東洋経済オンラインのインタビューがいろいろ面白いです。
7月27日付けの「長老の智慧」シリーズは、
「グローバリゼーションを誤解している日本人」村井勝 です。
よく言われることですが、日本人は「英語をマスターする」のを目標にするのではなく、「英語を使ってコミュニケーションする」ことを念頭において英語を学ぶべきです。
このコミュニケーションという言葉は、
1.相手を理解すること
2.相手を説得すること
であり、決して「会話を楽しむことができる」ことと一致しません。
この当たり前の学習を阻むものの1つに中・高で行われている「英文読解」があります。
これは、なんと英語をわざわざ日本語に置き換えて読む、という一時代前の産物をいまだに何の反省もなく踏襲しているシステムです。
私のクラスでは、1級に合格する生徒さんも準1級の生徒さんも皆、英語は英語で読んでいるので、まさか「英語を日本語に訳して読んでいく」とか「英語を話すのに日本語から訳して話す」とかいう複雑怪奇なプロセスは考えてみたこともないでしょう。
皆、学習を初めてからずっと英文はそのまま読んでいます。結局その生徒さんたちが模試の結果も格段に良いのです。
日本語に訳して読むと速度も理解も遅くなり、コミュニケーションに支障をきたします。
相手を説得するくらいの語学力をつけるには英文をどんどん読んで、理解し、内容に対する自分のポジションを明確に位置づけたうえで、理論的に構成する必要があります。
今や受験も現代文・英語は「分野別」になり、言語学・哲学・科学・人類学などの一般知識がないようでは難関大学の問題は解けません。
また、森永卓郎さんの言うように、通塾は「早慶以上」に合格しないと費用対効果の点では元が取れません。
なので、英語をムダに訳す練習をするくらいなら自分に合っていそうな分野の読書をすることをお薦めします。何語でもかまいません。
というわけで中・高生の夏休みのお薦め本です:
アニマル・スピリット アカロフ
フラット化する社会 トーマス・フリードマン
悲しき熱帯 レヴィ・ストロース
この3冊を下から順に読むと、なんとなく「今、世界の中で学生である自分」の立ち位置がつかめると思います。難しい単語があまりなくて読みやすいですし。3冊くらいしか読めないでしょうから、なんとなく、ですよ。
で、部屋が汚れていると頭の中もごちゃごちゃするので、これで「夏休みプチ掃除」をやると良いですよ。
ミラクル掃除力 舛田光洋
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