ジョルジュ・サンド George Sand

19世紀フランス女性作家 George Sandを巡って /日本ジョルジュ・サンド学会の研究活動/その他

小説『オラース』-アルセーヌとマルト

2006年04月14日 | 作品/批評
以前のブログに、五月のサンド研究会の発表テーマについて書きましたが、正確なタイトルは追ってお知らせいたします。

画像はサンド学会員の平井さんが送ってくださった、サンド全集に収録られている『オラース』(1841)に掲載されている貴重な挿絵です。
共和主義者アルセーヌが、官権に追われ、屋根伝いに逃走する様子が描かれています。構想段階では”学生”というタイトルであった『オラース』は、1830年の若者たちの姿を描いた小説です。アルセーヌは、逃走の途中、偶然、マルトの住む屋根裏部屋に落っこちて負傷しますが、オラースの子供を宿していたマルトは、産着を裂いてアルセーヌの傷の手当てをします。アルセーヌは、子供の養育を拒否し凶暴化したオラースからマルトを守り、マルトと愛を誓い、この子供を育てるのです。マルトは、後に女優となる自立した女性です。

画像は、サンドの息子モーリスあるいは当時の有名な挿絵家Tony Johanotが描いたものと思われます。平井様、ありがとうございました。日本ジョルジュ・サンド学会会員の平井知香子さんは、『日本のジョルジュ・サンド』(いなほ書房)の著者でもおられます。http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31448765




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