術を受けましたが、吐物誤嚥の呼吸不全により12日後に死亡しました。3 . . . 本文を読む

【事例紹介】1991年 電通の過労自殺事件を紹介します。

2012-01-12 18:16:30 | 事例紹介
 事件の経緯  1991年8月27日、大手広告代理店の電通で働く大嶋一郎さん(24歳)が自宅で首を吊り、帰らぬ人となりました。厳しい入社試験を経てつかんだ電通への就職。そして、入社してからわずか1年5ヶ月での死。なぜ彼は死を選んだのでしょうか。何が彼を死に追いやったのでしょうか。  大嶋さんは、大学卒業後、厳しい競争を経て90年4月に電通に入社。ラジオ広告の企画と営業の業務に就きました。当時 . . . 本文を読む

【事例紹介】2007年 日本海庄やの過労死事件を紹介します。

2012-01-09 20:23:30 | 事例紹介
日本海庄やの過労死事件  これは、大学を卒業して新卒で入社した24歳の若者が、働き始めてからわずか4カ月で急性心不全で亡くなった事件です。彼が働いていたのは東証一部上場企業「大庄」の経営する居酒屋チェーン「日本海庄や」でした。  吹上元康さんは、大学卒業後の2007年4月に日本海庄や・石山駅店に配属されました。吹上さんは入社後は朝9時ごろに出勤し、夜11時まで働くという生活を送っていました。 . . . 本文を読む

【事例紹介】過労死・過労自死の現状と実態についての二つの例

2011-11-28 22:51:06 | 事例紹介
 私たち「“ストップ過労死“実行委員」(過労死防止基本法制定実行委員会)は過労死を防ぐための法律の制定を目指し、100万人署名を呼び掛ける活動をしています。今回は、過労死とはどのような問題なのか、また具体的にどのような事例があるのかを簡単にご紹介しようと思います。 ◆過労死とはなにか  過労死とは、端的に述べると「働きすぎが原因となって引き起こされた死」であり、また過労自殺とは、「労働における . . . 本文を読む