ジョルジュ・サンド George Sand

19世紀フランス女性作家 George Sandを巡って /日本ジョルジュ・サンド学会の研究活動/その他

17e International George Sand Conference/ダブリン

2006年06月30日 | 世界のサンド研究

ジョルジュ・サンド学会の皆さま、

蒸し暑い毎日ですが、お元気でお過ごしのことと存じます。
ケルト民族の伝統香るダブリンから、無事に生還いたしました。サッカー世界選手権のせいか直行便が取れずエスカルが二つもあったために、三日間の国際学会のために往復に4日をも費やしたような感すらあり、まだ時差疲労にぼーっとしております。

ダブリン・シテイ大学のキャンパスで行われたダブリン国際学会
  17e International George Sand Conference
  George Sand : Intertextualite et Polyphonie

には、M.ReidはじめM. Hecquet、A=M. Baron, A.Rea, E.Sourian, P. Aurairie=Jonchiere, J. Guichardet, I.Naginski, Ch.Plante, D. Zanonなど、皆様、ご存知の多くのサンド研究者が参集し、発表や基調講演がおこなわれました。数点の英語圏の発表者による英語の発表を除き、発表、講演、その他、フランス語で行われました。最終的には、直前のキャンセルがいくつかあり、主催者側(Jachinta Wright, Nigel Harkins) は、その調整に大わらわだったようですが、全体的にCerisy ほどではないにしても、それに匹敵する60余の発表数(二つの基調講演を含む)を誇る大規模な国際学会となりました。非常に心残りだったのは、発表を三点ずつのグループにまとめ、同時進行させる平行セッションという形を取っていたために、聴くことのできない発表がいくつもあったことでした。

坂本先生はパワーポイントを使用され(他の発表者にPPの使用者は一人もいなかったようです)、日本の『魔の沼』の翻訳の歴史に関する発表をされました。平行しておこなわれたMartine Reidグループのセッションに人数を取られてしまい、こちらのセッションには少なめの聴衆参加しかなかったことが残念でしたが、日本語の表現(カタカナ、ひらがな、漢字の表記)についての質問が出て、拍手喝采で幕を閉じ、同じ日本人としてうれしく光栄に思いました。

全員参加の昼食会兼ミーテイングでは、日本のサンド研究活動についての報告をという要請がコンフェランス開催側から筆者にあり、アクト出版についての報告をさせて頂きました。東洋系の顔は同じに見えるのでしょうか、後で坂本先生と筆者が取り違えられるというような珍事が起こったりもしました。

参加者はキャンパス内の清潔で警備のよく行き届いた宿舎に投宿し、朝食(当然、フランス式の朝食ではなく、朝から卵、ベーコン、ハム、各種ソーセージ、一見、詰み入れのような肉類の揚げ物、じゃがいも、トマトなどの野菜、様々なヨーグルトに、果物、コーヒー、紅茶、ミルクはスキンミルクと普通の牛乳、オートミール、クロワッサンや様々なパン、パテイスリー等々、思い出すだけでも豪華なビュッフェ)、あるいはレセプションのGigot と食事に恵まれていたことや、連日、午前、午後の各ポーズの時間に供されたコーヒ-、紅茶とパテイスリーのアイリッシュ的な量の多さも、ダイエットが気になりつつ、うれしい驚きでした。

ダブリン市内にあるトウリニティ・カレッジには、中世以来の貴重な蔵書をまるで天井まで埋め込むかのようにぎっしり収めた由緒ある図書館があり、この宝庫は必見に値します。トウリニティ・カレッジ図書館は425万の書籍を所蔵しており、1200年前に作られた『ケルズの書」はその中でも最も有名な書であるといわれています。(帰国当日の限られた時間に、頑張って一目、この図書館を見ることができたのは幸いでした)。いつの日にかアイルランド共和国に行かれることがありましたら、是非とも訪問なさってみてください。

最後に、Michele Hecquet、Anne=Marie Baron, Pascale Aurairie=Jonchiere, Annabelle Rea, Eve Sourian, Janine Guichardet 各先生方から、日本のサンド研究者の皆さんにくれぐれも宜しくとのことでした。またAnnabelle Rea会長からは、George Sand Studiesへの投稿を期待しています、皆さん是非ご応募くださいとのこと(審査は投稿者の名前を伏して行われます。アメリカのサンド学会の会員であることが条件です)、締め切りは9月中旬、詳しくは学会のHPをご参照ください。

取り急ぎ、ご報告まで


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1 コメント

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Unknown (sophie)
2006-09-17 02:12:41
Thanks for your track back. But I wonder who you are.

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