砂漠の音楽

本と音楽について淡々と思いをぶつけるブログ。

魂の浄化

2024-04-25 12:32:11 | 日記

急に暑くなってやる気が雲散霧消してしまいました。
久しぶりの更新ですが、みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。



相変らずポカの多い日々を送っています。
昨日スーパーで買い物かごを手に取ったのですが、そのとき妙な違和感があったのです。何かと思ったら、すでに逆の手に買い物かごを持っていました。
あとは辞めた職場から「あの書類どうなってますか?」とメールが来て。「えっ…出したはずだけど…でも私のことだから、やらかしちゃったかも!!」と思い、心臓が2~3個つぶれました。先方で探してもらったら結局見つかって、私の心臓は無駄につぶれたことになりました。


どういうわけだか疲れています。
めちゃくちゃ面倒な書類業務が終わったのですが、プライベートでも色々やることがあり。
また、ふいに金の不安も去来します。不安になったことでどうにかなるものではないのですが。
なるべく清貧に生き、ときどき飲酒をして不安を打ち払い、仕事をさぼって魂を浄化させています。



とはいえ。
書類業務につぶされていた時期に比べると、本も読めるし音楽も聴けます。
生きている実感が湧きます。なんだろう、中村一義を聞きたくなりますね。

唐突に、最近読んでよかった本
『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティー
彼女の作品をはじめて読みました。そこまでミステリを読まないのですが、さすがに名作は読んでみようと思いまして。読んでみて、やはり名作と言われるだけあるなあ、と感じました。めちゃくちゃ面白かった。
人が無人島に集められて、事件が起きて…とミステリではベタな設定ではあるものの、まあこの作品が元祖みたいなものだしなあ。私自身が苦手なこともあってか、こういう「発明」を、いわゆる「0から1にする作業」ができる人を心底尊敬します。何かを生み出す力、作り出すが欲しいなあ、と身の程知らずの憧れを抱きました。

『旅する練習』乗代雄介
姪っ子と歩いて鹿島を目指す、ロードムービー的な話です。意図的に挿入される情景の描写、その土地にまつわる人物のエピソード、姪っ子の屈託のない振る舞い、鳥に関する知識、どれも魅力的に思います。同時に、自分がいかにさまざまなものを「取り落とし」ながら生きているのかを感じます。この小説に触発されて、この前の日曜に4駅手前から歩いて帰りました、後半は風景を味わう余裕もなく、ただしんどかったです。

『宝石の国』市川春子
今すぐ全人類が読んでつらい気持ちになって欲しいです。仏教モチーフなのが面白いですね。今日発売のアフタヌーンで完結なのですが、朝出勤する前にコンビニを4軒回って手に入れました。そのまま出勤したのですが、鞄に入れたアフタヌーンが重くてしんどかったです。もちろんこの物語も重くてしんどいのでおすすめです。4月29日まで、最終話の1つ手前まで無料公開しています。
ネタバレになるので詳しい感想は別で書きたいと思いますが、「誰かの役に立ちたい」「誰かに認められたい」という気持ちは誰しもが持つと思うのに、それがなあ…気の毒すぎるぜ…と思うなどしています。一番好きなのはボルツです。ゴーストも好き。


唐突に、最近聴いてよかった音楽
「Your Favorite Things」柴田聡子
今年リリースの作品。めちゃくちゃ良かった。全体を流れる空気、トーンが終始心地よいし、柴田さんの歌声も表現の幅があって素敵だし、曲のアレンジも全部良かった。白やオレンジの光に照らされる夜の水面をじっと眺めているような、そんな美しい作品でした。

「BADモード」宇多田ヒカル
先週くらいに初めて聴いて、まだちゃんと咀嚼していないのですが、それでもいい作品だなと身体が喜びました。彼女の音楽はトラベリングくらいまでしかちゃんと追っていなくて、それからCMで使われている曲を耳にするくらいだったんですが、こんなにすごい作品を世に出す人だったんですね…もしかして知らんのワシだけかな…。


仕事で不毛な気持ちになることはあれど、ぼちぼち頑張って生きています。
ぼちぼち頑張らないと生きていけないのが苦しいとこですね。
まあでも、フォスの苦しみに比べたらね...ハハハ...。
最終話、仕事が終わってじっくり味わいながら読もうと思います。