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日仏音楽友の会のM.Franceさんには、G.Sand生誕二百年記念のcolloqueでお世話になりました。演奏の最中に折しも新潟大地震が起こり、会場の日仏会館もひどく揺れて、ホール入り口の天井近くまで届く巨大なガラス窓が大きく一面に波打っていたのを思い出します。招聘教授の先生方は初めての経験にひどく驚き、フランス人のほとんど全員が会場で総立ちとなりました。日本の北の方で起こった地震seismeなので心配ないこと、エレベーターは震度3で止まるようになっていることを説明しましたが、演奏会の後、soireeの開かれた6階まで行くのにエレベーターを使わないと言い張る方もいて、今度はこちらが驚く番でした。それだけではなく、彼らがその少し前に訪れた京都では、台風typhonに見舞われ、急遽、予定を変更して東京へと新幹線のとんぼ返りをするというアクシデントにも見舞われてしまいました。Il ne manque rien 何でもありね!と言いつつ、フランス式に事態を楽しもうという参加者の寛大な態度に救われつつ、東海直下型地震でなくてよかったと胸をなで下ろし、このときばかりは神に感謝したい気持ちでいっぱいになったことを思い出します。