「車椅子探偵の幸運な日々」(リーチ著 2024年5月 早川書房 349p)を読みました。
ミステリなんですよね?
ミステリなはずなんですけど……
車椅子探偵と聞けば
脚が不自由になった高齢の……
と勝手に想像していたけど
主人公のダニエルは26歳
SMAという難病に罹っているので
車椅子を使っているのだ。
ダニエルはひとり暮らし。
ヘルパーに食事や入浴の介助をしてもらい
寝返りを打たせてもらい
車椅子までの移動をさせてもらっている。
言葉はiPadに入力して読み上げ機能を使っている。
(〜してもらうという表現でいいのかどうか)
左手を使って車椅子を操作している。
仕事は在宅での航空会社のクレーム対応(ホームページ上で)
親友のトラヴィスが来て
よく一緒に遊ぶ
……
そんな学生街に事件が起こる。
中国からの留学生のアイ・チン・リャオという女性が
行方不明になったのだ。
どうやら
ダニエルが家の前で「車に乗り込む」姿を見かけた女性らしい
……
事件はさっぱり進展しない。
ダニエルの日々が
描かれるだけ……
でも
この中に伏線がひそんでいるかもしれない
と思うと気が抜けない。
いつ誤嚥が起こって
死ぬかもしれない日々を生きる若いダニエル
絶体絶命に陥ったダニエルは思う。
「計画なんてひとつもない。
そもそもいままでに計画なんてあったか?
ただ前進するのみ。
そうすれば
なにかが見えてくるはず」
どんなパンも
偏見なしに味わってみる
なんて言っていながら
ミステリをエンタメ・ジャンルに括っていたことを
反省しました。(深く)
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