2012年5月14日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
「朝刊ピックアップ」で記事
「堂々とまかり通るコンビニ弁当の〝偽装表示〟」
を企画、取材、執筆しました。
けさの毎日新聞に「食品表示の裏側 一元化問題を考える<上>添加物と使用目的 併記を」という記事がある。
同記事は、コンビニ弁当の容器に貼っている「食品表示」のカラー写真付きで、その表示には「保存料・合成着色料・甘味料不使用」と書いてあるのに、その下の表示欄に列記されている「原材料名」のなかに、「pH調整剤」と書いてある点を指摘している。
日本食品添加物協会によると、pH調整剤は腐敗を抑える目的でつかわれる添加物と言う。この弁当を製造販売している当の大手コンビニチェーンも、「食品の変質を防ぐため」と回答。つまり、pH調整剤とは、「保存料」に当たる。
なぜこんなことがまかり通るのか。同記事によると、食品衛生法では、保存料が入っているのに「保存料不使用」と表示にしても違反ではないのだという。
なお、食品表示の法律は日本に三つある。一つは「食品衛生法」。これは添加物やアレルギー物質などを表示させ、衛生上の危害発生を防ぐ目的の法律。二つ目は「JAS法」。同法は、原材料の表示などを定める。三つめは「健康増進法」。これは栄養成分の表示を定めている。(同記事より)
この三つの法律の一元化を検討する有識者会議を、消費者庁は昨年9月に立ち上げて、これまで会議を8回開催している。来月には報告書をまとめ、今年度中に法案提出を目指すという。
ちなみに、食品表示制度は、これまで食品業界を配慮してきた過去がある。例えば、JAS法は、加工食品の原料原産地表示について、中国などで作った安い材料を使っていても、できあがった加工食品には原産地を表示させなくてよいことになっていたりする。
こうした不備を放置してきた消費者庁の役人と政治家が、いきなりガラッと態度を変えて、食品業界を敵に回すような決定ができるかどうか、注目したい。
なお、添加物には、あまり身体によくないものも多い。例えば、同記事では指摘していないが、記事中のコンビニ弁当の写真には、「発色剤(亜硝酸Na)」もある。
「食べてはいけない添加物 食べてもいい添加物」(著:渡辺雄二/大和書房刊)によると、豚肉や牛肉は普通は時間が経つと黒ずんで、まずそうな色になるが、亜硝酸Naを添加すると、時間がたってもきれいな色を保たせることができるという。そのため、ハムやベーコン、ソーセージ、サラミ、ビーフジャーキー、いくら、たらこなど様々な食材に使われているという。しかし、亜硝酸Naは毒性が強く、人間の致死量は0.18~2.5g。猛毒の青酸カリ0.15gとあまり変わらない、と指摘している。(ただし、食材に添加する量はわずかなので、すぐに具合が悪くなることはないという)
また、亜硝酸Naは、食肉に含まれるアミンという物質と結びついて、ニトロソアミンという発ガン性物質に変化する。「こんなに毒性の強い化学物資を食品に添加していいものなのか、疑問」と著者は警鐘している。
消費者は自衛のため、添加物に対する知識をつけていった方がよいかもしれない。(佐々木奎一)
過去にコンビニでバイトをしていた時、
毎日のようにコンビニ弁当を買いに来るお客がいたが、それから20年あまり、あの人たちは健康を保っているのだろうか??
恐ろしい実態である。