ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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震災のさなかにATM故障「みずほ銀の功罪」!!

2011年05月06日 | Weblog

2011年4月29日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

「朝刊ピックアップ」で記事

「震災直後のATM故障…みずほ銀行の危機管理への評価は?」

を企画、取材、執筆しました。

 

 キーワードは「危機管理」。
 
 震災直後に発生したみずほ銀のシステム障害は、人為的なミスと、老朽化したシステムを使っていたことが原因という。


みずほ障害「ミスで拡大」…きょう調査報告経営責任は先送り(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20110428-OYT8T00294.htm

 

震災直後のシステム障害(朝日新聞4月23日)

http://www.asahi.com/business/update/0422/TKY201104220625.htm

 

未回収額は数億円(毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/biz/news/20110414ddm008020049000c.html

 

 「なぜ企業不祥事は、なくならないのか」(著: 國廣正・五味祐子/日本経済新聞出版社刊)によると、「危機管理」には、「危機に陥らないための予防(リスク・マネジメント)」と、「危機になってしまった後に、そこからいかに脱出するかという危機への対処(クライシス・マネジメント)」とがあるという。

 「危機に陥らないための予防」という面では、目先のことを優先させて「問題を先送り」したツケが、今回のシステム障害を招いたといえそうだ。

 次に、危機が起きた後の経緯をみると、システム障害が起きて2日目の16日(水曜)から18日(金曜)まで、すべての店舗の窓口で一時振り込みができなくなり、ATMも止まった。そして、19~21日の三連休に入った。

 18~21日の4日間、みずほ銀行は全国の本支店と出張所を開け、窓口で1人10万円まで払い出す臨時対応をとった。4日間で約23万件、計約196億円を支払ったという。

 その際、同行は払い出しに来た人の預金口座の残高が確認できない状態だったため、残高不足なのに請求通り満額支払ってしまう事態も起きて、6億円強(4月6日時点)が未回収という。なかには同じ人物が複数の支店を回る「明らかな不正」もあったというから、たとえ一時的に損害が出たとしても、とにかく迅速に対応して顧客の「信用」を取り戻すことを最優先にさせていたように見受けられる。

 それに比べて、政府、自治体の対応の“遅さ”はどうであろう…。例えば義援金は、震災から50日以上も経って被災者に一時金が配られる自治体がようやく現れ始めるという遅さである。

 


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