自分が一番好きなアーティスト、ギタリストはジミ・ヘンドリックスだ。
ミュージックチャンネルで「ジミ・ヘンドリックス」特集をやっていた。
代表曲の一つ「パープル・ヘイズ(紫の煙)」を聞くとジミの天才と革新性が見えてくる。
B♭からEという特異なコード進行だ。
ジミ・ヘンドリクスは恐らく自由に気分の赴くままに弾いていたのだろうと思う。
そうした中で生まれたのが「紫の煙」の有名なフレーズなんだろうなあという気がする。
もしジミ・ヘンドリックスが近現代作曲法を勉強していたとしたら、たいした作曲家だと思う。
ジャズメンの多くが結局、近現代和声と同じ響きにたどり着いている。
これはクラシックとジャズの相互作用でどちらがどちらに影響を与えたかは知るよしも無い。
しかし天才と革新者は期せずして「時代の音」を同時に捉えていたようだ。
「パープル・ヘイズ」のコード進行は「バルトークの和声法」に近い。
当時のロックとしては革新的であり、まさに天才のみが為しえる演奏だと思う。
同じような天才と革新性を感じるのがピアニストではセロニアス・モンクだ。
ジャズ界では一番の異端児で風変わり者のピアニストだ。
しかしジミ・ヘンドリックスとセロニアス・モンクはいつ聞いても新鮮で飽きない。
その訳は、彼らの音楽がそれだけ先進性を持っていたからだろうと思う。