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生きるために大切なメッセージ&日々の出来事

旅行*石川県⑥

2017-03-31 22:18:33 | 旅行&スポット

合掌集落をあとにし、この日の宿泊先に近い「日本折紙博物館」へ。

到着すると、駐車場を含め、かなり広い敷地に、日本の城を模した建物があります。
「御菓子城加賀藩」と「加賀藩文化村」という二つのお城?が通路をはさんで建っています。

この❓と思うようなネーミングの「御菓子城加賀藩」は、調べると “株式会社” で、加賀百万石の伝統菓子を中心に製造・販売している会社のようです。
お菓子だけでなく、事業の一環として、加賀の伝統文化を伝えることを目的に「加賀藩文化村」の運営をしているようです。

「日本折紙博物館」は、文化村の事業の一つですが、場所は、「御菓子城加賀藩」の中の「本丸御菓子御殿」という建物の2Fにあります。

階段を上っていくと、入口より前に、折り紙で作った、大きな壁画が目に入ります。

▲「海王丸」。4cm²の折り紙で折ったユニットが約9,000枚、使われています。

入口をくぐると、すぐ左手に「折り紙庭園」が展示されています。
 
▲いくつかの団体が、花を分担して制作。

そのまま進むと、折り紙アートの世界が広がります。

受付をしなくても見れる作品はありますが、大部分は受付をしないと見れません。
入館料は500円。撮影は、すべて可能です。
受付をすると、おみやげとして折り紙3枚がもらえました。

この博物館は、“折り紙ミュージアム” としては世界最大で、約5,000種10万点もの折り紙作品を展示しているとのこと。
常設展示場では、国内や外国の数多くの作品を見ることができます。

小さい作品から大作まで、たくさんの作品があるので、とにかくすべて見て回り、気になった作品を、片っ端から撮りました。


▲天井から吊るされた折り紙が延々と続きます。

 ◀きれい

 
▲(左から)「東海道『戸塚宿』幻想」 「万博自然公園 太陽の塔をとりまく日本の花々」


▲「お江戸日本橋と大名行列」

  
▲「フェアリーレインボー~地上の子どもと夢の世界を結ぶ橋~」(左)
  「宗像の花『かのこゆり』と宗像三女神」(右)

 ◀「薔薇と蕾の輪飾り」

 
▲銅版おりがみ  (左から)「花まり」 「扇鶴」

 ◀純金シート製「折り鶴」

 
▲左は、折り紙甲冑 「前田利家公所用『末森入城の具足』」
  右は、博物館外の階段の天井に吊るされている作品

「世界最小の折り紙」展示コーナーでは、顕微鏡でしか見えない折り鶴が見られます。
コーナーには、9.375mm角、18.75mm角、37.5mm角で折った鶴が展示されていますが、どうやって折ったのか、不思議です。
 ◀左側のレンズをのぞいて、折り鶴を見ます。

「折り紙歴史館」では、「つなぎ折り」という技法で制作された折り鶴の作品が見られます。
この技法によるデザインは、江戸後期に刊行された『秘伝千羽鶴折形』という、“世界最古の遊技折り紙の本” とされているものに、49種、集められています。
それを、現代に生きる岡村昌夫氏が制作し、よみがえらせました。
こんなのが作れたらステキですね。
 
▲(左から)「青海波(せいがいは)」 「龍膽車(りんどうぐるま)」

ほかに、高齢者の方たちの作品もありました。

どの作品もすばらしくて、目の保養になります。
“折り紙で、ここまでできるんだ” ということを、見せつけられました。
同時に、“折り紙” という、日本の文化のすばらしさを改めて感じました。

こちらでは、「折り紙教室」が開催されていて、子どもや家族に好評とのことです。
お子さんと一緒に、頭を使いながら遊べるのがいいですね。

また、美しい折り紙や、折り紙に関するグッズなどが多数、販売されています。
できもしないのに、見ていると欲しくなります。

結局、何も買わずに、後ろ髪を引かれる思いで、この日の宿へと向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


旅行*石川県⑤

2017-03-28 13:42:31 | 旅行&スポット

朝、起きると雨が降っていました。
思いっきりシュンとなってしまった私たちですが、気を取り直して、朝食をとることに。

その前に、朝風呂です。
朝から露天風呂に入れるなんて、最高です。
これで、雨が降っていなければ…。

朝食は、前日の夕食と同じ食事処でいただきました。
健康的な和食メインの食事です。

朝食を終え、部屋へ戻る途中、古民家風の空間に差し掛かるのですが、何度見てもステキです。


▲右は「かまど」


▲暖炉

ラッキーなことに、朝食を終える頃には薄日が射していました。

天気予報では降水確率が高めでしたが、思いきって、富山県にある「菅沼合掌造り集落」へ行くことに。
昨年秋に「白川郷合掌造り集落」に行ったのですが、次は、雪景色の合掌造りの姿を写真に収めたいと、ずっと思っていました。

出発する時には薄日が射していたのに、だんだん天候が悪くなり、到着する前、特に、最後のトンネルを抜ける前は、雨(雪も少し)が激しかったそうです。
(私は眠ってしまって、まったく気づきませんでした)
主人によれば、あんなに激しい雨だったのに、トンネルを抜けると晴れていたとのことで、私の目が覚めて、集落に着いた時には、青空が見えていました。

「来てよかったね」とお互いに言いながら車を降り、念願だった雪景色の合掌造り集落へ。


▲合掌造り集落に向かう途中の風景もきれい

映像などで見る、雪の中に合掌造りの家々が点々とある光景…、当然、屋根にも雪が積もっている “真っ白な世界” を想像していた私たち…。

行ってみると、“こんなに積もるんだ” と思うくらいの雪の量に、驚きました。
ただ、合掌造りの屋根には、雪がまったくないか、あってもなくなりかけていたので、想像とは違う光景で、ちょっと寂しかったです。

でも、雪深い中の合掌造りの家々の光景は、やはり趣があります。

 ◀知恵と工夫の産物

集落の中には、二つの資料館があり、どちらも見学することができます。

一つは「塩硝の館」。
ここ「五箇山」は、江戸時代、加賀藩の支配下にあり、幕府の目が届かないこの地では、火薬の原料となる「塩硝」が密造されていたとのこと。
この資料館では、塩硝造りの道具を展示し、製造過程を人形や影絵などで再現しています。(私たちは、見学せず)
 ◀塩硝の館

もう一つは「五箇山民俗館」。
豪雪地帯という厳しい自然の中で発達した、独自の合掌造り家屋の一つを、資料館として公開しています。
こちらでは、生活用具その他、貴重な資料が約200点、展示されています。
 ◀五箇山民俗館

1Fで、囲炉裏のある部屋、仏壇のある部屋などを見学し、2Fへ。
幅も奥行きも細い急な階段を、コワゴワ上ると、養蚕や紙漉きなどに使われた道具や、知恵と工夫がこらされた生活用具、「籠の渡し」などが展示されています。

階段を下りる時は、やっぱり怖かったので、スリッパをぬいで下りました。
そのほうがまだ下りやすいのですが、階段の上り下りには注意が必要です。
地元の受付の方にとっては、“子どもの頃から上り下りしているから、何でもない” のだそうです。

貴重な見学ができてよかったのですが、中の撮影が禁止なので、それが少し残念でした。

民俗館を見学後、集落の中にある食事処で昼食をとることに。
「吾郎平」という、いわな料理や五箇山とうふ料理などを出しているお店です。

私は「岩魚の塩焼き定食」、主人は「岩魚の唐揚げ定食」をいただきました。
 
▲岩魚の塩焼き定食(左)&岩魚の唐揚げ定食(右)

私が頼んだ定食の岩魚は、囲炉裏の炭火で20分程かけてじっくり焼きます。
「よかったら写真を撮って下さい」とご主人に言われ、すかさずカシャッ。
“これが、私が食べるなんだ” と思うと、炭火に焼かれている岩魚が愛おしくなります。
岩魚が焼けるまで、何度も囲炉裏に足を運んでいました。

炭火で焼いた岩魚はとっても香ばしくて、丸ごと一尾、おいしくいただきました。
大満足!

このあと、長い通路を通り、もう一つの「相倉合掌造り集落」へ。

その頃には、雪がちらついて寒くなってきたので、こちらは、少し歩いてざっと見ただけ。
「菅沼合掌造り集落」よりは、ひっそりしている感じがしました。

昨年の秋に行った「白川郷合掌造り集落」は、観光客が多くて、いかにも “観光地” という感じでした。
「菅沼合掌造り集落」は、平日ということもありますが、少しの観光客を見ただけです。
彼らはわりとすぐに帰ってしまったので、私たちで集落を独占しているかのようでした。
白川郷より規模は小さいですが、落ち着いて見て回れたので、菅沼に来てよかったです。

「相倉合掌造り集落」も見たし、天候もどんどん悪くなってきたので、今度は、室内で楽しめるテーマパークへ。


 

 



 


旅行*石川県④

2017-03-25 08:34:31 | 旅行&スポット

「からくり記念館」から、辰口温泉地にある「たがわ龍泉閣」へ。
お風呂が充実しているお宿です。

フロントで受付を終え、部屋に案内されるのを待っていると、中居さんがお茶とお菓子を出してくれました。

ひと息ついてラウンジを見渡すと、時季外れ?と思うようなものを目にしました。

お雛様の段飾りです。
“雛祭り” の日は過ぎていたので、「何で?」と思っていると、着物姿の女将らしき女性が私たちのほうにやって来て、あいさつをされました。
雛人形が飾ってある理由を聞いてみたところ、“こちらのほうでは、どこの家でも3月いっぱい飾って、4月になったら片づける” とのことでした。
長期間、楽しめていいですね。

さらに、目を見張るものが…。

▲神代杉 衝立(作成者:畑 仁)

その大きさは、迫力大  圧倒されます。
しかも、使われている木は樹齢400年以上、地中埋没期間はなんと1000年以上!
みごとです。

写真撮影のあと、中居さんに案内されて部屋へ。

私たちが泊まるのは、和洋室タイプで、露天風呂付の部屋。
天井が高く、開放感があります。

露天風呂は、天然温泉の檜風呂です。
期待を込めて、さっそくお風呂へ。

かなり広くて、身長の高い私が手足を伸ばしてもけっこう余裕があります。
寄りかかって入っていると、檜のやさしい感触に癒されます。
乳ガン手術後の体を気にせず、ゆったり入れて満足でした。
主人の配慮に感謝

そして、時間を気にしつつ、お風呂から上がり、もう一つの楽しみの場所へ。

こちらの旅館自慢のお風呂、“田んぼの湯” 。
田んぼの真ん中から湧き出た源泉、6つの露天の湯です。

旅行前から楽しみにしていて、主人と「入ろうね」と話していました。
というのも、“田んぼの湯” は混浴。
専用の浴衣を身に着けて入るので、主人と一緒に入れるのです。
何より、ここだったら、体のことを気にしないで、ほかの人と同じお風呂に入れるんじゃないかという期待をもてたことがうれしかったです。

主人は大浴場、私は部屋の露天風呂で体などを洗ってから、“田んぼの湯” に入ることにし、現地で待ち合わせました。

“田んぼの湯” に行くには、一度、大浴場の更衣室で衣類を脱ぎ、フェイスタオルだけを持って、“田んぼの湯” 専用の脱衣所へ行くのですが、ここで問題が…。
大浴場の更衣室ですべて脱がなければいけないということは、人がいれば体のことが知られてしまう確率が大ということになります。

“どうしよう” とちょっと悲しくなりましたが、とりあえず更衣室に行ってみることに。
人がいないことを願っていましたが、一人だけいました。
帰ろうかとも思いましたが、楽しみにしていて絶対に入りたかったし、ここを突破すればいいのだからと、覚悟を決めました。

年配の方で話しかけやすかったので、お湯に入るまでの手順を確認するかたわら、乳がんで片方がないからバスタオルで隠していったらダメかどうか聞いてみました。
“大丈夫じゃないかな”と言って下さったので、そうすることに。

その方は、私を気づかって先に行って下さったようです。
私もバスタオルで覆って、階段を下りていき、脱衣所に置いてある専用の浴衣を身に着けました。
浴衣はバスタオル1枚程度の大きさで、緑色の厚手の布といった感じです。
これを体に巻いて留め、入浴します。

脱衣所から外に出て数歩進むと “田んぼの湯” が広がっています。
ちょうど向こうから歩いてくる主人と無事に出会え、二人で「立ち湯」に入りました。
「立ち湯」は初めて。おもしろい経験をしました。

次に、座って入りたかったので、「かじかの湯」へ。
雨が降っていたので、移動の時、足がとても冷たかったです。
早歩きでたどり着き、二人でゆっくり入りました。
見渡すと、私たちのほかには二組くらいしかいませんでした。
皆さん、やっぱりカップルで入るようですね。
私たちも「こんなふうに二人で一緒に入れるなんてね~」としみじみしながら、湯の温かさを感じていました。

結局、6つの露天風呂のうち、二人で入ったのは2つ。
温泉と温泉の間に田んぼがあったりして、まさに “田んぼの中の温泉” という感じです。
季節によって風景が変わるらしいので、また、違う季節に来てみたいです。

ここには、ほかに、日本庭園を眺めながら入れる「白寿の湯」「延命の湯(貸切風呂)」があります。

お風呂でテンションが上がったあとは、夕食。
食事処で、懐石料理をいただきました。

▲辰口特産ゆず酒&季節の五種盛り


▲(左から)季節の地魚五種盛り、治部煮、蛤真丈


▲(左から)加賀丸芋蕎麦、鰤照焼、かき揚げ


▲(左から)能登豚しゃぶしゃぶ、野菜蒸籠


▲(左から)食事、季節のデザート

お魚、野菜とも、おいしかったです。

こちらの旅館では、部屋から食事処へ向かう途中に、古民家のような空間があります。
天井の梁や、民芸調の家具のほか“かまど”があり、見ているだけでもやすらげます。

ただ、この通路はけっこう寒いせいか、ストーブがいくつか置かれていますが、足元など暖かくしていったほうがよいです。
部屋に戻り、翌日の天気が回復することを願って、眠りにつきました。

 

 

 

 


旅行*石川県③

2017-03-23 13:39:52 | 旅行&スポット

 「西茶屋街資料館」を出たあと、雨がけっこう降ってきたので、室内でも楽しめる「大野からくり記念館」へ。

この記念館がある金沢市大野町は、江戸末期の科学技術者「大野弁吉」が結婚後、移り住んだ地。

「大野弁吉」は、20歳の頃、長崎で理化学、医学、天文、写真ほかさまざまな学問を習得し、科学知識をフルに使って多くの発明品を作った人物だそうです。
さらに、いろいろな工芸品のほか、特に「からくり人形」には優れた名作をたくさん残したとのこと。

この記念館では、「大野弁吉」の世界を紹介するほか、さまざまなからくりを展示していて、子どもから大人まで、遊んで楽しめます。

近くまで来ると、日本海が見え、さらに車を走らせると、「金沢港」が見えてきます。
“まさかこんな海のそばに!?” と疑いつつも駐車場に向かうと、変わった形の建物が目に入ってきます。

この建物は、「子どもからくり体験棟」。
子どもたちが手に取って、触って遊べるからくりやパズルなどがたくさん展示されています。

この建物を通り過ぎると、事務室のある建物に入り、そこで受付をします。

受付を済ませるとすぐに、“からくり” というよりは “トリック”?を体験できる作品が、壁伝いにあります。

また、定時で「からくり人形」の実演が行われます。
大きなテーブルを何人かで囲んで、実演を楽しむのですが、私たちが参加した回は、ちょうど二人だけ。
おかげで、“からくりの世界” にどっぷり浸れました。

実演されたのは、二体のからくり人形。

一体は「茶運び人形」で、茶托に載せた湯呑み茶碗を、人形が運ぶというもの。
ゼンマイ仕掛けで動き、運ばれてきた茶碗を、実演者の合図で参加者が取ると、人形が止まります。
そして、実演者の歯車の操作具合で、人形が向きを変えます。
実演者は、衣装を着けない人形で、それらをわかりやすく解説してくれます。

▲衣装を着けない人形で、動くしかけがわかります。

もう一体は、「段返り人形」。
人形の中の重りにより重心移動することで、後ろ向きに回転しながら、階段をゆっくり落ちていくというもの。
最初に、人形をセットする位置によって、回転の速度が変わるそうです。
機械仕掛けではない、シンプルなからくりですが、階段を落ちていく様子に “がんばって” と、つい声をかけたくなります。
最後に着地した時のはかなげな姿はメチャメチャかわいくて、ノックアウトされました。

▲上から落ちてきて、最後はうつ伏せ状態(右)に。この姿がたまらない

ここには、「手紙を書くピエロ」や、実演で使う「茶運び人形」などのからくり人形が多数、展示されています。
見ているだけでも、楽しめます。

この建物を出て、エントランスゾーンを歩いていくと、突き当たった所に、「大野弁吉」の弟子「米林八十八」の人形があります。
近づくと動き出して、本館(展示棟)の紹介をし始めます。
 ◀米林八十八の人形

ここを通り過ぎ、「展示棟」へ。

この建物は、かなり大きく、上にいくほど広がっていく独特な造りになっています。
「ホッパー型」と言うそうです。“宇宙船” のようですね。
建物自体がパズルでできているような感じで、おもしろいです。

ここでは、いろいろなからくりの世界が繰り広げられています。

大野弁吉の技術
「大野弁吉」を中心としたからくりの世界、彼の生涯や人脈、覚え書き綴り「一東視窮録」の中に書かれている技術等が、パネルや実物資料で紹介されています。

さまざまなからくりの世界
中国から伝わった、からくり技術

▲「指南車」(左)と「記里鼓車」(右)の複製

西洋から伝わった、からくり技術

▲日本の時計師たちは、当時の日本の生活に合わせた時計(不定時法)を製作。

日本の舞台からくり

▲「セリ上がり」と「回り舞台」


▲「日高川入相花王清姫ガブ」

これは、「角出しガブ」というもので、美しい娘の姿が、「小猿」という仕掛け糸を引くことで、口が裂け、金色の目を剥き、角が出るという “仕掛け”。

江戸時代のからくり遊び

▲「品玉人形」(左)と「鼓笛児童」(右)

「茶運び人形」のほか、展示されていたからくりです。
「品玉人形」は、人形が持っている箱が上下するたびに、箱の中身が変わるというもの。
「鼓笛児童」は、台の中の仕掛けによって、人形が鼓を打ち、笛を吹くというもの。 

采振り人形

▲顔も左右に動きます。

東海地方で見られる「祭礼山車様式」の上段前部に置かれ、山車運行の采配を振るからくり人形だそうです。
体の各部位にヒモがつながれ、その先端に、部位が書かれた札のようなもの(右上)が付いています。
これを引くと、それぞれの動きが確かめられるようになっています。

のぞきからくり

真ん中の横にめぐらしてある黒い所にいくつかの小さな穴があり、ここから中の絵や模型をのぞきます。
この装置は、外から見ても大きいものですが、のぞくと、中は奥行きがあって広いし、絵の大きさが装置とほぼ同じくらいあって、スケールが大きいです。
お話は「いもほり藤五郎」という物語で、語りに合わせて、6枚程度の絵が上からガタンと大きな音を立てて下りてきて、入れ替わります。
穴からのぞくと、私たちと等身大の登場人物がいて、なんだか、自分たちが彼らと同じ場所にいて、時間を共有しているかのようでした。

エレキテル体験
「電池式エレキテル」は、オランダで発明された「摩擦起電器」。
江戸中期頃、オランダから伝わったようで、「大野弁吉」は、「一東視窮録」の中で、「科学機器エレキテルボルダ式パイル」の図解を記載しているそうです。
これは、その模型で、「放電」を体験できるようになっています。

説明図には “二人で試すように” とあり、やり方は “一人が両手で電極を握り、もう一人がハンドルをゆっくり時計回りに回す” というもの。
二人とも “放電” は勘弁!ということで、体験せず。
やっぱり、ちょっと怖いです。

パズル体験
木製で、かわいいもの、おもしろいもの、難しいものなど、たくさんの「からくりパズル」が並んでいます。
すべて、解き方が書いてあり、そのとおりにやれば解けるはず…なのですが、なかなかできなかったりして、けっこう夢中になります。
「知恵の輪」もあり、脳トレになります。

▲(左から)ラジオ、おにぎり、クジラ

この展示棟から、受付をした建物に戻る道は「展示ギャラリー」になっていて、貴重な作品が並んでいます。

▲大野弁吉が作った「木製自噴水」の複製(構造模型・実演用模型)


▲大野弁吉が作った「関羽像」(左)と「大砲(模型)」(右)


▲大野弁吉が作ったとされる「祠」

このほか、“日本で最古” の「万華鏡」(江戸後期、オランダ製)など、なかなかお目にかかれないものが展示されていました。

この「からくり記念館」は、ていねいに見て回ったり、一つひとつ体験したりすれば、時間をかけてけっこう遊べます。

濃い時間を過ごし、満足した私たちは、宿泊先へ向かいました。

 

 

 

 

 


旅行*石川県②

2017-03-19 12:00:48 | 旅行&スポット

雨が降ったりやんだりする中、「にし茶屋街」に到着。

観光客でごった返している「ひがし茶屋街」と比べて、こちらは規模が小さく、訪れる人もそれほど多くはないようです。

この日は、平日で、しかもこんな天気ということもあってか、歩いているのは数人程度。
料亭やカフェ、お菓子屋さんなど、営業しているのかがわからないくらいの静けさでした。

落ち着いた雰囲気を味わいたいのなら、こちらがオススメかも。
それに、人が少ないので、写真が撮りやすいです。

茶屋様式の家並みは「ひがし茶屋街」とほぼ一緒ですが、古さを感じさせる建物が続く中、きれいでしっかりとした「格子作り」をもつ建物があります。


▲美しい「格子作り」が古さを感じさせません。


▲しっかりした「出格子」が目を引きます。

今回は、新しい発見がありました。

駐車場から「にし茶屋街」に向かう時、階段を下りていくのですが、その時に見える茶屋街の屋根がきれいでした。
「ひがし茶屋街」では屋根を見るなんてことはなかったので、新鮮な発見です。

「にし茶屋街」には、「吉米楼」というお茶屋の跡地に建てられた「西茶屋資料館」(入館無料)があります。

「吉米楼」は、大正時代に「地上」という作品でデビューした小説家「島田清次郎」が幼少期を過ごした茶屋。
その縁で、1階は「島田清次郎」に関する資料が展示されています。

ざっと資料を見たあと、ボランティアのガイドの方と一緒に2階に上がり、お茶屋についてのお話をたっぷりうかがいました。
建物自体が当時のお茶屋を再現して造られているので、部屋だけでなく、2階へ上がる階段もそれ仕様。
お茶屋遊びで酔った男性を芸妓が支えて二人で下りられるよう、幅広にできているとか。

お茶屋遊びをした部屋は、朱色の壁が色鮮やか。
太鼓や三味線が置かれ、当時のお茶屋遊びがしのばれます。

 
▲廊下の天井と照明が、雰囲気を出しています。

こちらもステキ

ほかに、金屏風が立てかけられたスペースがあります。
ここで、芸妓たちが芸を披露したそう。

ガイドさんのていねいな説明で当時をしのびつつ、資料館をあとにしました。