つつみその子のはぐくみ日記

毎日を大切に、心と縁をはぐくむ日々に。

人探し

2006-10-01 | Weblog
今日は新内公演『新内光翁太夫 追善演奏会』@日本橋三越劇場へ。
舞台監督の助手として、お手伝いに行ってきました。

三越本店は、歴史的建造物ということもあって、私自身、その場に入ること自体が喜びだったのだけど、裏の道や誰もいない店舗の中を歩いて、すっかりはしゃいでしまいました。

その中の劇場も、昭和2年からの歴史があり、入った瞬間空気の重さと暖かさに驚きました。細かい彫刻と装飾に溢れているのに、落ち着いた品の良さがあって、優しく包み込んでくれました。
このあたたかさは、刻まれた歴史のせいなのかしら。

皆さん舞台に慣れていらっしゃる方々なので、ぶっつけ本番で。
三越劇場では、こういう公演の専門のスタッフの方々が出入りしているとのこと。皆さんのいい仕事で支えられていて、私たちはあまり貢献できることはないのです。時々袖から覗いてみたり。

一幕毎に幕が下りて、装置が変わって、拍子木が鳴って。
11時開演で、終了時刻は19時半。
語るほうはもちろん、受けるほうも体力が必要なのです。

そして、伝統芸能ですから。
本当にその舞台につけるのはとても嬉しかった。
いや、はしゃいでいられないので、当時の目論見どおりにゆかず、ほとんど観ることはできなかったのですけどね。
初めてのものばかりで、モニターを見ながら音を聞きながら楽しみました。
やっぱりやっぱり、お師匠さんは全然違う。さすが。
新内って、多分若い人が聞いたら、何を言っているのか分からないと思うのだけど。お師匠さんのは、感覚が伝わるのですよ。びっくりしました。
行きつ戻りつ。粋な世界です。

お師匠さんと、日本の国宝鶴賀若狭掾さんをはじめ、本当に沢山の方々が出演されて、私は皆さんのサポートと、次の出演者探しが主な仕事に。
しかし、お名前がみんな一文字違うだけ。っていうかほとんど同じお名前の方々なので覚えられません…涙。それでも何とか無事に終わりました。
沢山の方々にかわいがって頂き、楽しくお仕事させていただきました。

さてさて。新内っていっても本当に沢山の流派があるのだそうですね。
「山画新内(蕎麦)太夫の日記」からの抜粋させていただいてしまいますと。
新内の流派を列挙すると下記の通り。
1.鶴賀派(86人)(家元・鶴賀若狭椽(人間国宝))
2.新内・富士元派(96人)(家元・新内仲三郎(人間国宝))
3.富士松・本派(43人)(家元・富士松魯遊)
4.富士松・正派(36人)(家元・富士松加賀)
5.新内・勝新派(41名)(家元・新内勝一朗)
6.富士松・新派(43名)(家元・富士松菊三郎)
7.富士松・千歳派(31名)(家元・富士松鶴千代
8.鶴賀・如月派(33名)(家元・鶴賀喜代寿)
9.富士松・東派(28名)(家元・富士松佐賀吉)
10.鶴賀・須磨派(46人)(家元・鶴賀須磨寿々、副家元・須磨之助)
11.新内・栄派(49人)(家元・新内光千之)
12.富士松・旭派(16人)(家元・富士松小照)
13.岡本派(51人)(家元・岡本宮之助)
14.富士松・大和派(12人)(家元・富士松加奈子)
15.富士松・江戸派(7人)(家元・富士松繰太夫)
16.富士松・都派(15人)(代表・富士松長勢太夫)
17.吾妻路派(11人)(代表・宮冨美)
18.富士松・嶋派(10人)(代表・富士松大嶋太夫) 計18流派 654人(実際は実働400人以下ではないかと思われます。) とのこと。

この公演は、11.新内・栄派(49人)(家元・新内光千之)さんが主催です。
今回、他の方々も今回参加してくださって、口上などもあったのですけれど。
そんな空気に触れることも初めて。本当に楽しかった。
今日のことは、ずっと忘れられないと思います。

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