ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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川からセシウム500億ベクレル、魚介類への影響

2012年01月16日 | Weblog

2011年11月25日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

「朝刊ピックアップ」で記事 

「川からセシウム500億ベクレル、魚介類への影響」

を企画、取材、執筆しました。

 

 キーワードは「グリーンピース」。
 
 
 
 11月25日付の朝日新聞朝刊に「阿武隈川から海へ500億ベクレル」という記事がある。これによると、福島県中央部を流れる阿武隈川から海に流れ出る放射性セシウムの量が1日あたり約500億ベクレルにのぼるとことが京都大、筑波大、気象研究所などの合同調査で明らかになったという。調査期間は6月~8月。セシウムは、原発事故で流域の表土に付着したものが降雨で流れ続けているとみられており、500億ベクレルという数値は、東京電力が4月に海に放出した汚染水のセシウムの総量に匹敵する。

 阿武隈川から海に流れていたということは、他の川からも放射能が出ていることが予想できる。これまでの水産庁の調査では、福島原発の周辺で採取された魚から放射能が検出されてきたが、これは川から海へ流れる放射能の影響もあったわけだ水産庁が定めた魚介類のセシウムの暫定基準値は500ベクレル/kg。。同庁HPによれば、基準値を越えた魚介類はたくさんあるがそのうち最近では例えば次のようなものがある。

 イシガレイ(福島県沖、調査日11月16日、セシウム870ベクレル/kg)。ヒラメ(同県沖、同日、4500)、マコガレイ(同県沖、11月9日、530)、シロメバル(同県沖、同日、2300、アイナメ(同県沖、11月2日、1050)など。

 また、基準値は下回ってはいるものの、多くの魚介類はセシウムを検出している。例えば、次のようなものがある。スズキ(茨城県沖、11月18日、82ベクレル/kg)、エゾイソアイナメ(同県沖、同日、74)、ブリ(三陸南部沖、11月16日、30)、マダラ(筋肉)(青森県沖、11月7日、85)、カツオ(三陸南部沖、11月2日、10.6)、ヒラメ(宮城県沖、同日、87)、ブリ(同県沖、同日、36)、マダラ(北海道沖、10月26日、21.7)、ギンザケ(三陸南部沖、10月18日、114)、スケトウダラ(青森県沖、10月18日、11.7)など。

 こうした基準値を下回っている魚は、当然のこと小売店で販売されて消費者が口にしている。例えば一般社団法人グリーンピース・ジャパンがスーパー大手5社(イオン、イトーヨーカドー、ユニー(アピタ)、ダイエー、西友)を対象にした調査によると、次のような魚などからセシウムが検出されている。マダラ(ユニー戸塚店、47.3ベクレル/kg、北海道産)、マダラ(イトーヨーカドー土浦店、39、岩手県産)、マダラ(西友木町店、28.8、宮城県産)、マアジ(ダイエー仙台店、23、千葉県産)、マガレイ(イオン富谷店、20.2、宮城県産)など。

 同団体によると、大手5社のうち、イオンだけはサンマ、サバ、秋鮭、カツオ、ブリ類など計13魚種を自主検査をして、50ベクレルを超える魚は販売しておらず、自主検査の結果の公開も決定している。イトーヨーカドーは自社のプライベートブランド『顔が見える魚。」については、自主検査をしているが、それ以外は政府の基準に従っている。残りの3社は自主検査はしていない状態。(11月24日の自由報道協会での記者会見より)

 国の暫定規制値にとりわれず、消費者のニーズにこたえる店を選んだ方が、より安全、安心である。小売店の取り組みも押さえておきたいところだ。


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