「東京新聞(中日新聞)は、三大紙とは違った視点のユニークな記事が多い。わたしの好きな新聞の一つだ。今年1月1日~10日の社会面でも「こども貧困 第一部・未来が泣いている」という、読み応えのある連載記事を掲載した。
けさの同紙は、この連載についての反響を記事にしている。そのなかの専門家のインタビューでこういう指摘があった。
現代の「貧困」は見えにくい。かつては「貧困」というと、食べ物が無くて飢え死にしたり、家が無くて凍え死んだりというイメージだったが、現代は違う。
例えば、ある学校の小学生は、社会見学や理科の実習になると休んでいた。実はそれは家が貧しくて母親に『実習費用がほしい』と言えないという事情があった。あるいは、ひとくくりに「給食費未納は親の怠慢だ」という風潮があるが、そのなかには経済的に困難な家庭も当然含まれている。このように現代は貧困が見えにくくなっている。(略)
子どもの貧困とは、そうした豊かな社会の網の目からこぼれ落ちる子どもの気持ちの問題である」(抄)
2011年1月28日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
「今日のニュースに一言」でジャーナリスト・二木啓孝氏の記事
「現代社会では見えにくい『貧困』にもっと光を」
を聞き書きしました。