ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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TPP議論で迫られる構造転換

2010年11月18日 | Weblog

 

2010年11月15日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

 

「朝刊ピックアップ」で記事

 

「TPP議論で迫られる構造転換」

 

を企画、取材、執筆しました。

 

 

 

キーワードは「転換」。

 

 

劇作家で評論家の山崎正和氏は著書でこう指摘している。

 

「戦後の日本は、明治以来の工業化の努力を加速しながら、もっぱらモノづくり社会の完成を急いできた(略)しかし、その間、アメリカを先頭とする先進国は、ひそかにしかし着実に、二百年にわたるモノづくり社会からの脱却を図っていた(略)物質的な部分よりも、知恵や感性が占める部分のほうが大きい商品が市場を支配し始めたのである(略)工業化のバスに乗りおくれまいと必死に走ってきた日本が、世界に追いつき追い越すことに成功した途端、すっかりゲームのルールが変わっていることに気づいて、たじろいでいるというのが現状ではないだろうか」。(「戦後50年は日本を幸せにしたか」(ティビーエス・ブリタニカ刊)

 

菅直人首相は13日午前、21か国・地域の企業経営者や政府首脳によるAPECCEOサミットという会合で、TPP(環太平洋経済連携協定)について「国内の環境整備を早急に進め、関係国との協議を開始する」と表明した。

 

がしかし、農水省の試算では、TPPに参加すると自給率は40%から14%にまで落ちるという。日本の農業を犠牲にして、韓国を中心としたアジア諸国との、安かろうやすかろう、の価格競争に血道をあげるよりも、多少値段が高くとも、和の国の知恵と感性を活かして、日本製を選びたくなるようブランド力を高めていく方が、日本の将来のためになるのではないだろうか。


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